建仁寺

建仁寺
photo by @masatomo0519
国宝である「風神雷神図」があることで有名なお寺。その他にも多数の文化財を有していたり、白砂敷き詰めた枯山水庭園が美しかったりと見どころの多いスポットです!

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建仁寺の基本情報


【 住所 】京都府京都市 東山区小松町598
【アクセス】京阪電車「祇園四条駅」より 徒歩7分、阪急電車「河原町駅」より 徒歩10分
【営業時間】午前10時~午後5時
【 料金 】一般500円、中高生300円、小学生200円※小学生未満のお子様は無料

建仁寺
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外国からのお客様をおもてなしするのにおすすめ コンパクトに歴史を楽しむ 京都 建仁寺

建仁寺とは

建仁寺は京都鴨川の東、八坂神社の近くにある禅寺です。

建仁2年 当時の将軍源頼家が寄進して、有名な栄西禅師を開山として宋国の寺をモデルに建立されました。

創建時は天台・密教・禅の三宗兼学の道場として、鎌倉期の仏教情勢に合わせた学問体系になっていました。

その後、火災等で境内は荒廃するも、東福寺開山円爾弁円が当山に入寺し境内を復興、禅も盛んとなりました。

室町時代にはいると、有名な宋の禅僧、蘭渓道隆がやってきました。

禅の作法、規矩(禅院の規則)が厳格に行われ純粋な禅寺となりました。

やがて室町幕府により中国の制度にならった京都五山として指定され、厚い保護を受け栄えたのですが、応仁の乱や戦国時代などの戦乱により再び荒廃してしまいました。

織田信長や豊臣秀吉が活躍した時代にようやく、安国寺恵瓊が方丈や仏殿を移築しその復興が始まりました。

やがて徳川の庇護のもと、堂塔が再建修築され制度や学問が整備されます。

明治に入り政府の宗教政策等により臨済宗建仁寺派としての分派独立、建仁寺はその大本山となります。

また廃仏毀釈、神仏分離の法難により塔頭の統廃合が行われ、余った土地を政府に上納、境内が半分近く縮小され現在にいたります。

この長い歴史から、建仁寺は様々な要素を包含した、日本の伝統文化の縮図となっているのです。

建仁寺の見どころ「建物」

まず、建仁寺の見どころの一つは建物です。

基本的には、禅式の建物ばかりですが中には一風変わった建物が視られます。

というのも、当時、寺のような大きな建物を建築するにあたって、古い建物からパーツをとりよせることが流行っていました。

思わぬ建物の一部が建仁寺には利用されているのです。

例えば、寺の南側にある勅使門は、重要文化財にも指定されている由緒正しき寺門です。

なんと、平家物語でおなじみの平氏の居館から移築したものなのだそうです。

さらに、メインの建物である方丈は、安芸が故郷である安国寺恵瓊が広島の安国寺から移築したものです。

こちらは室町時代の様式をよく遺しており重要文化財として登録されています。

さらに、室町時代後期に流行った茶室もこの方丈近辺に備えられています。

平安時代末期から室町後期まで様々な様式の建物が一つの寺に詰め込まれているのです。

さらに、歴史上有名な人物にかかわる建物もあります。

塔頭の一つ、正伝院は、有楽町の起源である織田有楽斎が江戸時代に復興した建物ですし、永源院は、細川護熙元首相のご先祖様たちが菩提寺とした塔頭です。

建仁寺の見どころ「庭園」

次に建仁寺で有名なのは枯山水を代表とした日本式の庭園です。

建仁寺はその長い歴史から、枯山水に苔と小さな木でできた日本式の庭など様々な様式の庭を見ることができます。

まず、方丈の枯山水の前庭「大雄苑」に関してです。

この庭はかなり広く、方丈のどこに座るかで見え方に変化が出てきます。

西側から見ると、小ぶりの岩を中心に砂の波紋が広がり、庭全体の静けさが強調されます。

一方この庭を、方丈の東側から見ると、先ほどの小ぶりの岩は遠くに見える小島のようです。

海岸のように見える建物に、寄せる砂の波が反射して波紋が広がる様子には趣深いものがあります。

外国から来た観光客にも、この庭の緊張感は伝わるらしく、ただ砂が敷き詰められているだけの庭なのに、みな縁側にすずなりで写真を撮っている様子が見られます。

続いて、コケと小木と石で構成されている「潮音庭」に関してです。

中央のコケが盛り上がった庭には、4つの岩が静立し、四方に高さの低い平な岩が散らばっています。

さらにこの中央部を紅葉が囲むようにできており、季節によってさまざまな姿の庭を楽しむことができるようになっています。

茶室までの道のりには、伝統的な茶庭が広がっています。

石のつらなる道のりには、おもしろい形をした石や季節によって変化を見せる小さな木が連なっています。

その庭が自然と茶室のにじり口につながっている様子を見ることができます。

建仁寺の見どころ「絵画」

建仁寺最大の見どころは、俵屋宗達が描いた国宝 風神雷神図に代表される絵画の数々でしょう。

ながい歴史のある建仁寺には、すばらしい濃絵や水墨画がたくさんあります。

前述した、広島から移築されてきた方丈の壁面には、ところせましと禅の教えや四季の移ろいを反映した水墨画がならんでいます。

梅の枝が地面近くを這う様子や、龍の大きな体が部屋を取り囲むなど壮大かつ繊細なモチーフが水墨画で表現されています。

昔の僧は、こんな贅沢なものに囲まれて修行に励んでいいたのかと思うと羨ましくなります。

有名な風神雷神図は、屏風の形で拝観することができます。

ただし、こちら原本は京都国立博物館に寄託されており、複製品が展示されているとのことです。

しかし、この事実を踏まえても、外国人を案内するたびに、みなその豪壮な様子に感動してくれます。

加えて、法堂の天井画「双竜図」も圧巻です。二頭の龍が絡み合い、双方の口が「阿吽」になっている様子は少しユーモアさえ感じさせます。

ちなみに、この「双竜図」、実は2002年に日本画家の小泉淳作画伯が作製した水墨画で、現在の美術品ということになります。

いろいろな時代の絵画が同じ寺の中で見れるなんて、なかなか面白いと思いませんか。

体験型のイベント

そんな、建仁寺では、体験型のイベントも行われています。

禅寺での修行体験です。坐禅と法話の会、「千光会」が毎月第二日曜日午前8時から行っているそうです。

宗教・宗派の制限なく、志のある方であればどなたでも参加することができるのだそうです。

参加費は無料で、特に予約は必要ありません。

だいたいの流れは、まず午前8時より坐禅を2回行い、その後、お経を唱和した後に茶礼を行い、最後に法話を拝聴できるのだそうです。

加えて、写経を体験することもできるのだそうです。

売店で随時受付をしており、般若心経写経用紙、写経用具は建仁寺大書院にて用意していただけるのだそうです。

さらに、建仁寺でお茶を楽しめるレアなイベントもあります。

毎年4月20日の栄西誕生を祝って行われる茶会、建仁寺四頭茶礼です。

正直とても人気のイベントで、拝服券は当日で売り切れます。

もとより、禅宗は喫茶の習慣があり、栄西は日本にお茶をもたらしたとされる僧です。

ただ、こちらはある程度、茶道の心得が要求されるイベントですので、気をつけてください。

拝観料と拝観時間

そんな建仁寺の拝観料は、一般が500円、中高生は300円です。

拝観時間は季節によって差がありますが、午前10時から午後4時です。

建仁寺へのアクセス

京阪電車の最寄り駅は、祇園四条駅になります。

北口から出て、鴨川を背に山が見える方に向けて歩きます。

祇園南座を過ぎてすぐの交差点を右手にまがり、1つ角をすぎたところに玄関を見つけることができると思います。

阪急電鉄を利用する場合は河原町駅が最寄り駅となります。

河原町駅の八坂方面出口を出て、鴨川をわたり、上述と同様に南座を見て右折してしばらく行くと、建仁寺の正門が見えるはずです。

JR京都駅からは市バス206系統、100系統を利用して、南座前で降りるとすぐです。

車を利用する場合は、30分200円の駐車場があるそうです。

おすすめの季節と周辺情報

建仁寺に、強いておすすめする季節があるとすれば、それは秋です。

庭の各所に配された紅葉が赤く燃える中、しずかにたたずむ枯山水は見ものです。

もちろん、それ以外の季節でも、境内には美しい桜の木がありますし、緑が盛んな様子を方丈の暗い建物の中から静かにながめるのも、相当趣き深いです。

建仁寺の近所には、八坂神社があり八坂神社から3年坂などを経ると、清水寺となります。

建仁寺の周囲には様々な有名スポットがあるのです。

ちなみに、四条通沿いには、有名な都路里がありおいしいパフェも楽しめます。

おすすめポイントまとめ

 建仁寺には、鎌倉、室町、江戸と長い時代の間に培ってきた、様々な文化財があります。

これらが非常にコンパクトにまとまっているので、「日本の伝統文化にふれたい」という外国からのお客様を案内すると喜んでもらえること請け合いです。

建仁寺を誰かに紹介する際は、予習をお忘れなく!

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