宇治上神社

宇治上神社
photo by @hsjymdrsk
1060年ごろに作られたとされている、現存する日本最古の神社建築。また、境内には「桐原水」と称される湧き水があり、唯一現存する「宇治七名水」の1つに数えられています。

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宇治上神社の基本情報


【 住所 】京都府宇治市宇治山田

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納得の存在感、宇治上神社

宇治上神社は京都府宇治市にある神社です。UNESCO世界遺産に「古都京都の文化財(17箇所の寺社城郭)」の構成資産の1つとして登録されています。

宇治上神社

創建年代や起源が今日現在まで明らかになっていない神社です。目と鼻の先に位置する「宇治神社」とは二社一体の関係であったと言われており、平安中期に編纂された律令細則(延喜式)に於いても「宇治神社二座」という記載が確認されています。

明治以前は宇治上神社を「上社」「本宮」、宇治神社を「下社」「若宮」と呼ばれていた以外にも、両者を併せて「宇治八幡」と呼ばれていた事もありました。

2000年代に入ってからの調査では本殿の建築時期にもスポットライトが当てられ、年輪年代計測法によって「本殿に用いられている木材は1060年頃のものである」という裏付けが得られました。

この結果、宇治上神社本殿は『現存する最古の寺社建築』であるという確証を得る事になり、建築学的にも極めて重要な存在となっています。

また、川を隔てた対岸の「平等院鳳凰堂」が1052年の創建であるという事実と照らし合わせる事で、両者に深い関連性があるのではないかという指摘がなされており、さらなる調査・研究が行われています。

国宝である本殿に祀られる宇治上神社のご祭神は3柱。「左殿:菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)」「中殿:応神天皇(第15代天皇)」「右殿:仁徳天皇(第16代天皇)」がそれぞれ祀られています。(左殿は向かって右、右殿は向かって左側を指します)

左殿・右殿は建築構造的な類似性を確認出来る一方で、細かな意匠様式には差異が見られます。中殿は左殿・右殿に比べて小ぶりとなっています。

同じく国宝指定を受けている「拝殿」は寝殿造りの建造物で、宇治離宮の遺構との見方もあります。また、前述の年輪年代計測法によって「1215年頃の木材が用いられている」事が判明しています。

拝殿の前に2つある円錐状に盛られた白砂は「清め砂」と言われます。毎年9月1日に行われる同神社の神事「八朔祭(通称:砂待ち)」で氏子さんが造り上げ、奉納されます。これは境内を清めるための砂で、土地の神様を鎮める事を目的としています。この砂は神社で購入も可能で、京都近郊では、地鎮祭で土地に撒いたり、家の周囲に撒く事もあります。

宇治上神社社内からは湧き水が出ており「桐原水」と呼ばれます。平等院鳳凰堂周辺の湧き水も含めた「宇治七名水」は同地の自慢だったとされますが、現存するのはここ一箇所になってしまいました。

…建築意匠的な事や摂社・末社まで含めた専門的な見解に踏み込むと抜け出せなくなるので、上記を大まかな説明とさせていただきます。

宇治上神社へのアクセス

最寄駅は京阪宇治線の「京阪宇治駅」となります。京都最大の繁華街最寄駅「祇園四条」からは京阪線を乗り継いで30分。三十三間堂最寄駅「七条」からも25分程度の距離です。京阪宇治駅を出ていただき、宇治橋東詰交差点を渡って進んでいくと「さわらびの道」という、宇治上神社へのアプローチ道になります。駅からはおよそ10分を見込んでください。

JR奈良線(※)の「宇治駅」もご利用可能です。JR京都駅から奈良線で直通。「みやこ路快速」という無料快速をご利用になれば20分弱。各駅停車でも30分程度の所要です。宇治駅周辺の賑やかさを感じながら宇治川方向へ向かい、宇治橋を渡って右折。「さわらびの道」をご利用ください。

※このJR奈良線は京都〜奈良という観光都市を結ぶ路線ながらも、運行区間の大半が単線というローカル色の強さで有名です。沿線風景はのどかで、車内が空いていれば運転席真後ろのかぶりつきでの前面展望鑑賞をお勧めいたします。また、JR奈良線は、旧国鉄103系車両が現役運用されている事から鉄道ファンにも愛されています。

宇治上神社が今アツい!?

昨今、宇治上神社は「御朱印」の聖地としての呼び声高くなっています。もっともスタンダードな奉書に始まり、かなりの数の御朱印と色紙のパターンがある上、春夏秋冬、限定と、いわゆる「御朱印マニア」にとっては、是非とも訪れたい場所になっています。

他方では、この「御朱印」を巡るマナー問題が社会的に認知される状況になっており、一人一人の心がけが大切であるという旨の「心得」が神社内に掲示されたりもしています。

宇治上神社と併せたい、近隣の名所

宇治上神社自体は非常にコンパクトな神社で、至近距離の宇治神社と併せても、そこまで長時間を費やす事はありません。近隣の訪問し易い社寺仏閣・施設をご紹介いたします。

平等院鳳凰堂
言うに及ばぬ宇治の象徴です。2012〜2014年にかけて実施された平成の大修理も完成し、建立当時の色彩が鮮やかに蘇っています。

阿字池と呼ばれる池の中島にある阿弥陀堂(鳳凰堂)は「極楽浄土」を現しており、内部には阿弥陀如来坐像が安置されています。

平等院は庭園への入場とミュージアムがセットになって600円。鳳凰堂内部の拝観は別料金(300円)となっていますが、ここまで来て帰ってしまうのは勿体無い。内部拝観をしてこその平等院鳳凰堂です。

1度に内部へ立ち入れる人数が定まっており、混雑時には待ち時間が生じたり、内部拝観は靴を脱ぐ事になりますので事前にご承知おきください。

素通りされがちですが、平等院ミュージアムも雲中供養菩薩の展示を筆頭に大変充実しています。

鳳凰堂のシンボルである「鳳凰(初代)」などにも会えます。ミュージアムショップには平等院のオリジナルグッズも揃っていますので、ここでお土産を選ぶのも楽しいです。

宇治市源氏物語ミュージアム
1998年に開館、2008年にリニューアルした公立博物館です。国内唯一の「源氏物語」特化型ミュージアムです。

パネルや資料展示は勿論ですが、リニューアル後は特に映像系の展示が充実し、源氏物語の展開を追うように展示を閲覧できます。

また、ミュージアム制作のオリジナル映像などもありますので、きらびやかな世界観を体験できます。

常設展示以外にも企画展示も行われていますので、ミュージアム公式HPに目を通してください。宇治上神社から5分とかからない距離にあります。

大吉山風致公園:展望台
宇治上神社の裏手には「仏徳山」と呼ばれる標高およそ130mの山があります。

ここは大吉山風致公園として整備されており、その頂上部には「平等院鳳凰堂」を上から眺め見る事が出来る展望台があります。

きちんと舗装されたルートが確立されており、仏徳山方面の案内看板もあります。地元の方々が散歩で上り下りしている程度の簡単な「ハイキングコース」です。

途中には休憩用の東屋の設置があったりしますが、ゆっくりゆっくり登って30分弱、早い方は15分で登りきってしまう程度です。

ご自身の宇治訪問を誰かに語る際に「平等院鳳凰堂行ってきたよ」は普通ですが、そこに「上から見るのも綺麗だよね〜」の一言を加えるだけで、大抵の人ならば『え? 何? どーいう事?』と反応してくれる事間違い無し。

天気が良ければSNS映えする写真もバッチリの絶景です。紅葉の名所としても有名な他、最近ではあるアニメに登場したようで、ちょっとした「聖地」にもなっている様です。

お食事
JR宇治駅周辺から平等院付近まで、そして宇治川沿いまで飲食店が沢山あります。どこも宇治の色を強く押し出そうと努力されている印象です。手軽に購入出来るお団子なども豊富なので、食事処を決めて(予約して)おいて、その前後のプログラムを固めるという方法もアリでしょう。

宇治上神社レポ

宇治川のほとりでひっそりと。神社が有する格式を感じるスポットです。

世界遺産の構成資産の1つで、平等院鳳凰堂との所縁をも感じさせる厳かで崇高な存在ですが、たくさんの人が訪問されていて賑やかさもあります。

注目度の高さを感じました。宇治観光では外せないスポットの1つだと考えます。平等院だけでは勿体ないですよ。

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