国立文楽劇場
国立文楽劇場の基本情報
【スポット】国立文楽劇場
【ふりがな】こくりつぶんらくげきじょう
【 住所 】大阪府大阪市中央区日本橋1-12-10
【アクセス】地下鉄堺筋線・千日前線 日本橋駅 徒歩1分
【最寄り駅】日本橋駅
【営業時間】公演により異なる
【 料金 】公演により異なる
【クーポン】公式ウェブサイトで割引情報を確認可能
伝統芸能の晴れ舞台「国立文楽劇場」
「国立文楽劇場」は、日本が誇る伝統芸能のひとつである文楽が公演される劇場です。
ホールがふたつ有り、大ホールの演目は文楽を中心に歌舞伎公演や舞踊の会などがあります。
小ホールでは、落語の会や講演会などが催されます。
今では数少なくなった文楽を「国立文楽劇場」で是非鑑賞することをおすすめします。
営業時間、料金等は演目ごとに違っています。
国立文楽劇場へのアクセス
地下鉄・近鉄を利用する場合
地下鉄(堺筋線・千日前線)「日本橋」駅、(近鉄奈良線)「近鉄日本橋」駅 下車、7号出口より徒歩で約1分。エレベーター利用の場合は、10号出口エレベーターを利用してください。
なお、「国立文楽劇場」の駐車場はありません。
文楽とは
文楽というのは、人形浄瑠璃と三味線、義太夫の三つが互いに融合した芸術です。
さまざまな説がありますが、一説には人形浄瑠璃は300年以上前に、淡路島の人形師であった植村文楽軒が大阪に出て、新地で興行をするようになったと言われています。
これが人形浄瑠璃が生まれた最初です。その後二代目の文楽軒も「いなりの芝居」と呼ばれて人形浄瑠璃は庶民の楽しみでした。
さらに三代目の文楽軒によって新地に劇場が作られ、これが文楽座の始まりとされています。
簡単に人形と言いますが、人形の歴史はたいへん古く、人の代わりとして宗教行事などにも使われていました。
埴輪などはそのひとつで、海外でもインカ帝国で発見されたハニワがそうです。
人形浄瑠璃で使われるものは、人形の頭や手足に操りやすいように、軽いタイプの木である桐やヒノキなどを使っています。
人形浄瑠璃で使われる人形は主に3人の人によって動かされています。
主遣い(頭と右手)、足遣い(下半身)、右遣い(右手と細かな動作などの補佐)の三人が、一体の人形があたかも自ら動いているかのように操ります。
意気が合わなければ、叶わないことです。
人形遣いの修行は足遣いからだそうで、最初はひたすら足の運びで研鑽を積むのです。
やがて左遣いになり、長い修行の末に主遣いができるようになります。
ちなみに、主遣いは顔を出して人形を扱うことが多く、他の二人は黒子であることが多いということです。
生き生きとした人形から伝わる情感を、文楽の本場「国立文楽劇場」で是非味わってみてはいかがでしょうか。
文楽は、その場にふさわしい動作や所作をする人形、三味線の音、お話を語る義太夫によって演じられます。
歌舞伎でもそうですが、演目には時代物と世話物があります。
時代物(じだいもの)に分類されるような演目は、人形浄瑠璃が確立した江戸時代以前の歴史が背景になっているもの、
あるいは、庶民の日常とはかけ離れているような内容のもののことです。
世話物(せわもの)に分類されるような演目は、それ以降の時代が背景になっていて、庶民の生活に密着したような内容のもののことです。
例えば、時代物は『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』『仮名手本忠臣蔵』『絵本太功記』などです。
世話物は『曽根崎心中』『冥土の飛脚』『新版歌祭文』『心中天網島』などです。
文楽について楽しく解説されている図書等
『あやつられ文楽鑑賞』 (双葉文庫):著者の三浦しおんさんが文楽についてわかりやすく書いているので、文楽に興味がある初心者には入門書として、さらには文楽についての解説書として秀逸です。
5分でわかる文楽~人形遣い編
5分でわかる文楽~太夫編
5分でわかる文楽~三味線弾き編
客席数
【文楽劇場】
総席数:753席
出語り床設置時(文楽公演):731席
花道設置時:677席
【小ホール】
総席数:159席
国立文楽劇場の特徴
「国立文楽劇場」の良さは、まさに文楽のために作られた劇場だというところです。
大きすぎる劇場では人形の所作が見えなかったり、三味線の音がぼけてしまったり、義太夫の臨場感が伝わりにくかったりしてしまうのですが、「国立文楽劇場」は、この伝統芸能である文楽が一番映える寸法であるということです。
規模が文楽の公演にぴったりで、三味線などの和楽器がちょうど良い感じに響きます。
洋楽器が使われるオーケストラにはオーケストラに合った規模の劇場があるように、邦楽には和楽器に合った規模の劇場があります。
「国立文楽劇場」はそういった意味でも、また太夫の声がよく届くという意味でもすばらしい劇場です。
文楽は2003年にユネスコの「傑作の宣言」という形で世界にも認められ「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」への掲載がなされました。
2009年9月にはユネスコの世界文化遺産に登録されています。
文楽を観劇する際にはイヤホンガイドの利用ができることがあります。
時代物などは、解説を聞きながら観劇をするとよりわかりやすく、文楽を楽しむことができます。
東京の「歌舞伎座」などでも、多くの人に歌舞伎に親しんでもらおうという趣旨で、一幕見席のシステムが取られていますが、「国立文楽劇場」でも同じように一幕見席が設けられている公演があります。
全部を通して見るのではなく、一幕分だけを席に座って見るというものです。
分楽に興味があるけれど・・・という初心者には、実演を見ることができる良い機会です。
人形の動きや三味線の美しい音色、太夫の語りなどを視覚的に、聴覚的に体験することができます。
料金も、一幕だけなのでリーズナブルな設定になっているので、一度経験することをおすすめします。
劇場内にはレストランや売店もあるので、劇場内の雰囲気を楽しむことができます。
公演記録鑑賞会
月に一度だけですが、無料で自主公演記録映像の上演があります。
上演内容は、「国立劇場開場以来の歌舞伎、文楽等の公演を演技、演出の記録として収録してきたもの」ということです。
ただし、鑑賞用に一般向けに編集されたものではありませんが、故人となられた方も含め、名人の至芸を見ることができる貴重な機会です。
実演の文楽を見る前に、こういった鑑賞会で文楽に親しむというのも良い入門の仕方です。
日時毎月1回 午後2時開演
定員先着159名
料金無料
会場国立文楽劇場小ホール
お問い合わせ先:国立文楽劇場事業推進課調査資料係 TEL 06-6212-2531(代表)
(例)6月1日(木)
文楽
おさん だいきょうじむかしごよみ
茂兵衛 大経師昔暦(昭和58年2月 国立劇場 カラー)
上の巻 大経師内の段~中の巻 岡崎村梅龍内の段
竹本南部太夫(五代)、竹本織太夫(九代源太夫)、
鶴澤燕三(五代)、竹澤團六(現 鶴沢寛治)、
吉田玉男(初代)、桐竹勘十郎(二代)、吉田文雀 他
学生を対象とした「文楽鑑賞教室」
人形浄瑠璃を鑑賞して、もっと親しんでもらいたいということで「国立文楽劇場」では、毎年6月に「文楽鑑賞教室」を開催しています。
最近では外国の人で日本の伝統芸能に興味を持って、もっと勉強をしたいという人も増えています。
外国人の方を対象とした鑑賞教室もこの期間に開催しています。
「Discover BUNRAKU」として開催し、外国人のための文楽鑑賞教室となるので、字幕・解説は英語、太夫は日本語です。
申し込み及び問合せ
電話 06-6212-5782/FAX 06-6212-1091
「国立文楽劇場」周辺の観光スポット
「なんばグランド花月」国立文楽劇場 から 0.6 km
伝統的な芸能である人形浄瑠璃とは対照的な現代の芸能である「漫才」や「新喜劇」が堪能できるのが「なんばグランド花月」です。
テレビなどのマスコミでも有名なお笑いの芸人たちが繰り広げる舞台は、客席の爆笑でさらに盛り上がります。
大阪の文化である楽しい話芸を是非楽しみに行くことをおすすめします。
アクセス:地下鉄御堂筋線、南海「難波駅」より徒歩3分
営業:公演により異なる
定休日:年中無休
〒542-0075 大阪府大阪市中央区難波千日前11-6
「法善寺」国立文楽劇場 から 0.6 km
賑やかな大阪の繁華街の中にあって、落ち着いた法善寺にはお参りの人が絶えません。
水かけ不動さんとして親しまれていて、歌謡曲や映画でも登場しました。
お不動さんに水をかけることでご利益が頂けるといいます。
法善寺のすぐ近くには「夫婦善哉」で有名な甘味のお店もあります。
〒542-0075 大阪府 大阪市 中央区難波1-2-16
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