金戒光明寺
金戒光明寺の基本情報
【スポット】金戒光明寺
【ふりがな】こんかいこうみょうじ
【 住所 】京都府京都市左京区黒谷町121
【アクセス】京都市営地下鉄東西線 蹴上駅 徒歩約15分
【最寄り駅】蹴上駅
【営業時間】9:00~16:00(季節により変動あり)
【 料金 】無料(特別拝観時は有料)
【クーポン】特別拝観時に割引クーポンが配布されることがあります
金戒光明寺
が含まれる観光マップ
アフロのような阿弥陀仏像がある金戒光明寺の見どころやアクセス情報
金戒光明寺について
「くろ谷」さんの金戒光明寺
金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)は、京都市左京区にある浄土宗の寺院です。本尊は阿弥陀如来であり、地元の方々には「くろ谷(たに)さん」という別称で親しまれています。同じ京都府内にある知恩院と共に、「浄土宗の七大本山」の内の1つとして知られています。それと同時に知恩院、知恩寺、清浄華院、金戒光明寺の4つの寺院からなる「京都四箇本山」としても名高いお寺です。
金戒光明寺の由来
1175年、承安5年の頃の事です。比叡山の黒谷を下り、岡を歩いていた法然(ほうねん)は、とても大きな石を見つけてそこへ腰かけ休憩を取る事にしました。すると突然、石から紫色をした不思議な雲が出でて、大空を覆ってしまったのです。西の空には金色の光が走り、法然はその光景を目の当たりにしてその地に草庵を結んだのですが、これが金戒光明寺の始まりだと伝わっています。
法然とは浄土宗の開祖
法然とは平安時代末期頃から鎌倉時代の初期までに存在したといわれている僧です。「生前に南無阿弥陀仏と唱える事で、亡くなった後には平等に往生できる」といった「専修念仏」を説いており、浄土宗の開祖として慕われる人物です。
新選組発祥の地である
1862年、文久2年の頃に、徳川幕府は混乱する世を納める為に、「京都守護職」という役職を設けました。そして「城構え」、「要所に近い事」、「広い境内に1000名もの人々が駐屯できる事」から、幕末京都守護職会津藩の「本陣」として使用されたと伝わっています。つまり金戒光明寺が新選組発祥の地であるとも考えられるのです。
金戒光明寺のご利益
ご利益は学業成就や交通安全等
金戒光明寺には文殊菩薩や、吉備観音菩薩があります。文殊菩薩は、江戸時代の書物「雍州府誌」にて、日本三文殊随一であるとされ、「学業成就のご利益がある」と信じられてきました。
吉備観音菩薩とは、奈良時代にいたとされる学者吉備真備が、観音信仰の御利益の報恩として行基菩薩に頼み、造られた千手観音菩薩です。交通安全(道中守護)や健康、厄除開運に家内安全、良縁成就や安産、子授、商売繁盛というご利益があるとされ、県外からも祈願に来る方がいます。
金戒光明寺の基本情報
拝観時間
参拝自由。※御影堂は拝観時間が9:00~16:00までです。
料金
時期限定で特別拝観料(御影堂・大方丈・庭園)あり
大人 600円
小学生 300円
山門拝観料
大人 800円
小学生 400円
金戒光明寺へのアクセス方法
車
名神高速または京都南ICから約40分。駐車場は24時間営業、60分400円で一時預かり(当日1日最大料金は800円)。24時以降は料金が追加されますので要注意です。
バス
①京阪鴨東線 出町柳駅から:市バス203番に乗り、「岡崎道」バス停下車後、徒歩約10分
②阪急京都線 四条河原町駅、もしくは阪急四条烏丸駅から:市バス5番に乗り、「東天王町」バス停下車後、徒歩約15分
電車
①京阪鴨東線 「神宮丸太町」駅から徒歩約30分
②地下鉄東西線 「蹴上」駅から徒歩約30分
金戒光明寺の見どころ
ノミおさめ如来の阿弥陀堂
金戒光明寺には豊臣秀頼によって再建されたと伝わる「阿弥陀堂」があります。こちらは恵心僧都の最終作ともいわれており、ご本尊である阿弥陀如来が納められています。この阿弥陀如来のお腹の中には、一代彫刻の使用器具が納められてあるといわれ、そこから「ノミおさめ如来」と呼ばれる事もあります。
重要文化財の吉備観音
千手観音である吉備観音は重要文化財に指定されています。この吉備観音にはある不思議な話があり、それは奈良時代の学者である吉備真備が遣唐使として帰国した際に、船が危うく遭難しそうになってしまいました。その時に吉備真備が「南無観世音菩薩」と唱えると、無事に難を逃れる事ができたというのです。
そこで唐から持って帰ってきた栴檀香木を使用し、行基菩薩に千手観音を刻んでもらいました。こうした出来事から交通安全(道中守護)や厄除開運のご利益があるとされ、吉備真備にちなんで、吉備観音と呼ばれるようになったのです。
また、安産・子授のご利益があるとして宮中御懐妊の際には勅使を立てて祈願をされてもいました。
特別公開時期がおすすめ
金戒光明寺では秋や冬といった時期の一定期間に、特別公開を行っています。
例えば白砂、そして杉苔の美しいわびさびを感じられる枯山水庭園の「紫雲の庭」や、回遊式庭園を鑑賞できるでしょう。
また、文殊菩薩像に吉備観音像、とある仕掛けがあるといわれている「虎の襖絵」等の、この時期にしか観賞できないものもあります。
拝観料が発生しますが、一度は見ておきたいものばかり、といえるでしょう。
夜間ライトアップがおすすめ
夜間特別公開時期もあり、その際には金戒光明寺の庭園がライトアップされ、とても幻想的な風景を見せてくれるのです。秋頃、丁度紅葉が見頃になった辺りにライトアップを開催される事が多いので、予定が合えば是非立ち寄ってみましょう。
山門には桜があります
金戒光明寺の山門の辺りには美しい桜もあります。京都でお花見をしたいけれど山奥まで行くのは大変、という時には、こちらで桜を眺めて春を感じましょう。
金戒光明寺の一推しスポット
アフロのような螺髪を持った五劫思惟阿弥陀仏
金戒光明寺の山門をくぐり、三重塔へ向かいましょう。その参道の辺りには、とってもインパクトのある阿弥陀仏像があります。
その名も「五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀仏」、その頭はまるでアフロのような形をしているのです。
「無量寿経」によれば、この阿弥陀仏がかつて法蔵菩薩だった頃、皆を救おうと五劫の間、四十八願を立てる等、修行を積んでいたのだそうです。
そうして阿弥陀仏となりましたが、それに至るまでに「五劫思惟」した事から、このような姿になったのでした。
五劫は途方もない時間の事です。四十里立方、約160kmの大きな岩に、天女が3年(または100年)に1度だけ舞い降ります。
その天女の羽衣で岩を撫で、岩が無くなってしまうまでの時間、という意味なのです。
これを一劫としますから、その5倍という事で、数えきれないような年数を修行した結果、このように螺髪(頭の丸い粒)が積み重なったのだといわれています。
五劫思惟阿弥陀仏は全国で16体しか存在しないともされており、落語「寿限無」の、「五劫のすり切れ」はこの阿弥陀仏が由来しています。
江戸時代に造られたとされ、珍しい石仏である事、そしてインパクト大な見た目からも、人気の高いスポットです。
金戒光明寺での注意点
特別公開時期にしか見れないものもあります
金戒光明寺で重要文化財等の珍しいものを見たいと思ったら、是非特別公開時期に参拝してください。この時期にしか見れないものがありますから、より貴重な体験が出来るでしょう。
駅から徒歩は30分以上かかります
最寄り駅から金戒光明寺まで徒歩でアクセスしようと思っても、約30分はかかってしまいます。体力に自信があり、ゆっくり京都を楽しみたい場合なら良いでしょう。しかしあまり観光する時間がない、歩くのが面倒な場合には、駅からタクシーやバスでのアクセスをおすすめします。
車はおすすめできない
駐車場は一応ありますが、京都は観光地としても日本だけではなく国外でも有名な場所です。その為、春夏秋冬どの時期も周辺駐車場はすぐ埋まってしまいますから、車でのアクセスはあまりおすすめできません。
特に特別公開時期には沢山の観光客が訪れますから、公共機関を利用してのアクセスが良いでしょう。秋のライトアップ時期は渋滞も多くなりますので、どうしても車でアクセスするなら、時間等にも余裕を持ってアクセスしてください。
アフロな仏像に会える金戒光明寺へ出掛けよう
すごく珍しく面白い、SNS映えする阿弥陀仏から、特別公開時期には美しい景観を楽しめる等、見どころたっぷりの寺院です。
京都へ遊びに行く際には、金戒光明寺へも立ち寄ってみましょう。
金戒光明寺は学業や縁事のご利益が授かるとしても有名ですから、試験や受験を控えている、旅行を控えている方にもおすすめです。
是非金戒光明寺で、素敵な体験をしてください。
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