旧古河庭園

旧古河庭園
photo by @aichaaaaan24
大正ロマンを感じさせる洋館が印象的な庭園です。春・秋の季節にはバラが咲き誇り、華やかでまるで少女漫画の世界にいるような気分を味わえます。

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旧古河庭園の基本情報


【スポット】旧古河庭園
【ふりがな】きゅうふるかわていえん
【 住所 】東京都北区西ヶ原一丁目
【アクセス】JR京浜東北線 上中里駅 徒歩約7分
【最寄り駅】上中里駅
【営業時間】9:00~17:00(最終入園は16:30)
【 料金 】一般150円、65歳以上70円、中学生以下無料
【クーポン】特定のイベント時に割引クーポンが配布されることがあります

旧古河庭園
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旧古河庭園 公式ページ

都内で人気!薔薇の名所「旧古河庭園」は大正期の面影と和洋の庭園が楽しめる名所だった

東京は、江戸時代から日本の中心地として栄え、様々な観光スポットがございます。そんな数ある名所、スポットの中でも国の名勝に指定されている「旧古河庭園」のご案内をさせていただきます。

旧古河庭園の概要

「旧古河庭園」は、東京都北区にある都立の庭園です。現在、国が所有する財産であり、東京都が国から借りて、一般公開をしています。

名勝とは?

「名勝」に指定されているとご説明しましたが、名勝とは、名勝負のことではなく、日本の文化財の種類の1つのことを指します。芸術上、または鑑賞上価値の高い土地が選ばれ、文部科学大臣によって指定されます。名勝に指定されることで、その価値の高い芸術性や景観などが「保護」されるという目的で、国が指定し、自然保護の観点が強いと言われています。ですから、この「旧古河庭園」も前述した土地ですから、芸術性、景観が素晴らしい庭園で、見どころが満載です。

旧古河庭園とは?

1956年に都立の旧古河庭園として開園しました。総面積はなんと、約3万平方メートル。ちょっとわかりづらいので、言い換えますと、だいたい普通の野球場が一つで、約1万平方メートルなので、野球場が3つ分の広大な敷地ということがお分かりいただけます。年間の利用者は毎年20万人以上の方々が訪れており、非常に人気があります。

旧古河庭園の基本情報

斜面と低地を併せ持つ地形を利用しています。北側の丘に洋館、斜面に、洋風庭園、低地に日本庭園を高いところから低いところにかけて和洋の両方の要素が盛り込まれている点が大きな特徴です。

住所、開園時間、入園料、アクセス

名称:旧古河庭園

住所:東京都北区西ヶ原1丁目27番39号

開園時間:9:00~17:00(休園日は年末年始12/29~1/1の他、メンテナンスでの休園日もありますので、ホームページで確認してから行くとよろしいでしょう。)

アクセス:電車の場合:JR京浜東北線「上中里駅」徒歩7分、東京メトロ南北線「西ケ原駅」徒歩7分、JR山手線「駒込駅」徒歩12分、都電荒川線「飛鳥山」徒歩18分。バス利用の場合:JR駒込駅から20分間隔で北区コミュニティーバス【王子・駒込ルート】が出ており、バスで約5分「旧古河庭園」で下車します。駐車場はありませんので、公共交通機関で向かうのがおすすめです。

入園料:一般150円、65歳以上70円(年間パスポート:一般600円、65歳以上280円)

旧古河庭園の歴史

この素晴らしい特徴ある素晴らしい名勝の成り立ちから学ぶことによって、皆さんが行かれた際に、より深く味わうことができるかと思いますので、「旧古河庭園」の歴史について触れていきたいと思います。

はじまり

明治20年代、幕末の動乱も落ち着き、文明開化により、西洋文化が入ってきて間もない時期の話です。幕末に列強諸国と結んでしまった不平等条約の改正に尽力したことで有名な外交官であり、政治家である陸奥宗光が、この地を購入したことに始まります。

なぜ、「旧陸奥庭園」ではないのかと申しますと、陸奥宗光の次男が、古河財閥の創業者の養子に入り、古河財閥の2代目となりました。そして、この土地の所有権が、古河財閥に移ったため、「旧古河庭園」となったわけです。

大正期の庭園開発

1914年(大正3年)前述しました古河財閥の3代目当主である古河虎之助(陸奥宗光の孫にあたる)が周辺の土地を購入しました。そして、その広大な土地を古河家の本宅用として、整備を開始し、1916年(大正6年)には、西洋館と洋風庭園が完成しました。この洋風の建物と庭園は、有名な鹿鳴館の設計をした建築家であるジョサイア・コンドル氏が設計したものです。さらに、1919年(大正8年)には、日本庭園が完成して、現在の姿となるわけです。ちなみに、この日本庭園を手掛けたのは、平安神宮神苑や円谷山公園を作った七代目小川治兵衛です。小高い丘から低地にかけて順々に整備していったことがわかりますし、かなりの大物がそれぞれの庭園を手掛けたのですね。

激動の昭和へ突入し、都立公園に

昭和になり、太平洋戦争が勃発し、東京大空襲などで、東京都は焼け野原と化しますが、奇跡的に、この「旧古河庭園」は、建物も庭園も被害を免れることができました。そして、1946年(昭和21年)古河家は財閥解体の財閥家族に指定され、1952年(昭和27年)に、この庭園は「大蔵省」の管轄となりました。

しかし、地元の東京や北区から、旧古河庭園を公園化してほしいという強い要望があり、1955年(昭和30年)大蔵省は、東京都に貸し付けすることを決定し、整備され、1956年(昭和31年)に都立公園として開園されたという紆余曲折が昭和の動乱のなかで起こっていたわけです。1982年には東京都名勝に指定を受け、そこから7年間の修復工事を経て、現在の形になりました。そして、2006年には、大正初期の形式が残されている庭園が評価され、国の名勝に指定されるに至りました。

日本有数のバラの名所とライトアップ

旧古河庭園では、毎年、「バラフェスティバル」が開催され、斜面の洋風庭園には、約100種類、199株ものバラが咲き誇ります。

見ごろ

バラの見ごろは、「春」と「秋」で、春の見ごろは、5月中旬から6月下旬です。秋の見ごろは、10月中旬から11月下旬と年間2度の見ごろを迎えます。また、「バラフェスティバル」の開催期間中は、バラの人気投票や音楽会などのイベントも実施しています。

さらに、日没の時間になりますと、バラと洋館がライトアップされます。夜の暗闇に光り輝きながら浮かびあがるバラの鑑賞は普段では味わえないバラの雰囲気を楽しむことができます。猛暑な時は、バラの開花も早まりますので、バラの開花状況は旧古河庭園 公式ページから確認して、最高の見ごろの時期に行ってみるのがおすすめです。

バラと洋館のライトアップ
バラ園と洋館、日本庭園がライトアップされ、幻想的な洋風庭園と日本庭園の両方が楽しめます。

春バラの音楽会
洋館の横にある芝生広場で、音楽家が音楽会を行います。199株のバラの香りに包まれながら、ゆったりと音楽を鑑賞する贅沢な時間を過ごすことができます。実施日は5月のいずれかの土日の3日間です。各日、12時と15時の2回公演で、各回30分間です。

春バラ人気投票
春のバラフェスティバル開催期間中毎日、9時から閉園まで行われています。洋風庭園でお気に入りのバラを見つけて投票しましょう。例年1位を獲得しているバラは「シンデレラ」というバラだそうです。

庭園ガイド
フェスティバル開催期間中に、日本庭園を中心にガイドをしてくれるイベントです。月から金曜日は各日14時から60分間、土日は各日11時と14時の各回60分間です。無料で見どころを案内いただけるので是非参加してみてください。

ドラマでも大活躍の「旧古河庭園」

さすが国の指定名勝だけあって、ドラマの撮影などテレビにもたくさん使用されています。「謎解きはディナーの後で」では、物語のヒロインの宝生麗子という財閥の娘を隠しながら刑事をやっているメインの登場人物の豪邸として、こちらの洋館も出演しています。

洋館:大谷美術館

ここまで、「洋館」という表現で何度も出てきた建物で、先ほどのドラマの豪邸で使用された「洋館」は、なんと実は、「大谷美術館」と言って、大正期の建築物を見学することができます。この見学は自由にできるものではなく、見学会が実施され、10:30、13:00、14:30と1時間ほどのツアーがございます。月曜日と8月中旬、年末年始は休館なのでご注意ください。また、この見学会は事前の申し込みが必要です。申込み方法は、東京都公園協会のホームページから事前にお申込みできます。見学料は800円となっており、非常に人気の高いツアーです。

まとめ

大正期に現在の姿が完成した旧古河庭園。日本庭園、洋風庭園、大正期の洋館と和洋の両方が1年中楽しめる庭園です。また、バラの名所でもありますので、是非100種類のバラを体感してみてください。

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