関西日帰りで家族が楽しめる伊丹市昆虫館ガイド

関西圏にお住まいのご家族のみなさん、休日のお出かけ先に悩んでいませんか?小さなお子さんがいると遠出は大変ですが、日帰りで気軽に行けて、しかも未就学児から小学生まで家族みんなが楽しめるスポットがあったら嬉しいですよね。実は兵庫県伊丹市に、低予算でも大満足できるおすすめスポットがあります。口コミサイトでも高評価を得ており、今回ご紹介する**「伊丹市昆虫館」**です。

伊丹市昆虫館は、都市部からアクセスしやすい立地ながら、自然豊かな環境でたくさんの生きた昆虫と触れ合える施設です。関西最大級のチョウ温室をはじめ、子どもも大人も夢中になる展示や体験が盛りだくさん!入館料も大人400円・子ども100円と格安で、家族4人でも1,000円程度とコストパフォーマンス抜群です。雨の日や寒い日でも快適に過ごせる屋内施設なので、天候を気にせず一年中楽しめるのも魅力です。

本記事では、関西圏のファミリーが日帰りで訪れることを前提に、伊丹市昆虫館の楽しみ方を徹底ガイドします。展示内容や体験プログラム、館内の工夫、季節ごとの見どころ、さらに周辺の休憩スポットやアクセス情報まで、親子でのお出かけに役立つポイントを余すところなく紹介します。子どもが大喜びする虫の世界へ、ご家族で出発しましょう!

伊丹市昆虫館ってどんなところ?

伊丹市昆虫館は、兵庫県伊丹市の「昆陽池(こやいけ)公園」内に1990年に開館した昆虫専門の博物館です。緑豊かな公園の一角にあり、都会にいながら豊かな自然と触れ合える貴重なスポットとなっています。館内では1年中生きた昆虫と間近に触れ合えることが最大の特徴で、子どもたちに大人気のチョウやカブトムシをはじめ、様々な昆虫の生態を観察できます。関西には他にも昆虫館がありますが、多くは郊外に位置します。その点、伊丹市昆虫館は都会に近くアクセスが良いため、“思い立ったときに行ける昆虫館”として貴重な存在です。

コンパクトな施設ながら展示内容は充実しており、約14種・1000匹のチョウが舞う大温室や、世界の昆虫標本がずらりと並ぶ展示室、大きな模型や映像で虫の世界を体感できるコーナーなど見どころが満載です。「虫が苦手…」という方でも大丈夫。ガラス越しの展示や美しいチョウたちのおかげで、知らず知らずのうちに昆虫の魅力に引き込まれてしまいますよ。

また伊丹市昆虫館は、子どもの学びをサポートする自然学習の拠点としての側面も持っています。展示を通じて昆虫の生態や自然環境について楽しく学べるほか、ワークショップや季節ごとの企画展など、興味を深めるためのイベントも多数開催されています。親子で「これ何だろう?」「どうしてこうなるの?」と会話しながら、新しい発見ができる場所としてリピーターも多い施設です。

ファミリーに嬉しいポイントがたくさん

伊丹市昆虫館が関西の家族連れに選ばれる理由を、まずは押さえておきましょう。お出かけ前に知っておくと役立つファミリー向けの魅力ポイントです。

  • アクセス抜群で日帰りしやすい: 伊丹市昆虫館は大阪・神戸などからのアクセスが便利です。市街地近くにあり、「山奥まで行かないと昆虫館はない」と思われがちですが、ここなら思い立った日にすぐ行けます。公共交通でも車でも訪れやすく、小さな子連れでも移動の負担が少ないのは助かります。大阪駅からJRで約20分+バス15分ほどで到着でき、神戸や京都方面からも1時間以内で来られる手軽さです。
  • お財布に優しい低料金: 大人400円、子ども(3歳~小学生)100円という格安の入館料もファミリーには嬉しいポイント。未就学児なら0~2歳は無料です。市営の施設だけあって家計に優しく、気軽に行けます。たとえば家族4人で訪れても1,000円程度なので、水族館や遊園地と比べても破格のお値段です。
  • 雨の日・暑い日もOK: 館内は空調が効いており、天候を問わず快適に過ごせます。真夏の暑い日でも涼しく、逆に冬でも館内やチョウ温室は暖かい南国気分。雨天のお出かけ先や、寒い季節の室内レジャーとしても最適です。「今日は天気が悪いけど子どもを遊ばせたい」という時にも心強いスポットでしょう。また伊丹駅からバスで館の近くまで行けるため、悪天候の日でも移動の負担が少なく済みます。
  • 年齢問わず楽しめる: 展示は幼児にもわかりやすい工夫がされている一方、小学生以上が夢中になる深い学びも提供しています。昆虫が初めての小さな子には色鮮やかなチョウや大きな模型がインパクト抜群。昆虫大好きな小学生には珍しい生体展示や標本が好奇心を刺激します。幅広い年齢の子どもがそれぞれの視点で楽しめるため、たとえば3歳の弟は蝶を追いかけ、小学生のお姉ちゃんは珍しい標本に釘付け、なんて過ごし方もできます。兄弟姉妹がいるご家庭にもピッタリです。
  • 安心の設備とサービス: 小さな子連れでも安心して訪問できるよう、館内設備も充実しています。ベビーカーの館内持ち込みOKはもちろん、無料でベビーカーの貸し出しもあり助かります。館内には授乳室が1ヶ所設置され、おむつ替え台も男女トイレ双方に備え付け。1階と2階には車椅子対応トイレもあり、バリアフリー面も万全です。さらに**コインロッカー(無料)**も用意されているので、荷物や上着を預けて身軽に動けるのも嬉しいポイントです。スタッフの方々も親切で、困ったときはすぐ相談に乗ってくれるため、初めてでも安心して館内を回れます。(実際に「ベビーカーの貸出や無料ロッカーが助かった」との声も多いです。)

このように、子連れファミリーに優しい工夫が随所に凝らされた伊丹市昆虫館。次章からは、いよいよ館内の見どころや楽しみ方を詳しく見ていきましょう。

昆虫館の展示で出会えるワクワク体験

伊丹市昆虫館には、小さな子どもから大人まで感動できる多彩な展示がそろっています。ここでは、館内でぜひ注目したい主な見どころを順番にご紹介します。

チョウ温室 – 年中南国ムードの蝶の楽園

館内最大のハイライトが、1階にある**「チョウ温室」です。広さ約600㎡・高さ15mのガラス張りドームの中に、伊丹市周辺に生息するチョウや沖縄産のチョウなど約14種類・合計1000匹もの蝶が放し飼いにされています。温室内は一年中色とりどりの南国の花々**が咲き誇り、その中を無数のチョウたちがひらひらと舞う光景はまさに圧巻!温室内には蝶の羽ばたきが聞こえてきそうな静けさがあり、鼻をくすぐる花の甘い香りに包まれています。まるで絵本の中に入り込んだような美しさで、子どもたちは目を輝かせて追いかけます。時間が経つのも忘れてしまうほど見惚れてしまうでしょう。

このチョウ温室では、運が良ければチョウがふわりと肩や手にとまってくれることもあります。「見て!チョウチョが触れたよ!」と子どもが大興奮すること間違いなしです。ただし、温室内ではチョウに触ったり捕まえたりしないよう注意が必要です。チョウたちが安全に飛び回れるよう、優しく見守る気持ちで観察しましょう。温室内は常に暖かい温度に保たれているため、冬でも南国のような気候です。寒い季節に訪れて、この温室に入った瞬間「あったかいね!まるで夏みたいだね」と親子でほっとするのも楽しい体験です。逆に夏場は外より湿度が高く蒸し暑く感じることもありますので、服装の調節ができると良いでしょう。

チョウ温室内は緩やかな坂道になっており、1階入口から入って蝶たちを鑑賞しながら進むと、途中で2階出口へと繋がっています。一方通行の順路なので、見逃したチョウがないよう立ち止まってじっくり観察するのがおすすめです。温室内のあちこちにはチョウの好物の蜜皿や産卵用の植物が配置されており、葉の裏に小さな卵が産み付けられているのを見つけることもできます。子どもと一緒に「この葉っぱに卵があるかも?」と探してみるのも面白いでしょう。たくさんのチョウに囲まれる非日常体験は、昆虫館ならではの大きな思い出になるはずです。実際に温室に入った瞬間、お子さんが思わず「わあっ!」と歓声をあげたという微笑ましいエピソードもあるほど、その幻想的な空間は親子に強い印象を残します。普段「虫はちょっと苦手…」という子でも、美しいチョウたちには見入ってしまうでしょう。

生態展示室 – 生きた昆虫たちに大接近

チョウ温室の隣に位置する**「生態展示室」も必見です。ここではガラスケースの中に、様々な生きた昆虫たちが展示されています。展示ケースはまるで昆虫たちのミニ生息環境。身近な昆虫から世界の珍しい昆虫まで約20種類**が飼育展示されており、年中いつ訪れても元気な昆虫の姿を見ることができます。

たとえば、子どもたちに人気の外国産のカブトムシやクワガタムシは迫力満点。中南米原産の「ヘラクレスオオカブト」や、虹色に輝く「ニジイロクワガタ」など、日本では見られない大型の甲虫たちが飼育されています。その大きさやカラフルさに、昆虫好きの子は釘付けになるでしょう。展示ケースの前では「うわー!大きい!」と子どもたちの驚きの声が上がり、親も思わず一緒に見入ってしまいます。また、水槽の中にはゲンゴロウ(水生昆虫)やタガメといった水辺の昆虫も泳いでいます。水面に浮かぶ姿や水中で獲物を捕らえる様子を見ると、「水の中にもこんな虫がいるんだ!」と新鮮な驚きがあるはずです。

さらに南西諸島に生息する巨大なナナフシ(竹のような擬態昆虫)や、枝そっくりの姿の大型バッタなどユニークな昆虫も展示。一見すると虫がどこにいるかわからないほど巧妙に隠れているので、子どもと「どこにいるか探してみよう」とゲーム感覚で観察すると盛り上がります。身近なゴキブリも展示室にいますが、こちらは日本の屋内で見かけるものとは違う種類で、自然界で分解者として働く姿をじっくり観察できます。「ゴキブリも自然では大事な役割を持っているんだね」と、ちょっと苦手な虫にも親しみが湧くかもしれません。

この生態展示室は、ただ標本を見るのではなく生きて動く昆虫たちのリアルな姿を体験できるのが魅力です。ケース越しとはいえ、目の前で昆虫が動いたりエサを食べたりする様子は大迫力。子どもたちからは「すごい!動いてる!」と歓声が上がり、まるで小さな動物園のような興奮があります。昆虫たちの生態を間近に感じられる貴重なコーナーなので、時間をかけて観察してみてくださいね。

第1展示室の大型ジオラマ – 巨虫たちの世界を探検

入口付近にある**「第1展示室」では、ちょっとユニークな展示がお出迎えしてくれます。ここには昆虫の生態を10倍の大きさで再現した巨大ジオラマ(模型)**が設置されており、まるで自分が虫の世界に小さく入り込んだような感覚で周囲を見渡すことができます。

ジオラマには、草むらや土の中に潜む小さな昆虫たちが、大型模型となって隠れています。「どんな虫がどんなところで活動しているかな?」と子どもと一緒に探してみましょう。たとえば、葉っぱの裏にとまったテントウムシ、地面近くに佇むバッタ、土から顔を出す昆虫…普段は見逃してしまうような小さな生き物の営みが、10倍サイズになることでとても臨場感たっぷりに感じられます。小さなお子さんでも巨大な虫の模型なら怖がることなく興味津々で、「見つけた!」と指差して喜ぶことでしょう。

このジオラマ展示は、親子の会話を弾ませるきっかけにもなります。「どうしてこの虫は葉っぱの裏にいるのかな?」と問いかければ、「敵から隠れてるのかな?」など、子どもなりの発想が返ってくるかもしれません。単に見るだけでなく、一緒に考えながら観察できるのがジオラマの良いところです。ぜひ親子で昆虫目線になって、小さな虫たちの世界を冒険してみてください。中には興奮して模型に触れようとする子もいますが、展示を壊さないよう優しく見守りましょうね。

なお、第1展示室に入ってすぐの場所では、巨大なミツバチの模型が訪れた人々を出迎えてくれます。実物の約200倍という迫力満点のハチのオブジェに、子どもたちは「大きい!」「怖いけどすごい!」と大興奮。思わず記念写真を撮りたくなるインパクトです。(中には怖がって泣いてしまう子もいますが、「これは模型だよ」と教えてあげればきっと大丈夫。むしろ近づいて触ろうとする子もいるほどです。)ハチのお腹の模様や羽の質感までリアルに作り込まれているので、じっくり観察すると新たな発見があるかもしれません。初めは少し驚くかもしれませんが、「これは模型なんだよ」と説明しながら近づけば、子どもも次第に笑顔で見上げてくれるでしょう。

世界の昆虫標本コーナー – カブトムシから不思議ないきものまで

2階に上がると、「特別展示室」と呼ばれるエリアに世界各地の昆虫標本がずらりと展示されています。ここは時期によって企画展が行われるスペースでもありますが、常設で見られる標本コーナーも充実しています。

壁一面に並ぶ昆虫標本ケースには、日本国内はもちろん南米や東南アジア、アフリカなど海外の珍しい昆虫が数多く収められています。大人の手のひらほどもある巨大なクワガタムシや、羽を広げると30cm近くになる大蝶(オオゴマダラやアゲハチョウの仲間)、逆にルーペで見ないと分からない極小の甲虫まで、大きさも色も形も多種多様。「こんな虫が世の中にいるんだ!」と驚かずにはいられません。

中には枯れ葉そっくりのチョウ木の葉にしか見えない虫など、巧みな擬態をする生き物の標本もあり、子どもたちは目を丸くします。「どこに虫がいるか分かる?」と問いかければ、「えっ、これが虫なの!?」と楽しいクイズにもなりますよ。親子で一緒に図鑑をめくるような感覚で、世界の昆虫コレクションを堪能してみてください。夏休みには、ここで気に入った昆虫を自由研究のテーマに選ぶ小学生もいるそうですよ。

また特別展示室では、季節ごとやテーマごとの企画展も開催されます。例えば夏休みシーズンには昆虫を題材にした特別展が企画され、スタンプラリーやクイズラリー形式で楽しめる展示も登場します。過去には「昆虫カーニバル」など子ども向けの楽しいイベント展示が行われ、虫のお面をかぶって写真撮影ができるコーナーや、昆虫クイズに挑戦して景品がもらえる企画などが実施されました。訪れる時期によって展示内容が変わることもあるので、何度訪れても新しい発見があります。行く前に公式サイトで開催中の企画展情報をチェックしてみると良いでしょう。

映像コーナー・学習室 – 昆虫の世界をさらに深く

1階の映像ホールでは、昆虫に関するビデオ映像が定期的に上映されています。タイトルは「むしさんこんにちは」や「多彩な昆虫のくらし」など、子どもにも分かりやすい内容になっており、昆虫の生態を映像で楽しく学ぶことができます。上映スケジュールは館内に掲示されているので、タイミングが合えばぜひ親子で座って鑑賞してみましょう。映像は5~10分程度の短編が中心なので、小さなお子さんでも飽きずに見ることができ、歩き回って少し疲れた時の休憩がてらにピッタリです。映像ホール自体は多目的ホールとして講演会などにも使われますが、通常時は自由に出入りできるシアタースペースとなっています。

一方、2階に上がった先にある**「学習室」も要チェックです。ここは昆虫や自然に関する本が自由に読める図書コーナーや、小さな生き物を飼育展示するミニコーナーがあり、静かに過ごせるエリアになっています。絵本から図鑑まで揃ったミニ図書館**のような空間で、虫に関する知識を深めたり、子どもと一緒に図鑑で見つけた昆虫を探したりすることができます。

学習室には子ども向けの塗り絵コーナーも設置されています。テーブルと色鉛筆が用意されており、昆虫のイラストを好きな色で塗って楽しめます。実際の昆虫標本(テーブルに埋め込まれた標本)や図鑑をお手本に、「このチョウはどんな色だったかな?」と考えながら色塗りに挑戦する子どもも。展示をひと通り見終わった後でも、ここで落ち着いて遊べるので、特に未就学児のお子さんには嬉しいサービスです。パパママも一息つきながら、子どもの創作タイムに付き合うことができます。(実際にここで色塗りに夢中になって1時間以上過ごしたという例もあり、集中して遊べる空間となっています。)

さらに、学習室ではスタッフやボランティアの**「交流員」の方が常駐している場合があります。虫について質問があれば気軽に声をかけてみましょう。「この前庭で見つけた虫は何て名前ですか?」といった素朴な疑問にも丁寧に答えてもらえます。運が良ければ、生きた昆虫に直接触れる体験ができることも!学習室には特別に飼育された大きなオオゴキブリ**(マダガスカル産の鳴くゴキブリ)などがいて、スタッフの許可のもと手に乗せてみることができます。初めて虫に触る子はドキドキですが、「勇気を出して触ってみたら平気だった!」という自信にも繋がる貴重な体験になるでしょう。

このように、映像ホールと学習室を活用すれば、展示を見るだけでなく体験的に学びを深めることができます。昆虫館で刺激を受けた子どもが、「もっと虫のことを知りたい!」という気持ちになったら、ぜひ学習室でその興味を広げてあげてください。

ミュージアムショップ – 思い出に残る昆虫グッズを手に入れよう

館内1階の受付横にはミュージアムショップもあります。2013年にリニューアルされた店内には、さまざまな昆虫グッズが並んでいて、お土産選びに迷ってしまうほど。伊丹市昆虫館オリジナルデザインのバッジ、キーホルダー、シールなどはここでしか手に入りませんし、昆虫館が出版に関わった書籍や図鑑も購入できます。また、昆虫採集や標本作製の専門グッズも取り揃えており、虫取り網や昆虫ケース、ピンセットなど本格的な道具も手に入ります。訪れた記念や、頑張って観察したお子さんへのご褒美に、ぜひお気に入りの品を見つけてみてください。カブトムシ型の帽子チョウの羽マントなどユニークなグッズが並ぶこともあり、子どもたちは目を輝かせておねだりしてしまうかもしれませんね。ショップの売上は昆虫館の活動にも役立てられているそうなので、楽しみながら応援できるのも嬉しいポイントです。

周辺の公園でひと休み・遊び場情報

館内を満喫したら、外の昆陽池公園の散策もぜひ楽しんでみましょう。伊丹市昆虫館が立地する昆陽池公園は、伊丹市内で最大級の広さを誇る総合公園です。園内には自然の地形を生かした広々とした池があり、白鳥やカモなどの野鳥が四季を通じて訪れるバードウォッチングスポットにもなっています。公園内には**展望台付きの「昆陽池センター」**という休憩施設もあり、無料で開放された休憩室から池を一望することができます。館内には公園の自然を紹介するミニ展示パネルもあり、野鳥や植物について学ぶこともできます。館内では食事ができませんが、こちらの休憩室や屋外のベンチで持参したお弁当を広げるファミリーも多いですよ。(双眼鏡を持参すると野鳥観察がさらに楽しめます)

小さなお子さん向けには、公園内の遊具エリアや人工のせせらぎもおすすめです。園内の一角には幼児でも遊べるすべり台やブランコなどの遊具があり、博物館見学でエネルギーが有り余っている子どもを発散させるのにぴったり。また夏場には浅い小川が流れているエリアで水遊びをする家族連れも見られます。着替えを用意しておけば、水辺でのびのび遊ばせてあげることもできます。

公園内には売店が2ヶ所あり、アイスクリームや飲み物などを販売しています。ここでは伊丹市昆虫館のオリジナルグッズが置いてあることもあり、子どもに人気の昆虫グッズや虫取り網などが購入できます。「帰りに虫取り網を買って、公園で昆虫探しに挑戦!」なんて楽しみ方もできますね。広い芝生広場もあるので、ボール遊びやシャボン玉などを持参して遊ぶのも良いでしょう。

昆陽池公園は春は桜、秋は紅葉の名所としても知られ、季節ごとの美しい景色が広がります。天気の良い日は、公園内を散策しながら野鳥観察をしたり、池の周囲をぐるっと歩いてみたりと、自然を満喫できます。池の中に大小4つの島が浮かんでおり、上空から見ると日本列島に見えるユニークな景観もこの公園のシンボルです。散策の際にはぜひ地図と見比べてみてください。昆虫館で昆虫に親しんだ後は、公園で伸び伸びと体を動かしてリフレッシュすると、子どもたちも大満足間違いなしです。

※近隣情報: 車移動の場合は、5分ほどの場所に大型商業施設「イオンモール伊丹昆陽」もあり、フードコートやレストランで食事を済ませる選択肢もあります。博物館と公園でめいっぱい遊んだ後に立ち寄って、ご家族でゆっくりお食事するのも良いですね。

季節ごとの楽しみ方

伊丹市昆虫館と昆陽池公園は、一年を通じて様々な楽しみ方があります。それぞれの季節ならではのポイントを押さえて、より充実した家族時間を過ごしましょう。

  • 春(3月~5月): 公園内には桜の木があり、お花見をしながらピクニックも楽しめます。昆虫館では冬を越した蝶が元気に飛び回り始める時期で、新年度の企画展がスタートすることもあります。春休みのお出かけ先にも◎。暖かくなってくると野外で昆虫探しもできるので、館内で得た知識をもとに公園で春の虫探しをしてみるのもおすすめです。
  • 夏(6月~8月): 昆虫館が一年で最もにぎわうシーズン。夏休み期間中は子ども向けの特別イベントや体験企画が充実します。スタンプラリーや昆虫クイズ大会、工作教室などが開催される年もあり、自由研究のヒント探しにも最適です。公園の小川で水遊びをしたり、セミの声を聞きながら木陰で休憩したりと、屋外でも夏ならではの体験ができます。熱中症対策をしつつ、午前中は館内、午後は公園の木陰といったメリハリのある過ごし方がおすすめです。
  • 秋(9月~11月): 過ごしやすい気候の秋は、ゆったりと昆虫館を巡れる穴場の時期です。昆虫館では秋に合わせた企画展(例えば秋の虫の鳴き声をテーマにした展示など)が行われることも。伊丹市内では毎年9月頃に**「鳴く虫と郷町」というイベントも開催され、夜にスズムシやコオロギの音色を楽しむ催しに昆虫館も協力しています。昼間は昆虫館、夜は市街地で虫の音鑑賞…なんて秋ならではの楽しみも。公園では紅葉が進み景色が美しく、野鳥観察にも良い季節です。落ち葉の中から昆虫を探す秋ならではの自然遊び**も体験できます。
  • 冬(12月~2月): 寒い冬こそ、昆虫館のチョウ温室で南国気分を味わうチャンスです。外で虫の姿が減る季節でも、温室内では常夏のように蝶が舞っています。冬休み期間には室内で楽しめるイベント(昆虫をテーマにしたクラフト体験など)が行われる場合もあります。年末年始は休館日がありますが、お正月明けからは比較的ゆっくり見学できます。冬の澄んだ空気の中、公園では白鳥など渡り鳥が飛来している姿も見られ、昆虫以外の自然の魅力を感じられるでしょう。寒さで体が冷えたら、館内に戻って映像ホールでほっと一息つくのも良いですね。

おすすめの回り方モデルコース

最後に、小さな子連れファミリーに向けたおすすめの館内&公園の回り方モデルコースをご提案します。日帰りでも無理なく楽しめるプランなので、ご参考にしてください。

〔9:30〕 伊丹市昆虫館に到着(開館時間に合わせて入館)
⇒ まずは1階の第1展示室で巨大ミツバチ模型にご挨拶。10倍ジオラマで虫探しゲームを楽しみつつ、映像ホールの上映時間もチェック。

〔10:00〕 チョウ温室へ(温室が開放される時間です)
⇒ 南国の花に囲まれて無数の蝶を観察。写真を撮ったり、子どもと一緒に卵や幼虫を探してみましょう。ゆっくり一周して2階出口へ。

〔10:30〕 2階の展示室巡り
⇒ 学習室で一休みしながら塗り絵や図鑑を体験。その後、世界の昆虫標本コーナーへ。興味に合わせて企画展も見学します。余裕があれば映像ホールで昆虫ビデオを鑑賞。

〔11:30〕 ミュージアムショップでお土産選び
⇒ 1階受付横のショップで昆虫グッズをチェック。お気に入りの虫グッズや記念品を購入しましょう。

〔12:00〕 一旦館を出て、公園でランチタイム
⇒ 昆陽池センターの休憩室や屋外ベンチでお弁当。持参していなくても、公園の売店で軽食を買うこともできます。お腹がいっぱいになったら、昆陽池センター2階の展望台から池を見渡してみましょう。運が良ければ野鳥の姿も見られるかもしれません。食後はトイレも済ませておきます。

〔13:00〕 公園内を散策&遊具で遊ぶ
⇒ 池の周りを家族でゆっくりお散歩。野鳥観察橋からカモを眺めたり、芝生広場で思い切り駆け回ったり。遊具エリアでブランコやすべり台も楽しみます。夏なら小川で水遊びも!

〔14:30〕 もう一度昆虫館へ(再入館) or 公園で自由時間
⇒ 昆虫館のチケットは当日内有効なので、再入館も可能です。午前中に見足りなかった展示をもう一度見に行ったり、学習室で昆虫について質問したりするのも良いでしょう。疲れていれば公園の木陰で休憩しながら子どもを遊ばせてもOK。

〔15:30〕 帰宅の途へ
⇒ 午後4時30分の閉館前には余裕をもって帰り支度。駐車場まで公園を歩く道すがら、今日一番楽しかったことを親子で話しながら帰りましょう。駅へ向かう方は、バスの時間に合わせて早めにバス停へ向かいます。

このモデルコースは一例ですが、お子さんの体力や興味に合わせて柔軟に調整してください。例えば、午前中に館内を集中して見学し、午後はずっと公園で遊ぶという形でも十分楽しめます。逆に暑い日は屋外は短めにして館内で涼む時間を増やすなど、その日の状況に応じて無理のないプランを立てましょう。

アクセス・利用案内ガイド

所在地: 兵庫県伊丹市昆陽池3丁目1 (昆陽池公園内)
電話: 072-785-3582

電車+バス:
JR大阪駅から伊丹駅までは快速で約15分、阪急大阪梅田駅から阪急伊丹駅までは約20分です。そこからJR宝塚線・伊丹駅もしくは、阪急伊丹線・伊丹駅で下車後、伊丹市営バスに乗り換え。JR伊丹駅前・阪急伊丹駅前それぞれの4番乗り場から出る**市バス[昆陽池公園方面]**に約15分乗車し、「松ヶ丘」もしくは「玉田団地」バス停下車。下車後はバス進行方向に徒歩約5分で昆虫館に到着します。

:
大阪方面・神戸方面からともに、国道171号線(通称・外環状線)の「伊丹市役所前」交差点を北進し、昆陽池北交差点および中野大橋南詰交差点をそれぞれ左折すると昆陽池公園の立体駐車場入口があります。駐車場は約150台収容可能で、料金は1時間まで200円、以降30分ごとに100円です。駐車場から昆虫館までは、公園内の遊歩道を約10分歩きます(ベビーカーや車椅子でも通行しやすい平坦な道です)。反時計回りに池を半周するような形になるため、初めて行く場合は公園案内板を確認しながら向かいましょう。

開館時間: 9:30〜16:30(最終入館16:00)、チョウ温室のみ10:00から開放
休館日: 毎週火曜日(祝日の場合は翌平日休館)、年末年始(12/29〜1/3)、その他臨時休館日あり
入館料: 大人400円、中高生200円、3歳〜小学生100円、0〜2歳無料
※20名以上の団体は割引料金適用あり/障がい者手帳提示で本人と介助者1名まで半額/伊丹市在住の65歳以上は平日に限り半額(要証明)
年間パスポートも販売されています(大人1,500円、中高生500円、3歳〜小学生300円などお得な価格設定。3~4回の来館で元が取れる計算です)。

※情報は記事執筆時点のものです。予告なく変更となる場合があります。最新の開館状況やイベント情報は、伊丹市昆虫館公式サイト等でご確認ください。

親子で楽しむ豆知識&会話のネタ

伊丹市昆虫館での体験を通じて、ぜひ親子の会話を弾ませてみましょう。見学後や帰り道に、「どうしてだろう?」と感じたことを話し合うことで、子どもの学びがさらに深まります。ここでは親子で話したい5つのポイントをピックアップしました。

  • チョウの不思議な変身: 「どうして毛虫はチョウになるの?」— チョウは卵→幼虫(いわゆる毛虫)→さなぎ→成虫へと姿を大きく変える完全変態という成長をします。館内で幼虫やさなぎの展示を見たら、その変身の仕組みについて話してみましょう。「さなぎの中で体が作り変わっているんだって、すごいね!」と生命の神秘に親子で驚くはずです。
  • 昆虫の隠れんぼ(擬態): 展示で見つけた葉っぱそっくりのチョウや枝のようなナナフシについて、「なんで虫なのに葉っぱみたいな形なのかな?」と質問してみましょう。答えは擬態という生き残り戦略。敵に見つからないために周囲の景色に溶け込んでいるのです。「見つからないようにかくれんぼしてるんだね!」と子どもも感心するでしょう。身近な公園でも擬態している虫がいないか探してみると、探究心が膨らみます。
  • 虫は世界で何種類いる?: 「今日こんなにたくさんの虫を見たけど、世界中には何種類ぐらいいるのかな?」— 実は記録されているだけで100万種以上、推定ではその何倍もの昆虫が地球上にいると言われます。昆虫館で見たのはほんの一部ですが、多様な標本展示を見れば子どももスケールの大きさを感じるでしょう。「また別の虫も見てみたい!」という興味がわいたら大成功。図鑑や他の博物館にも足を伸ばしてみたくなるかもしれません。
  • 虫と環境の関わり: 「チョウがたくさん飛ぶ公園ってどんな環境かな?」と問いかけてみてください。花が咲き、緑が多い環境だからこそ蝶や昆虫が集まります。逆に言えば、自然が減ると虫も減ってしまうということ。「お花を植えるとチョウチョが来るんだね」「森を大事にしないと虫もいなくなっちゃうね」と、自然環境を守る大切さに話を広げることもできます。昆虫は環境のバロメーターとも言われますので、親子で自然保護について考えるきっかけにもなるでしょう。
  • 昆虫は嫌われ者?ヒーロー?: ゴキブリなど敬遠されがちな虫も、実は自然界では掃除屋さんとして枯葉やゴミを分解し、土に返す役割を担っています。またミツバチは花の受粉を助け、人間の食料生産にも貢献する縁の下の力持ちです。「嫌だな」と思う虫でも、視点を変えるとすごい働きをしていると気づきます。「◯◯はどんなお仕事をしている虫かな?」と子どもに考えてもらい、虫の意外な一面を知れば、きっと見方が変わるでしょう。

お出かけ前の豆知識Q&A

  • 所要時間はどれくらい?: 個人差はありますが、館内の見学には約1~2時間程度かかる方が多いようです。蝶温室でゆっくり過ごしたり、学習室で遊んだりするとさらに時間を要します。昆虫館だけなら半日あれば十分ですが、公園散策も合わせると1日コースになるでしょう。(急ぎ足で回れば40分ほどでも見られますが、せっかくなら時間に余裕を持って訪れたいですね)
  • 混雑するのはいつ?: 夏休みや大型連休中は家族連れで大変混み合います。特にチョウ温室内は動線が限られるため、昼頃は渋滞気味になることも。比較的空いているのは平日や夏休み以外の時期、また週末でも午前早めの時間帯です。開館直後に入館するとゆったり見られる可能性が高いです。駐車場もお昼前後には満車になることがあるので、車の場合は早めの到着を心がけましょう。また公式サイトでは当日の混雑状況が表示されるサービスもありますので、お出かけ前に確認してみると良いでしょう。
  • 写真撮影はできる?: 基本的に館内の展示は撮影可能です(撮影禁止マークのある展示のみ不可)。お子さんと蝶が舞う様子を写真に収めるチャンスもいっぱいあります。ただしフラッシュ撮影や三脚の使用は禁止されていますので、マナーを守って撮影しましょう。
  • 何歳ぐらいの子が楽しめる?: 未就学の幼児から小学生、高校生まで幅広く楽しめます。実際の口コミでも「3歳の娘が蝶に大喜び」「小学4年生の息子は図鑑片手に標本を見入っていた」など年代それぞれの楽しみ方が報告されています。大人にとっても懐かしい昆虫との再会や新たな発見があり、親子三世代で訪れる姿も見られます。
  • 虫が苦手でも平気?: 展示はガラスケース越しや映像が中心で、触れなくても大丈夫なので、虫が得意でない方も安心です。むしろ「蝶がきれいだった」「昆虫のことを知ったら親しみが湧いた」という声も。怖がりなお子さんには、まず蝶温室や可愛い模型から見せてあげると抵抗感が少ないでしょう。虫より植物や鳥が好きな方でも、公園の自然観察も含めて十分楽しめますよ。
  • 赤ちゃん連れでも大丈夫?: 授乳室やおむつ替え台、ベビーカー貸出など設備が整っているため赤ちゃん連れでも安心です。館内は段差が少なくエレベーターも完備されているので、ベビーカーのまま移動できます(混雑時は畳んでいただく場合あり)。スタッフの方も慣れているので、困ったときは気軽に声をかけてください。
  • 飲食や休憩はどうする?: 前述のとおり、館内での飲食は禁止されています。お昼を挟む場合は、お弁当や軽食を持参して公園の休憩スペースで食べるか、一旦外に出て飲食店を利用しましょう。再入館は当日に限り可能なので、チケットを提示すれば昼食後に再び館内に入ることができます。館内には自動販売機もありますが、品数が限られるため、必要に応じて飲み物を多めに用意しておくと安心です。

さいごに:家族みんなが笑顔になれる場所

伊丹市昆虫館は、子どもの「知りたい!」を引き出し、親子の思い出を彩ってくれるスポットです。関西圏から日帰りで無理なく行ける距離にあり、リーズナブルな料金でこれだけ充実した体験ができる施設はなかなかありません。2025年には累計来館者数が500万人を突破したそうで、世代を超えて愛され続けているスポットです。

館内で夢中になって虫を観察する子どもの横顔や、公園で蝶を追いかけて走り回る姿は、家族にとってかけがえのない一日になるでしょう。お出かけ前は「虫ってちょっと苦手かも…」と言っていたママやパパも、帰る頃には「この虫おもしろかったね」「また連れてきてあげたいね」とすっかり昆虫館ファンになっているかもしれません。

ぜひ次のお休みは、ご家族そろって伊丹市昆虫館へ足を運んでみてください。五感をフルに使って楽しむ虫の世界は、図鑑やテレビでは味わえない感動があります。昆虫たちとの出会いが、きっとお子さんの好奇心と思い出の宝箱に大きな財産を残してくれることでしょう。小さな命の鼓動が聞こえてくるはずです。家族みんなの笑顔あふれる一日を、伊丹市昆虫館で過ごしてみませんか?

SNS映えマップから探す