勝尾寺

勝尾寺
photo by @u0nagan
「人生のあらゆる場面に勝つ寺」として全国的に名高いスポット。その中でもこちらで手に入る「勝ちダルマ」は勝負事にまつわるお守りとして人気です!

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勝尾寺の基本情報


【スポット】勝尾寺
【ふりがな】かつおうじ
【 住所 】大阪府箕面市粟生間谷2914−1
【アクセス】阪急箕面線 箕面駅 タクシー約15分
【最寄り駅】箕面駅
【営業時間】8:00~17:00(季節により変動あり)
【 料金 】大人400円、中高生300円、小学生100円
【クーポン】公式ウェブサイトにて割引クーポンあり

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静かに勝利を祈る 大阪 勝尾寺

勝尾寺とは

勝尾寺とは、大阪箕面市の山の中にある大寺院です。

その歴史はかなり古いです。

創建は神亀四年(727)、ある双子兄弟が草庵を構え修業されたことに始まります。

そののち天平神護元年(765)、光仁天皇の皇子開成がここに拠点をおいて修行を始めました。

宝亀六年(775)、般若台に大般若経六百巻を理経して一寺を建て、開山に至りました。

開山堂には、善仲、善算と開成皇子の木像が安置され、毎年宮内庁とこの寺で御正辰祭が勤められます。

また当時、本堂のあった場所は、いま彌勒菩薩の大仏が大阪平野を見下ろし鎮座されています。

宝亀十一年(780)に、妙観という名の比丘が彌勒寺を訪ね、白檀香木をもって身丈八尺の十一面千手観音を彫刻した。これが勝尾寺のご本尊にあたります。

稀代の名工であった妙観は、観音の化身と信じられ、全国の寺で観音縁日を十八日と定めたのは何と勝尾寺から始まったのです。

故に西國霊場第二十三番札所でもあり、妙観が刻んだ香木は、今も勝尾寺に安置されています。

六代座主の行巡上人は、清和天皇の玉体安隠を祈って効験があったことから、「王に勝った寺」の意で「勝王寺」 の寺号を帝より賜りましたが、この寺では「王」を「尾」にひかえ、勝尾寺と号し、勝運の寺として信仰されています。

この時の、清和帝の勅額は、国道171号線沿いの勝尾寺口の南側の大鳥居に掲げられています。

ちなみに、この大鳥居から勝尾寺に向けてあるくと約2時間以上かかります。当時の寺の威容がしのばれます。

こんな勢い盛んな勝尾寺でしたが、源平合戦で一の谷に攻め寄せた、梶原景時の兵糧供出命令に背いたことで、大講堂や伽藍をことごとく焼かれてしまいました。

しかし、寺の訴えが功を奏して、建久六年(1195)源頼朝の命により、梶原景時、熊谷直実らが力をつくして再建しました。

その供養塔及び頼朝再建の薬師堂は最古の建造物として今も目にすることができます。

本堂及び仁王門 (山門)は豊臣秀頼により再建されました。

これだけ見ても、かなりの歴史がある寺だとわかっていただけると思います。

ちなみに、初めてこの寺に電気が通ったのは1950年。どれだけ山奥か想像できますよね。

勝尾寺はかなり広い寺域を持っています。

様々な建物、庭があって一種のアミューズメントパークのような感があります。

寺の正面玄関から見上げても、寺の全域を把握することができないほどです。

したがって、受付でもらった地図は大切に扱ってください。

信仰に関する建築

この寺の中には、信仰に関する建築が多数あります。

例えば、厄払い三宝荒神社は、日本で最初の荒神社と言われており、役人の娘の白髪が黒髪に変化するなど霊験あらたかだと信仰を集めています。

さらに大師堂 (四国八十八カ所お砂踏み)は、真言宗開祖弘法大師を祀り、廻りに弘法大師ゆかりの四国八十八ヶ所の御砂踏み場があります。

四国八十八ヶ所霊場より持ち帰られた砂を踏む事にで各霊場に御参りした事と同じ功徳が与えられるとされています。

他にも、浄土宗開祖法然上人が、讃岐への配流が終わった後、第4第座主 証如上人の遺徳を偲び、3年10ヶ月逗留していました。

その時、 壁板に浮かび上がった二祖の尊影を本尊としていただいているのが、二階堂です。

同所は法然上人第五番霊場として、信仰を集めています。

仏像や経典

建物だけではなく、祀られている仏像や納められている経典も価値が高いものが多いそうです。

仏法の守護神とされている広目天などを含む、平安初期の作とされる八天像は府の文化財として登録されておりますし、薬師三尊像は開成皇子一刀三礼の作とされる仏像で国の重要文化財に指定されており、医学を志す人々の信仰を得ています。

本尊は、十一面千手観世音菩薩で、開帳日にははっきりとその像を見ることができます。

本堂前には5本の紐が下がっており、これが十一面千手観世音菩薩像とつながっており、この紐に触れることで菩薩と縁を結ぶことができるのだそうです。

信仰に関する建物だけでなく、お休みどころの「花の茶屋」やお土産屋さんも整備されており、観光客向けの施設も見受けられます。

果ては、知恵の輪というストーンサークルのようなものや、池を中心とした立派な庭に、小さな滝が付いています。

ちなみに池には鯉が泳いでおり、餌をあげることもできるそうです。

勝ちダルマ

しかし、何よりも勝尾寺を有名にしているのは、「勝ちダルマ」です。

転んでも転んでも起き上がる「七転び八起き」の精神を持ったダルマのように、たとえ苦しく挫けそうになろうとも、目の前の困難と大いに向かい合い、「己に勝つ」と強く念じ続け、勝尾寺の「勝運」を得ようと多くの受験生や就活生、その保護者が参拝におしかけるシーンは、ニュースでしばしば取り上げられます。

実は、この寺に戦勝祈願をしたのは、現代人だけではありません。

古くは源氏、足利氏ら歴代の将軍や武将達が勝運を祈り、こぞって参拝を重ねてきた歴史があります。

寺の境内には、勝ちダルマを置くための棚があるにはあるのですが、池のほとりや灯篭のわきなどそこここに小さなダルマを見つけることができます。

このダルマに祈った人たちが、焼野原からよみがえった勝尾寺の「勝運」にあずかっていることを祈ります。

そんな、勝尾寺の参拝時間は8:00~17:00、拝観料は、大人400円、子供(小・中)300円です。

勝尾寺を訪れるべき季節

勝尾寺を訪れるべき季節というものを限定するのは難しいです。

寺内には、様々な草木が植えられています。

それぞれの花がそれぞれのシーズンに美しく咲き乱れる様子を見ることができるのです。

きっと、この寺をデザインした人物は、極楽浄土を折念したのではないでしょうか。

3月は緋寒桜、4月になれば、優美な姿の姥桜をはじめ八重桜、里桜、ヤマザクラなどいろいろな桜の花が咲き乱れます。

よそでは見られない黄色い桜も目にすることができます。

この季節境内を歩いていると、どこからともなく桜の花びらが降ってくるのを目にすることができます。

さらに、5月中旬には、おおぶりな花をつけるセイヨウシャクナゲや、屋久島シャクナゲ2500株弱が約8万坪の境内のいたるところに植えられています。

梅雨時になると、あじさいも咲き乱れ、まぶしい新緑の中に、大輪のあじさいを楽しむことができます。

11月中旬になると、山門から見上げる境内と本堂へ向かう参道を、赤く燃えるような紅葉が覆います。

期間限定で、夜間のライトアップを行っているそうです。四季おりおりの美しさが楽しめるのが勝尾寺の魅力の一つです。

勝尾寺へのアクセス

箕面の山奥にある寺なので、公共のアクセスはかなり限定されます。

北大阪急行 千里中央駅からバスが出ており約20分、阪急電鉄 箕面駅からもバスが出ており、約15分かかります。

車を利用する場合は、2時間500円の駐車場が利用可能です。

実は、地元民が知る裏ルートもあります。

それは、有名な箕面の滝から山伝いにあるいて寺に行くルートです。

私の場合は、約1時間程度で勝尾寺に到着しました。

秋、箕面の滝を楽しんだあと、勝尾寺に参拝するのもおすすめの観光コースです。

勝尾寺に関するポイントまとめ

勝尾寺は、奈良時代から困難を乗り越えて、「勝運」をもたらす歴史ある大寺院として信仰を集めてきました。

この広大な寺域は、極楽浄土を模したアミューズメントパークのようなたたづまいです。

多種多様な信仰スポットと、美しい自然が静かな山の中で溶け合っています。将来、「勝負」が控えているあなたが静かに祈ることができるおすすめの寺院です。

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