朝倉彫塑館

朝倉彫塑館
photo by @dondondokodondon
昭和の彫刻・彫塑家であった朝倉文夫氏のアトリエ兼自宅を改装した美術館。力強く作られた像は迫力満載で圧倒されます。また、屋上庭園から見る景色は開放感があって最高です!

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朝倉彫塑館の基本情報


【スポット】朝倉彫塑館
【ふりがな】あさくらちょうそかん
【 住所 】東京都台東区谷中7丁目18−10
【アクセス】JR山手線 日暮里駅 徒歩約5分
【最寄り駅】日暮里駅
【営業時間】9:30~16:30(入館は16:00まで)、月曜休館(祝日の場合は翌日休館)、年末年始休館
【 料金 】一般500円、高校・大学生400円、中学生以下無料
【クーポン】特定の割引クーポンはなし


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朝倉彫塑館は緑がいっぱいの屋上庭園が素敵!非日常を味わってみませんか?

毎日を忙しく暮らしていると、たまに静かな場所でゆっくりとしたいと思うことはありませんか?

カフェや美術館でのひとときを過ごしてもいいけれど、もっと静かで、心穏やかになれる場所を探している、そんな方にオススメしたいのが、「朝倉彫塑館(あさくらちょうそかん)」です。

ここは他の場所では絶対に味わえない、東京都は思えないような静かで穏やかな時間と、自分と向き合うひとときを体験できる隠れ家のようなスポットなのです。

朝倉彫塑館とは?

朝倉彫塑館は、明治から昭和にかけて活躍した彫刻家で彫塑家の朝倉文夫のアトリエ兼住居を解放した彫刻と彫塑の美術館です。

彫塑とは、形を彫りこんでいく技法と、形作る技術とを組み合わせた芸術のこと。

日本ではやがて「彫刻」という言葉が定着しましたが、単に彫るだけでなく形を作っていくという朝倉文夫がこだわりを持っていた言葉で、そのためこの建物は「彫塑館」と呼ばれるようになりました。

朝倉文夫の死後は現在の場所に移されて台東区立の美術館となり、その後、2001年に建物が国の有形文化財に、2008年には敷地全体が「旧朝倉文夫氏庭園」として国の名勝に指定されるようになりました。

朝倉彫塑館へのアクセスは?

朝倉彫塑館があるのは台東区谷中。周辺は「谷根千」と言われ、根津や千駄木などを含めてレトロな街並みや江戸の情緒が楽しめる散策に人気のエリアです。

朝倉彫塑館の最寄り駅はJR、京成線の「日暮里駅」駅からは徒歩約5分です。

台東区の循環バスである「東西めぐりん」を利用することも可能で、その場合には「谷中霊園入り口」停留所が最寄りとなります。

なお、少し距離はありますが、東京メトロ千代田線の千駄木駅を利用することも可能で、もし「谷根千」散歩を楽しみたいという方は、こちらの駅で下車して周辺を散策しながら訪問するのもオススメのコースです。

朝倉彫塑館の基本情報

朝倉彫塑館の開館時間は9:30から16:30まで。入館は16:00まで可能です。

休館日は月曜日と木曜日。祝日と重なる場合は翌平日が休館となります。また年末年始も休館となります。このほか、展示の変更のため臨時休館となることもあります。

入館料は一般が500円、小中高校生が250円となっています。なお、毎週土曜日には台東区在学の小中学生とその引率者の入館が無料になります。

なお「朝倉彫塑館」では、一年間入館し放題の年間パスポートも1000円で販売されているほか、周辺の「書道博物館」「樋口一葉記念館」「下町風俗資料館」への入館がお得な価格となる「4館共通入場券」なども販売されています。

またこれら4館の入場券の半券を提示することで入場料が割引になるなどのサービスも行われています。

朝倉文夫ってどんな方?

「朝倉彫塑館」の産みの親である朝倉文夫は、明治16年に大分で生まれました。

兄でやはり彫塑家の渡辺長男(わたなべおさお)を頼って上京、東京美術学校(現在の東京藝術大学)に入学します。

卒業後は本格的に字活動を開始し、多くの賞を受賞するなどして、彫刻・彫塑の分野の中心的な存在となりました。

1948年には、彫刻家として初めて文化勲章を受章、1964年に亡くなったあとも、多くの芸術家に影響を与え続けている人物です。

ちなみに、早稲田大学に設置されている「大隈重信像」の作者としても知られています。

朝倉彫塑館の見どころは?

朝倉彫塑館は、建物と庭の両方が文化財や名勝として指定されています。ここではそれぞれの見どころを見ていきましょう。

建物がカッコよすぎる!

まず目を引くのは朝倉彫塑館の建物です。最初に建築がスタートしたのは昭和3年ということですが、緑の中に突然現れる建物はまったく古さを感じない、まるでジブリ映画の世界。こちらは西洋建築と数寄屋造りの日本建築をミックスさせたとても珍しい建物です。

建物の内部は朝倉文夫がアトリエとして利用していた場所。高く開放的な室内はコンクリート造りで、その中に多くの彫塑が並んでいます。彫塑の美しさも見事ですが、こちらで注目したいのは数多くの窓から差し込む太陽の光。時間によって角度が変わり、様々な彫塑を美しくひき立てます。

ここでゆっくり過ごす時間はまさに癒しのひとときです。さらに書斎や応接室なども見どころのひとつ。高い天井の上まで本棚が並び、こちらはハリーポッターの映画に出てくるような雰囲気です。ゆっくりと館内を見て回っているうちに少しずつ気分が落ち着いてくるのが感じられます。

アトリエとして使われていた一階に対して、二階は朝倉文夫が住居として使っていた場所。ゆっくりとくつろぐために使われた「素心の間」や、東洋蘭を栽培していた温室だった「蘭の間」があります。「素心の間」からは解放的な景観を楽しむことができるので、ぜひ外の景色にも目を向けて欲しいところ。

「蘭の間」は高い天井の一面に窓、正面には大きな丸窓ととても明るい空間で、こちらもとても落ち着く場所です。なお、ここには多くの猫の彫塑などが揃っています。これは朝倉文夫が大の猫好きであったことに由来しているもので、眺めているとまるで猫たちが日向ぼっこをしているように感じられる、猫好きにはおすすめしたい場所です。

なお、蘭の間では現在も東洋蘭が育てられていて、花の季節は10月下旬とのことなので、その季節を狙って訪ねてみるというのもオススメです。

空中庭園は必見!

そして朝倉彫塑館の最大の見どころが三階。ここにはなんと屋上庭園が広がっています。建物の屋上なのに、巨大なオリーブの木がそびえたち、見渡すかぎり緑で一杯。四季咲きのバラや、1月には推薦、春にはオリーブやサツキ、ザクロ、ナシ、初夏にはアジサイなど、四季折々で咲き乱れる花は絶景の一言。またこちらでは果樹も豊富に植えられえているため、季節によって異なる香りを楽しむこともできます。

彫刻は土や植物と親しまなければならないという朝倉文夫の考え方に基づいて作られた場所ということですが、晴れた日には東京スカイツリーも見えるという東京の景色が一望できるこの場所は、朝倉彫塑館の中でも一番の人気のスポットです。中には彫塑作品も配置され、朝日や夕日など時間によって異なる美しさを体験することができます。

荒天の場合などは屋上庭園は閉鎖となることもあるそうですが、ここに来て屋上庭園を体験できないのはとてももったいないことなので、ぜひ晴れた日を選んで訪問していただきたいと思います。また三階の朝日の間はこの建物の中でももっとも格式の高い部屋と言われ、大切な人のもてなしの場としても使われていたそうなので、一見の価値がありそうです。

心和む中庭

朝倉彫塑館で見逃せないのは中庭の景色。中央に大きな池があり、石が配置された日本庭園は「回廊式」と呼ばれるもので、建物のどの窓からも楽しむことができます。特に二階や三階から見下ろした庭の景色はとてもこじんまりとしていてかわいらしい景色。屋上のスケールの大きい庭園とはまた違った魅力を持っています。こちらでは梅を中心に、卯の花や紅葉、百日紅、サザンカなど、季節ごとに日本らしい花の景色を楽しめます。

このほか、朝倉彫塑館のミュージアムショップには、一筆箋やメモ帳、封筒といった文具や箸置き、ハンカチなど、センスのいいものが揃っているので、お土産などにするととても喜ばれるかもしれません。

通常の美術館では味わえない落ち着きと、まだまだ人には知られていない絶景がこっそり楽しめる「朝倉彫塑館」。ぜひ一度訪ねてみたいスポットです。

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