子連れで楽しむ札幌市時計台 – 歴史からモデルコースまで徹底ガイド

札幌観光の定番スポットである札幌市時計台は、街の中心にありながら歴史情緒あふれる建物です。全国からの観光客にも親しまれる札幌市時計台は、実は未就学児〜小学生を連れたファミリーでも十分楽しめる魅力が詰まっています。本記事では、「札幌市時計台 子連れ」でお探しの方に向けて、時計台の歴史や見どころから、子どもと一緒に楽しむポイント、周辺観光地と組み合わせた観光モデルコースまで、年中楽しめる方法を徹底ガイドします。小さなお子さん連れでも安心して観光できるポイントが盛りだくさんですよ。親しみやすい語り口で、初めて訪れる方でも安心して計画できる内容になっています。ぜひ家族旅行の参考にしてください。

札幌市時計台とは?歴史と札幌のシンボル

札幌市時計台は、札幌の街のシンボルとして140年以上にわたり時を刻み続けてきた歴史的建造物です。現存する日本最古の塔時計を擁する建物としても知られており、正式名称は「旧札幌農学校演武場」。もともとは北海道大学の前身である札幌農学校の演武場(武術訓練や式典を行う講堂)として1878年(明治11年)に建てられました。クラーク博士で有名な札幌農学校の学生たちがここで卒業式や講演会を行い、札幌開拓期の若者たちの青春が刻まれた場所でもあります。

建物の屋根に設置された四面の大時計は1881年(明治14年)から現在まで動き続けています。時計の機械はアメリカ・ボストンのハワード社製で、重りと振り子の仕組みによって正確に時を刻む時打重錘振子式という珍しいものです。毎正時(1時間ごと)になると「ボーン、ボーン…」という澄んだ鐘の音が札幌中心部に響き渡り、市民や観光客に時間を知らせてくれます。子ども達にとっても、本物の時計塔の鐘の音を聞く体験は心に残るでしょう。

外観は白い壁に赤い屋根という可愛らしい洋風建築で、周囲のビル群の中にぽつんと建つ姿はどこかメルヘン調でもあり、「札幌に来たんだ」という実感を味わわせてくれます。国指定重要文化財にもなっており、札幌市民からも長年愛されてきました。一時は「日本三大がっかり名所」と呼ばれたこともありますが、それは時計台自体の魅力というより「思ったより小さい」「ビルに囲まれていてイメージと違う」といった外観の印象によるものです。しかし実際に中に入ってみると、札幌の歴史と文化を伝える資料館として見応えがあり、街の宝物であることに気付くはずです。1892年(明治25年)に札幌市内で大火事が起きた際には、農学校の生徒たちがこの建物の屋根に登り、飛んでくる火の粉を払い落として類焼を必死に防いだという逸話も残っています。それほどまでに当時から人々にとって大切な存在だったのです。

子連れに優しい札幌市時計台の見どころ

札幌市時計台の館内は1階と2階に展示エリアが分かれており、小さなお子さんから小学生まで一緒に楽しめる工夫がされています。入館料は大人350円(20名以上の団体は300円)で、**高校生以下の子どもは無料(学生証提示)**ですので、家族みんなで気軽に入館できます。

1階展示室:時計台と札幌の歴史探検

1階に入ると、まず札幌市時計台と札幌の歴史に関する展示パネルがお出迎えします。明治開拓期の札幌農学校や時計台の歩みを伝える写真や資料がずらりと並び、時計台の仕組みを紹介する映像コーナーもあって、大人にとっては懐かしく興味深い内容です。小学生くらいのお子さんであれば、一緒に写真を見ながら**「昔の札幌ってこんな風景だったんだね」**と話したり、クラーク博士や新渡戸稲造など札幌農学校出身の偉人について教えてあげたりすると、社会科見学のような学びの時間にもなります。

未就学児のお子さんには、難しい展示説明を理解するのは少しハードルが高いかもしれません。それでも、大きな写真や古い農学校の模型など視覚的に面白いものもありますので、指差しながら**「これがお馬さんだよ」「昔の学生さんの服だよ」と話しかけてあげるだけでも十分楽しめます。また、小展示コーナーには北海道の文化財紹介や昔の道具類の展示もあり、親子で「これ何に使う道具かな?」**とクイズのように楽しむのもおすすめです。

2階展示室:タイムスリップ空間と仕掛け

階段を上って2階に行くと、そこは時計台が現役で使われていた時代の雰囲気を再現した広間になっています。天井が高く柱の少ない造り(バルーンフレーム構造)の空間は、木のぬくもりが感じられて開拓時代にタイムスリップしたような気分に浸れます。ここは明治時代に札幌農学校の入学式や卒業式が行われた大講堂であり、歴史の舞台そのものです。

2階のホールには当時の式典の様子を再現した展示があり、ステージ上には札幌農学校ゆかりの人物のパネルが立っています。その中には**「Boys, Be Ambitious(少年よ、大志を抱け)」**で有名なクラーク博士の等身大パネルも!クラーク博士と一緒に記念写真を撮れるフォトスポットになっているので、ぜひ家族で声を掛け合って写真を撮ってみましょう。小学生のお子さんなら、この有名な言葉の人物に興味を示してくれるかもしれません。

さらにホールの奥には、時計台の一番の見どころである時計塔の仕掛けが展示されています。実際に塔に取り付けられているものと同じ仕組みの大きな振り子時計がガラスケース越しに動態展示されており、今もカッチ、カッチと規則正しく振り子が揺れています。この振り子の動きと歯車の連動によって、4面の大時計が動き鐘を鳴らしているのだと知ると、大人も子どもも思わず見入ってしまいます。幼児でも動く振り子や巨大な歯車は興味津々で、「チクタク動いてるね!」と喜ぶ子も多いです。

振り子の動きに見惚れていると、ちょうど正時になれば実際の鐘の音が建物の内部にも響いてきます。館内で聞く鐘の音は迫力がありますが、子どもにとっては驚きとともに記憶に残る体験になるでしょう(小さいお子さんの場合は急な大きな音にびっくりするかもしれないので、事前に**「もうすぐボーンと鳴るよ」**と教えてあげると安心です)。

子どもが楽しめる工夫あれこれ

札幌市時計台では、小さな子ども連れでも楽しめるような工夫も用意されています。例えば、館内にはスタンプコーナーがあり、記念スタンプを自由に押すことができます。2階の展示室東側に常設のスタンプ台が置かれており、時計台のイラスト入りスタンプは旅の良い記念になります。スタンプ帳やメモ帳を持参して、ぜひお子さんと一緒にペタッと押してみてください。インクで手が汚れないようスタッフがシートを用意してくれている場合もあるので、安心してチャレンジできます。

また、季節や記念日に合わせて限定デザインのスタンプが登場することもあります。例えば時計台の開館記念日や「時の記念日」などには特別スタンプ台紙が配布されることもあり、運が良ければ可愛い限定スタンプをゲットできます。スタンプラリー感覚で子ども達も大喜びでしょう。

他にも、夏休み期間などには子ども向けの塗り絵展示や作品募集イベントが行われることもあります(過去には子どもが描いた時計台の絵の展示が館内で開催され、保護者は入館無料になるサービスがあったことも)。訪れるタイミングによっては、そういったミニイベントに参加できるか公式情報をチェックしてみると良いでしょう。

館内のスタッフの方々も親切で、質問すれば時計台の豆知識を教えてくれたり、写真撮影に協力してくれたりします。子どもがちょっと騒いでしまっても、ニコニコ見守ってくれる雰囲気がありますので、あまり緊張せずに家族でゆったり見学できます。

家族で撮りたい!時計台のおすすめフォトスポット

せっかく訪れたからには、札幌市時計台をバックに家族の思い出写真を残したいですよね。子連れファミリーにおすすめのフォトスポットをいくつかご紹介します。

  • 時計台正面入口前: 王道ですがやはり外せないのが、時計台の正面玄関前での一枚です。建物全体と時計をきれいに収めるには、入口前の歩道から少し下がって撮影するとバランス良く撮れます。ベビーカーに乗せた赤ちゃんも一緒に、家族全員でニッコリ写りましょう。時計台の白い壁と緑の木々、赤い屋根が写真映えするので、天気の良い日は特に鮮やかな一枚になります。
  • 向かいのビルから全景撮影: 時計台は周囲を高層ビルに囲まれているため、地上からだと全景を撮ろうとするとビルが写り込んでしまいがちです。そんな中、時計台の全体像をきれいに撮影できる公式おすすめスポットが、向かいにあるビルの中に存在します。時計台の敷地から信号を渡った先のビル(札幌市役所や札幌国際プラザに近い方面)に、無料で入れる展望フロアや窓が設けられており、そこから真正面に時計台を見下ろす形で撮影できます。実際に案内看板も時計台敷地内に出ていますので、時間があれば訪れてみましょう。ベビーカー連れでもビルのエレベーターを使って上がれるので安心です。上から見る時計台は普段と違った表情で、家族写真のワンシーンとしても特別なものになるでしょう。
  • 館内2階ホール: 館内でもフォトジェニックなスポットがあります。前述のクラーク博士パネルとの写真はもちろんですが、2階ホール自体も木造の雰囲気が素敵なので、ホール中央で家族だけの記念写真を撮るのもおすすめです。まるで明治時代の舞台に立っているかのような写真になりますよ。館内はフラッシュを使用しなければ撮影可能なので(他のお客様の邪魔にならない範囲で)思い出を残しましょう。
  • 夜のライトアップ: もし夕方以降に時計台の前を通る機会があれば、ライトアップされた時計台も写真に収めてみてください。館内は17時で閉館しますが、日没後は建物がライトに照らされ幻想的な雰囲気になります。冬の雪景色とライトアップの組み合わせは特に絵になります。小さな子連れで夜遅くまで滞在することは少ないかもしれませんが、夕方散歩がてら立ち寄れる場合はぜひ。昼間とは違うロマンチックな背景をバックに、抱っこしたお子さんとのツーショットなども素敵な思い出になります。

子連れにおすすめ!札幌市時計台周辺の観光モデルコース

札幌市時計台の見学だけでも充分楽しめますが、せっかくなら周辺の家族向けスポットも一緒に巡ってみましょう。ここでは時計台を起点に、大通公園やさっぽろテレビ塔、札幌市資料館などを組み合わせた子連れ観光モデルコースをご提案します。移動しやすいルートで、無理なく札幌中心部を満喫できる内容です。

モデルコース概要

  1. 9:00 札幌市時計台を見学(約30〜45分滞在)
    朝一番に時計台を訪れます。8時45分開館なので、開館直後は比較的空いていて見学しやすい時間帯です。歴史に触れたあとは、スタンプを押したり写真を撮ったりして楽しみましょう。
  2. 10:00 さっぽろテレビ塔へ移動(徒歩5分)
    時計台から大通公園方面へ徒歩約5分で札幌のランドマーク「さっぽろテレビ塔」に到着します。札幌テレビ塔の1階エントランスでは、公式マスコットキャラクターのテレビ父さん(テレビ塔に顔と手足が生えたユニークなキャラ)の大きな像がお出迎えしてくれます。テレビ父さん像と記念撮影をしたら、まず3階まで無料の展示・ショップエリアを覗いてみるのもおすすめです。テレビ塔の歴史を紹介する写真パネルや、ガラス床から見下ろすスリル体験もできます。準備ができたらエレベーターで展望台へ上がりましょう。地上90mの展望台から札幌の街並みを一望すれば、お子さんも「時計台見えるかな?」と探して盛り上がるはずです。実は時計台とテレビ塔にはお得な共通入場券もありますので、大人はセット券を購入すると少し割安で両方入場できます。
  3. 11:00 大通公園を散策(テレビ塔から西へ)
    テレビ塔を降りたら、そのまま大通公園を西方向(中央方向)に向かって家族でお散歩しましょう。大通公園は東西約1.5kmにも及ぶ細長い公園で、季節ごとの花壇やイベントが楽しめます。子ども達にとっても嬉しいのは、公園内に点在する噴水広場や遊具スペースです。中でも、西7丁目と西9丁目付近には彫刻家・イサムノグチが設計した黒い螺旋すべり台「ブラック・スライド・マントラ」や、クジラが泳いでいるような不思議な形の遊び場などユニークな遊具があり、大はしゃぎ間違いなし。また、西9丁目の児童コーナーには小さめの滑り台や砂場も用意されていて、幼児でも安全に遊べます。夏場であれば噴水の周りで水しぶきを浴びてはしゃぐ子もいます(着替えやタオルがあると安心です)。春〜秋にはベンチでひと休みしながらアイスクリームや焼きトウモロコシの屋台グルメを味わうのも北海道らしい体験です。ベビーカーでも園路は舗装されているので移動しやすく、札幌市民の憩いの場の雰囲気を家族で満喫できます。
  4. 12:00 大通公園周辺でランチタイム
    公園散策の途中または近辺でお昼ご飯にしましょう。子連れでも入りやすいおすすめランチスポットは、大通公園沿いの「大通ビッセ」ビル内にあるフードコートやカフェです。有名スイーツ店の集まる大通ビッセ1階には広々とした休憩スペースがあり、ベビーカーのままでもOK。ソフトクリームや軽食をテイクアウトして家族でシェアできます。また、時計台のすぐ近くにある老舗洋食レストラン「トニーローマ 札幌時計台前店」ではベビー用チェアやキッズメニューもあり、ボリューム満点のランチを楽しめます。食後のデザートには雪印パーラー札幌本店が人気。ここでは巨大なジャンボパフェに家族みんなで挑戦するのも旅の思い出になるでしょう。
  5. 13:30 札幌市資料館へ(地下鉄または徒歩)
    お腹が満たされたら、再び観光に出発。大通公園をさらに西へ進みましょう。子どもが飽きていなければそのまま歩いて行っても良いですが、小さいお子さん連れの場合や夏の暑い日・冬の寒い日は無理せず地下鉄東西線を利用すると楽です(大通駅から一駅の「西11丁目駅」で下車)。大通公園の西端、13丁目に位置する札幌市資料館に到着します。資料館は1926年(大正15年)築の重厚な洋館で、もとは札幌控訴院(裁判所)として建てられました。無料で見学できる穴場スポットで、館内には昔の法廷を再現した刑事法廷展示室や、札幌の歴史・文化に関する資料展示があります。法廷展示室では実際に法廷の傍聴席に座ってみたり、裁判官になった気分で記念撮影したりもできます。裁判官の衣装を着て写真を撮れるコーナーがある時もあり、小学生くらいのお子さんには社会勉強としても面白い体験になるでしょう。館内は静かな雰囲気なので、元気がありあまる幼児の場合は建物をサッと見て、資料館裏の中庭や前庭で少し遊ばせてあげるのも◎。夏にはバラの花が咲き誇り、記念撮影にもぴったりです。
  6. 15:00 最後に赤れんが庁舎やショッピングも(時間に余裕があれば)
    モデルコースのメインは以上ですが、まだ時間と体力に余裕があれば、札幌市資料館見学後にもう一箇所だけ立ち寄りも可能です。おすすめは「赤れんが」の愛称で親しまれる**北海道旧本庁舎(赤れんが庁舎)**です。資料館から地下鉄で札幌駅方面に戻り、駅から徒歩5分ほどの場所にあります。明治政府時代の赤レンガ造りの壮麗な建物と庭園は子どもにも印象的で、館内(無料)には北海道の歴史展示や休憩コーナーもあります。ただし2025年現在、保存修復工事中で一部立ち入り制限がある可能性があるため、事前に開館状況を確認しましょう。あるいは、大通エリアに戻ってショッピングを楽しむのも一つ。札幌地下街(ポールタウン・オーロラタウン)は天候に関係なく歩けて、キャラクター雑貨店や書店、子ども服のお店なども揃うので、家族でぶらぶらウィンドウショッピングするのも良い締めくくりです。

このモデルコースは徒歩と公共交通を組み合わせていますが、全体的に移動距離が短く、小さな子が一緒でも比較的スムーズに回れるルートです。観光の途中でぐずったり疲れたりしたら、適宜カフェで休憩したり、公園で自由に遊ばせたりして調整してください。札幌中心部には授乳室やおむつ替え台のある施設も点在していますので、無理せず楽しみましょう。

札幌市時計台へのアクセスと館内設備

初めて訪れる方のために、札幌市時計台への行き方と子連れに優しい館内設備についてまとめます。

アクセス方法

所在地: 札幌市中央区北1条西2丁目(札幌中心部)

最寄り駅:

  • JR「札幌駅」南口から徒歩約10分(ベビーカー利用の場合は地下歩行空間を通ると信号を渡らずに行けます)
  • 地下鉄南北線・東西線・東豊線「大通駅」時計台方面出口(札幌市役所側)から徒歩3〜5分

札幌駅から歩く場合、地下街の「チ・カ・ホ」(札幌駅前通地下歩行空間)を大通方面へ真っ直ぐ進み、「大通ビッセ」出口付近で地上に出ると、ほどなく時計台が見えてきます。雨や雪の日は地下経由が濡れずに便利です。大通駅からは地下通路を札幌市役所方面へ進み、市役所横の出口を出ると目の前です。

駐車場: 時計台専用の駐車場はありません。車で行く場合は近隣のコインパーキングを利用しましょう。ただし札幌中心部は駐車料金が高めで、道も混雑しやすいので、子連れでも公共交通機関を使うほうが楽です。

ベビーカー利用は可能?

館内へのベビーカーの持ち込みは可能ですが、できれば畳んで預けるか使用を控えるのがおすすめです。というのも、時計台館内にはエレベーターがなく、2階へは階段移動となるためです。ただし館内には車椅子・ベビーカー対応の昇降リフトが設置されています。もしベビーカーごと2階見学を希望する場合は、1階奥にあるインターホンで係員を呼ぶと、このリフトで2階まで上げてもらえます。実際に利用できるので遠慮なく声をかけてOKですが、リフトの定員の関係で一度に一台ずつなど制約があるため、観光客で混雑している際などは待ち時間が発生するかもしれません。

そのため、ベビーカーは入口付近で折りたたんで持ち歩くか、可能であれば1階受付で一時預かってもらうとスムーズです。受付にはクローク代わりに荷物を預かってくれるスペースもありますので、抱っこひもで回る場合などはベビーカーや大きな荷物を預けて身軽に見学しましょう。

おむつ替え台・授乳室など館内設備

おむつ替え: 館内におむつ替えシートがあります。1階のトイレは小規模ですが、多目的トイレ内に折りたたみ式のおむつ交換台が設置されています。※2025年現在は女子トイレ内にあるとの情報がありますので、パパが替える場合はスタッフに相談しましょう。スペースが狭めなので、B型ベビーカー程度なら一緒に入れるかもしれませんが、大型のベビーカーだと入りづらい可能性があります。

授乳室: 残念ながら専用の授乳室はありません。館内で授乳が必要な場合は、人の少ないベンチでケープを使って授乳するか、一度退館して近隣の施設を利用する形になります。札幌市時計台の周辺で授乳室が利用できる場所としては、徒歩5分圏内に札幌市役所や大通地下街などがあります。例えば札幌市役所地下1階には赤ちゃんの休憩室があり、おむつ替え台・授乳スペースが整っています。また大通地下街(オーロラタウン)にもベビー休憩室があります。観光途中で休憩を兼ねて立ち寄るなら、大通ビッセや近隣デパートのベビー休憩室(例えば札幌PARCOや東急百貨店など)も利用しやすいでしょう。

その他設備: 館内には小さいながら**ミュージアムショップ(売店)**もあります。時計台オリジナルの絵葉書やキーホルダー、時計台の鐘をかたどったベル型お菓子など、お土産にぴったりな商品が揃っています。子ども向けにはかわいい時計台マスコットグッズが見つかるかもしれません。価格も手頃なものが多いので、旅の記念に何か一つ選ばせてあげるのも良いですね。

トイレは先述の通り1階にありますが、古い建物ゆえ広さは限られています。おむつ替えの他に、子ども用の小さい便座などはありませんので、トイトレ中のお子さんは補助が必要です。水分補給は館内では蓋つきボトル程度にして、飲食は終了後に外で取りましょう(公園などでのピクニックがおすすめです)。

子どもも楽しめる周辺の飲食&休憩スポット

小さな子連れ旅行では、観光の合間にほっと一息つける場所や子どもが喜ぶ食事処を押さえておくと安心です。札幌市時計台の周辺にはファミリーに嬉しい飲食・休憩スポットが点在しています。

  • 雪印パーラー札幌本店(時計台から徒歩2分)
    老舗乳業メーカー雪印メグミルク直営のパーラーで、ソフトクリームやパフェが有名です。なかでも子ども心を鷲掴みにするのが、フルーツやアイスが山盛りのジャンボパフェ!家族みんなでシェアしてもなかなかのボリュームなので、ワイワイ言いながら食べれば盛り上がること間違いなし。店内はカフェスタイルでベビーカーも入店可。軽食も扱っているのでランチ利用もできます。甘いものはちょっと…という場合でも、ミルクたっぷりのプリンやチーズケーキなど北海道ならではのスイーツはぜひ試してみてください。
  • 大通ビッセ(ビッセスイーツ)(時計台から徒歩5分)
    大通公園沿いにある商業ビル「大通ビッセ」の1階は、有名スイーツショップが集まるフードコートになっています。北海道産スイーツの名店(きのとや、町村農場、六花亭 など)がずらりと並び、ケーキやソフトクリーム、クッキーなど好きなものを購入して中央の共有席で食べられます。席はベンチシートやテーブル席があり、ベビーカーを横付けできるスペースも十分あります。ガラス張りで公園を眺めながら休憩でき、授乳・おむつ替えスペースもビル内に完備されているため、赤ちゃん連れでも安心。パパママは美味しいコーヒーを飲みつつ、お子さんはできたてのシュークリームにかぶりついてエネルギーチャージできますよ。
  • まちなかキッズサロン「おおどりんこ」(大通駅直結)
    大通エリアで小さなお子さん連れにぜひ覚えておいてほしい穴場が、このキッズサロン「おおどりんこ」です。大通駅直結のビル内にあり、0〜2歳児専用の遊び場や授乳室、おむつ替えスペースを備えた無料の子育てサロンです。観光で歩き回って子どもがぐずった時、一時避難的にここで遊ばせて休憩することができます。室内には木製の時計台やテレビ塔の模型のおもちゃがあったり、絵本やおもちゃも充実。スタッフさんも常駐しており、安全に遊べる空間です。飲食も持ち込みOKなので、お弁当を広げて昼食を取ることもできます。対象は未就学児までですが、小学生の兄弟がいる場合は付き添いで一緒に入れることも。旅行中でも地元の親子が利用する施設でひと息つくことで、子どももリフレッシュできるでしょう。
  • 札幌地下街(チ・カ・ホ&オーロラタウン・ポールタウン)
    札幌は地下街が発達しており、天候を気にせず歩けるので子連れ観光の強い味方です。時計台見学後に大通駅まで地下を通ったり、デパ地下でお惣菜を見たりと、移動ついでにショッピングも楽しめます。地下街の通路にはところどころベンチがあり、イベントスペースで大道芸や期間限定ショップが開かれていることも。子どもが興味を示したら立ち止まって一緒に見てみましょう。また、地下街直結のショッピングビルでは子供向けメニューのあるレストランも多数。例えば札幌駅地下の「アピア」や「ESTA」内のフードコート、大通の「オーロラタウン」内のレストラン街などは、キッズチェア完備のお店が多く安心です。

このように、時計台の周辺には子どもと一緒に気軽に入れるカフェやレストラン、遊び場がたくさんあります。観光中に困ったら無理せずこうしたスポットに立ち寄って、親子でリラックスしながら札幌時間を楽しんでください。

四季折々に楽しむ札幌市時計台

札幌市時計台は、一年を通じて違った魅力を見せてくれます。季節ごとの楽しみ方を知っておけば、いつ訪れても子どもと素敵な思い出を作ることができます。

冬の札幌市時計台:雪と光のファンタジー

冬の札幌と言えば雪。時計台も真っ白な雪化粧をまとい、一層絵本の中のお家のような可愛らしさを放ちます。特に12月~2月は積雪が多く、屋根や時計の上に積もった雪と、背景の澄んだ冬空とのコントラストが美しいです。毎正時の鐘の音も、しんしんと降る雪の日には周囲が静かな分いっそう澄んで聞こえます。

冬は外がとても寒いため、屋内施設である時計台は観光客にとって避寒スポットとしてもありがたい存在です。暖房の効いた館内でゆっくり展示を見ながら体を温め、再び外に出て雪景色の写真を撮る、というサイクルで無理なく観光できます。小さな子には防寒着を着せたまま館内に入ると暑くなって汗をかいてしまうこともあるので、入口で脱ぎ着しやすい格好に調節しましょう。

2月上旬に開催される札幌雪まつり期間中は、大通公園に世界中から観光客が訪れますが、時計台も徒歩圏内なので、雪まつり見物の合間に立ち寄ることができます。雪まつりでは滑り台や小さな雪像など子ども向けのコーナーも登場します。寒さ対策を万全にした上で、会場で元気いっぱい遊ばせてあげましょう。雪まつり会場は屋外で冷えますから、途中で時計台見学を挟んで室内で暖を取り、トイレ休憩などするのも良いアイデアです。雪まつり開催中は札幌市資料館なども関連展示やライトアップを行っていたりしますので、合わせて巡れば冬の札幌を存分に楽しめます。

また、クリスマス前後には時計台周辺でもホワイトイルミネーションが行われ、夕方以降キラキラ輝く電飾に囲まれます。16時を過ぎると冬はすぐ暗くなりますが、その時間帯にライトアップされた時計台を背景に写真を撮れば、雪の結晶が光に映えてとても幻想的。子ども達も**「あったかい光できれいだね~」**と喜んでくれるでしょう。

春・夏・秋の時計台:爽やかな季節と緑の調和

春から秋にかけての札幌市時計台は、周囲の自然やイベントと相まってまた違った魅力があります。

  • 春(4〜5月): 雪解けの札幌は遅めの春が訪れます。時計台の周囲には街路樹や花壇があり、5月頃には桜やライラックが咲いて爽やかな風景になります。北海道大学の創基記念日(6月)には記念行事が行われることも。気候も穏やかで街歩きに最適な季節なので、時計台見学後は歩いて「北大ポプラ並木」や「創成川公園」まで散策してみるのもいいでしょう。新年度で札幌市資料館なども企画展が始まる時期なので、要チェックです。
  • 夏(7〜8月): 夏の札幌は避暑地としても人気があります。6月上旬には「YOSAKOIソーラン祭り」という大規模な踊りの祭典が開催され、大通公園も華やかなステージで盛り上がります。カラフルな衣装で踊る踊り子たちのパフォーマンスに、子どもも目を輝かせることでしょう。7月には大通公園でビアガーデンが開かれ、大勢の人で賑わいます。時計台周辺も観光客が増えますが、館内は冷房が効いており外の喧騒を忘れてゆっくり見学できます。夏休みシーズンには子ども向けイベント(スタンプラリーや自由研究企画)を行う年もありますので、事前に札幌市の観光サイトなどを調べて参加してみましょう。8月には札幌市時計台が開館記念日(8月12日)を迎え、この日に訪れると記念品がもらえたり、特別企画があったりすることもあります。夏の青空をバックに撮る時計台の写真は映えるので、広角で見上げるように撮ってみると良い記念になります。
  • 秋(9〜10月): 秋が深まると、時計台周辺の街路樹が紅葉し始めます。黄や赤の葉と白い時計台のコントラストがとても綺麗です。特に9月には大通公園で北海道の食を集めたイベント「オータムフェスト」が開催され、家族で道産グルメを味わう絶好の機会です。10月中旬頃にはナナカマドやポプラの紅葉が見ごろになり、落ち葉のじゅうたんの上で子どもを遊ばせながら写真を撮るのも情緒があります。また、秋は芸術の季節ということで、札幌市資料館では美術展やハロウィン関連の展示が行われたり、時計台ホールでクラシックコンサートが開催されたりすることも。タイミングが合えばそうしたイベントと絡めて訪問すると、より一層文化的な旅になります。気温が下がってきますので上着を用意し、温かい飲み物を片手に時計台を眺めるぐらいのゆったり旅も素敵ですね。

雨や雪の日でも楽しめる屋内施設としての魅力

札幌は冬の雪はもちろん、意外と夏も急な夕立があったりと天候が変わりやすい日があります。しかし札幌市時計台は全天候型で楽しめる屋内観光スポットなので、雨や雪の日の強い味方です。

雨の日に子連れで観光となると、外遊びができず困ってしまいますが、時計台なら屋根の下でゆっくり過ごせます。展示を見て回るだけでなく、ベンチに座って休憩したり、スタンプを押したりといったちょっとした遊びもできるので、外の雨音を聞きながら親子で絵本を読んだり静かにおしゃべりしたり、落ち着いた時間を過ごせるでしょう。雨に濡れた窓越しに見る時計台の庭も風情がありますよ。館内自体はそれほど広くはありませんが、歴史的建造物の中という特別感があるので、子ども達も秘密基地にいるような感覚で楽しんでくれるかもしれません。

雪の日は移動が大変なので、無理に郊外の観光地に行かず札幌中心部の屋内スポット巡りに切り替えることもよくあります。そんな時、時計台はトップバッターとして最適です。屋内にいながら札幌らしい風情や歴史を感じられ、さらに前述のように大通地下街とも連絡しているので、ほぼ濡れずに行けるのもポイント。悪天候の日でも、時計台の中に一歩入れば木の香りと温かい照明に包まれてホッとできます。窓の外に降り積もる雪を眺めながら館内で過ごす時間は、まさに北海道旅行ならではの贅沢なひとときです。雨でも雪でも楽しめる札幌市時計台は、小さな子を連れた家族旅行の強い味方なのです。

子連れで訪れる際の持ち物・注意点

最後に、札幌市時計台を子連れで訪れる際にあると便利な持ち物や、気をつけたいポイントをまとめます。しっかり準備しておけば、当日安心して観光ができます。

<あると便利な持ち物リスト>

  • 着替え一式:小さな子がいる場合、公園の噴水遊びや食べこぼし対策に。特に夏は水遊びスポットもあるので下着まで替えがあると安心。
  • お気に入りのおもちゃ:待ち時間や移動中にぐずった時用に、小さい音の出ないおもちゃや絵本があると便利です。
  • 抱っこひも: ベビーカーで行く場合も、館内見学用に抱っこひもがあると階段移動などが楽です。特に冬場、外はベビーカー・中は抱っこひも、と使い分けできると便利。
  • 歩きやすい靴: 時計台自体の見学はスリッパ履き替え等はありませんが、周辺を歩くので親も子もスニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです(冬は防滑ブーツ必須)。
  • 防寒・雨具: 冬は子どもの耳や手足が冷えないよう手袋・帽子・ブランケットなどを用意。夏でも急な雨に備え、小さく折りたためるレインコートや折り畳み傘があると安心です。
  • 飲み物とおやつ: 館内では飲食NGですが、見学後にすぐ飲めるようマグやペットボトルを持参。子どもの好きなおやつも少しあると、待ち時間や移動中の機嫌直しに役立ちます。
  • ビニール袋: おむつやちょっとしたゴミを入れる袋。観光中に出たゴミは各自で持ち帰る場面もあるのであると便利。
  • カメラ(スマホ): これは言うまでもなく必携ですね!バッテリーが冷えで減りやすい冬はモバイルバッテリーもあると◎。

<子連れ時計台見学の注意点>

  • 階段での転落注意: 2階への階段は急ではないものの、木製で少し滑りやすい段もあります。登るときは大人が後ろから支え、降りるときは前で手をつないであげましょう。走ったりふざけたりしないよう声かけが必要です。
  • 展示物には手を触れない: 時計台は文化財ですので、展示資料や壁などにむやみに触れないよう注意しましょう。特に振り子時計はガラスケースに入っていますが、小さい子は叩いたりしがちなので近くで見せる時は気をつけて。とはいえ、木の柱など触って感触を楽しむ程度は問題ありませんので、歴史を肌で感じさせるのも良い体験です。
  • 静かに見るゾーンも: 基本的に館内はある程度おしゃべりしても大丈夫な雰囲気ですが、他のお客様もいますので走り回ったり大声を出したりは控えましょう。資料館的要素が強いので、小学生くらいには「これは博物館だからね」と教えてあげると良いかもしれません。ぐずってしまった場合は、一旦外に出て気分転換してからまた戻ることもできます(チケットを見せれば再入館もOKなことがありますのでスタッフに確認を)。
  • 混雑時は順番に: 夏休みや連休中は時計台も混み合います。特に団体ツアー客と重なると館内がいっぱいになることも。その際はベビーカーを畳む、スタンプを譲り合うなど周囲への配慮も大切です。お子さんが展示をゆっくり見られない場合もありますが、「またあとで見ようね」と言って流れに沿うとスムーズです。
  • 外での車に注意: 時計台前の道路は交通量が多いです。写真撮影に夢中になって道路にはみ出したりしないよう注意。子どもから目を離さず、大通り沿いでは手をつなぐようにしましょう。

以上を心がければ、特に大きな心配なく家族で楽しく過ごせるはずです。札幌の人も子どもに優しい方が多いので、困ったときは周囲に声をかけてみてください。

混雑する時間帯と訪問のベストタイミング

最後に、札幌市時計台をより快適に楽しむために、おすすめの訪問時間帯や混雑情報について触れておきます。

平日と土日祝日では、やはり土日祝の午後が一番混雑しやすい傾向です。観光ツアーバスが到着するのも主に日中〜午後にかけてなので、その時間帯は一時的に館内が人でいっぱいになることも。子連れで落ち着いて見たい場合は、平日の午前中もしくは**土日の開館直後(朝9時台)**を狙うのがおすすめです。この時間ならまだ比較的空いており、小さなお子さんものびのび歩けます。特に午前9時〜10時は市民無料開放日(毎月1回程度設定されています)以外はゆったりしています。また、毎朝9時15分頃には職員の方による塔時計のネジ巻き実演と仕組みの解説が行われているので(タイミングによります)、早起きして間に合えばぜひ見学してみてください。巨大な歯車が動き出す様子は子どもも大人も感動ものです。

一方、夕方は16時を過ぎると閉館が近いため見学者も少なくなります。16時台は展示を見るには少し駆け足になりますが、人混みが苦手な場合はこの時間帯にさらっと見学するのも手です。ただし17時閉館なので余裕を持って入館してください。なお、毎月第1月曜日(祝日の場合翌火曜日)は夜間延長開館日となっており、閉館時間が20時まで延長されます。運が良ければ、この夜間開館時に2階ホールで開催されるピアノの自由演奏を聴けるかもしれません(一般にもピアノが開放されます)。昼間とは違う夜の時計台もロマンチックなので、機会があればぜひ体験してみてください。

もう一つ、札幌市時計台は地元の小学生の社会科見学コースにもなっています。秋口(9〜10月)には札幌市内の小学校が校外学習で訪れることもあるため、平日でもその時間帯は子ども達で溢れる場合があります。地元の子が一生懸命メモを取ったりしている様子も微笑ましいですが、自分のお子さんが小さい場合は少し圧倒されてしまうかもしれません。その際は無理せず、展示を見る順路を前後させたり休憩スペースで時間調整したりして乗り切りましょう。

ベストな訪問タイミングまとめ:

  • 平日…午前中〜お昼前が快適。月曜は休館なので注意(祝日の場合翌平日休館)。
  • 土日祝…朝一番か夕方前が比較的空きます。お昼〜15時頃はピーク。
  • 天気…雨の日や大雪の日は屋内目当ての来館者が増えることも。ただし他の屋外観光が減る分、全体的には平穏です。
  • イベント…雪まつり時期は意外と狙い目(みんな雪像に行くため)、逆に大通公園のイベント時(ビアガーデンや秋祭り等)はついでに訪れる人増で多少混雑。

これらを参考に、ご自分の旅程に合わせて計画してみてください。

札幌市時計台の豆知識あれこれ

札幌市時計台について、知っているとちょっと自慢できる豆知識をいくつかご紹介します。

  • 建物ごと移動した過去がある: 現在時計台が建っている場所は、もともとの場所から南に約100m移動しています。1906年(明治39年)、道路拡張工事に伴って建物全体をレール上に載せて今の位置へ曳家移転したというから驚きです。時計塔を載せたまま移動する大工事でしたが、無事に運ばれた時計台はその後も同じ場所で時を刻み続けています。旧所在地付近の歩道には「演武場跡」の石碑が建っていますので、探してみるのも一興です。
  • 外壁の色は昔は違った: 真っ白な壁に赤い屋根がトレードマークの時計台ですが、実は現在の配色になったのは戦後になってから。創建当初は屋根は茶色、壁はグレーに塗られており、その後クリーム色や緑色に塗られた時期もあったそうです。現在の白壁・赤屋根のコントラストは札幌市民にも観光客にも好評で、青空や雪景色によく映えますね。
  • 正式名称と呼び名の変遷: 建物の正式名称は現在でも「旧札幌農学校演武場」ですが、一般には「札幌市時計台」と呼ばれています。実は正式名称が札幌市時計台と改称されたのは比較的最近で、1998年(平成10年)に管理運営上の名称が変更されました。それまでは長らく「札幌市資料館(時計台)」などと案内されることもあったようです。いずれにせよ、地元では親しみを込めて単に「時計台」と呼ばれています。
  • 鐘の音は24時間響く: 時計台の鐘は毎正時に自動で鳴りますが、その音は夜中でも止まりません。真夜中の12時にも12回、深夜2時には2回という具合に、昼夜を問わず札幌の街に時報を届けています。市民憲章にも「時計台の鐘が鳴る札幌」と謳われるほど街に溶け込んだ存在なので、近隣の人は鐘の音も子守唄代わり?夜間に宿泊していてふと耳を澄ますと、静かな闇にボーンという音が聞こえるかもしれません。
  • 「機械遺産」と「音の風景100選」に選定: 時計台の内部にある塔時計機械は、日本最古級の動態保存されている機械仕掛けとして、2009年に機械遺産(日本機械学会選定)に認定されています。また、時計台の鐘の音は1996年に環境庁の**「日本の音風景100選」**にも選ばれました。歴史的価値はもちろん、その音色や佇まいが日本の財産として評価されている証と言えるでしょう。

よくある質問 Q&A

Q1: ベビーカーで入館できますか?
A1: はい、ベビーカーでの入館も可能です。ただし館内にエレベーターがないため、2階へ上がる際は階段か職員によるリフト対応となります。ベビーカーは入口で畳んで預けるか、抱っこひもに切り替えるとスムーズですよ。

Q2: 見学にはどのくらい時間がかかりますか?
A2: 個人差はありますが、通常は館内の見学に30分〜1時間程度です。展示をじっくり読む場合は1時間以上かかることもありますが、小さなお子さん連れなら40分ほどで一通り見て回れるでしょう。モデルコースで他のスポットも巡る場合は、時計台は1時間以内の滞在で計画すると良いです。

Q3: 何歳くらいの子から楽しめますか?
A3: 歴史的な資料館なので小学生以上が理解しやすいですが、未就学児でも十分楽しめます。振り子の動きや鐘の音など視覚・聴覚で感じられるものがあるので、赤ちゃんや幼児も興味を示す場面があります。大人が少し解説してあげれば、小学校低学年でも「昔の学校なんだね!」と理解してくれるでしょう。実際の口コミでも「2歳児でも振り子時計をじっと見て楽しんでいた」「鐘の音に驚きつつも嬉しそうだった」という声があり、年齢を問わず何かしら心に響くものがあるようです。

Q4: 館内で写真やビデオを撮ってもいいですか?
A4: 基本的に館内は撮影可能です(フラッシュや三脚の使用、一部禁止エリアを除く)。記念写真スポットも用意されていますので、ぜひ撮影してください。SNSにアップする方も多いですが、他のお客さんの写り込みには配慮しましょう。

Q5: 外観を見るだけでも十分ですか?中に入った方がいい?
A5: ぜひ中に入ることをおすすめします!外観だけ見て「小さいな」と感じる方もいますが、館内展示を見ると時計台の価値がぐっと伝わります。子どもと一緒に貴重な振り子時計を見たり、2階ホールで歴史の空気を感じたりできるのは入館者だけの特権です。入館料もお手頃なので、写真を撮ったらそのまま立ち去らず、ぜひ扉を開けて中を探検してみてください。

Q6: 館内に飲食できるカフェやレストランはありますか?
A6: 館内に飲食施設はありません(軽いお土産物販売のみ)ので、カフェ利用などは外に出てからになります。ただ、時計台周辺には徒歩圏内にたくさんの飲食店やカフェがあります。先述の雪印パーラーや大通公園のビッセスイーツなど、子連れで入りやすいスポットも多いので、お腹が空いたらそちらを利用すると良いでしょう。

<子連れで札幌市時計台を楽しむポイントおさらい>

  • 歴史+仕掛けで子どもも興味津々: 140年の歴史を持つ時計台は、単なる建物見学に留まらず、振り子時計やパネル展示など子どもの知的好奇心を刺激する要素がいっぱい。
  • リーズナブルで短時間でもOK: 入館料は大人わずか350円、高校生以下無料。見学所要は30分~1時間程度なので、小さな子がいてもサクッと立ち寄れます。
  • 周辺とセットで楽しむ: 大通公園の散策やテレビ塔、資料館など周辺観光スポットと組み合わせれば、子どもが飽きる暇なく充実のモデルコースに。休憩やランチに困らないロケーションも魅力。
  • 天候・季節を問わず快適: 屋内施設なので雨や雪でも安心。冬の雪景色や夏の青空など季節ごとの風情も楽しめ、年間通して訪問価値あり。
  • 子連れ設備も安心: 館内にはおむつ替え台やベビーカー対応リフトもあり、スタッフも親切。事前に持ち物と注意点を押さえておけば、ファミリーでも快適に過ごせます。

札幌市時計台は「がっかり」なんて言わせない、家族連れにも優しい魅力的なスポットです。歴史を感じ、仕掛けに驚き、写真を撮り…お子さんの年齢に応じた楽しみ方が必ず見つかります。ぜひ本記事を参考に、**「札幌市時計台 子連れ」**旅行を充実させてください。札幌の街の真ん中で、時を告げる鐘の音を家族みんなで聞いた思い出は、きっと心に残る宝物になることでしょう。


番外編:子連れ札幌旅行で訪れたいスポットいろいろ

札幌市時計台周辺だけでなく、札幌市内には子どもが楽しめる観光スポットがたくさんあります。時間に余裕があれば、ぜひ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

  • 円山動物園(中央区): 札幌市中心部から地下鉄で約20分。北海道を代表する動物園で、ホッキョクグマやレッサーパンダ、キリンなど子どもに人気の動物が勢揃いです。園内には子ども向けの遊具や休憩スペースも整っており、一日ゆったり過ごせます。小動物と触れ合えるキッズゾーンや、ベビーカーで巡れる園路、休憩所のキッズメニューなど、子連れサービスも万全です。お隣の円山公園や北海道神宮とセットで自然散策も楽しめます。
  • 白い恋人パーク(西区): お菓子メーカー石屋製菓が運営する夢のようなテーマパーク。時計台から地下鉄と徒歩で30〜40分ほどの距離です。チョコレート菓子「白い恋人」の製造ライン見学や、お菓子作り体験工房、メルヘンチックな庭園など、子どもはもちろん大人も童心に返ってしまうスポットです。園内にはミニSLやブランコなどの遊具もあり、甘い香りに包まれながらファミリーで楽しめます。夏のバラ園、冬のイルミネーションなど季節ごとのイベントも華やかで、訪れる度に新しい発見があります。
  • さっぽろ羊ヶ丘展望台(豊平区): 札幌中心部から車やバスで30~40分ほど郊外に行った丘の上に広がる牧歌的スポット。クラーク博士の銅像が立つことで有名で、「Boys, Be Ambitious」のモットーを胸に親子で記念写真をどうぞ。春夏は放牧された羊たちとのどかな景色を楽しめ、冬には雪遊びができるファミリーパーク(チューブすべりなど)も開設されます。広々とした草原で思い切り体を動かせるので、子ども達のストレス発散にもぴったりです。
  • 札幌市青少年科学館(厚別区): JRや地下鉄で札幌中心部から約30分、新札幌駅そばにある科学館です。館内には科学の不思議を体験できる展示が満載で、プラネタリウム(北海道最大級)やサイエンスショーも人気。また、雪国ならではの人工降雪装置や低温体験室もあり、北海道の自然を科学する展示もユニークです。特に雨の日や冬の寒い日でも丸一日遊べる屋内スポットとして地元ファミリーにも定評があります。触って遊べる展示が多いので、小学生だけでなく幼児も好奇心いっぱいに駆け回れるでしょう。
  • モエレ沼公園(東区): 世界的彫刻家イサムノグチが基本設計を手掛けた芸術的な大型公園。中心部からは少し離れますが(バスや車で約1時間)、公園全体が一つの彫刻作品のようになっており、巨大なガラスのピラミッドや噴水、広大な芝生広場など見どころ満載です。夏には水遊びのできる人工ビーチや噴水ショー、冬には雪山すべり台が登場し、季節を問わず一日中遊べます。お弁当を持ってピクニックすれば、子ども達ものびのび大満足でしょう。

札幌は都市機能が充実しつつ自然も豊かな子育てしやすい街です。観光で訪れるファミリーにとっても、移動のしやすさや安全面など安心できる要素が多く、きっと素敵な思い出が作れるはず。札幌市時計台を皮切りに、今回ご紹介したモデルコースやスポットを巡って、家族みんなで札幌旅行を存分に楽しんでくださいね。

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