深泥池

深泥池
by https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B1%E6%B3%A5%E6%B1%A0
氷河期から生息する動植物がある池として国の天然記念物に指定されているスポット。また、全国屈指の心霊スポットとしても有名で平安時代には鬼が出入りする場所だったとも言われています。

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深泥池の基本情報


【 住所 】京都市北区上賀茂深泥池町

深泥池
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公式ページ

深泥池 ~京都最古の自然環境~

深泥池は京都市北区上賀茂にある池(湿地帯含む)です。

この池は一周がおよそ1.5km、面積およそ9haで、京都最古の自然が残されている場所として多方面から高い評価を受けており、池と湿地、そしてそこに生息する生物群の全てが『天然記念物』としての指定を受けています。

登録名は「深泥池生物群集」で、昭和2年に池と水生植物群が、昭和63年には対象が生物群集「全体」に拡大されて登録されています。

この他、京都府レッドデータブック(2002年)に於いて、要継続保護と掲載されました。

池の特徴は、西日本では珍しいとされる「浮島」がある事と、氷河期以来の動植物が現在も生息し、独特の生態系を形成・展開している事にあります。

本格的に行われた調査に依ると、池の堆積物からは、最低でも14万年前までの泥炭堆積物を確認したとされています。

浮島は池全体の面積の1/3に及び、冬には池の中に沈んでいる状態ですが、夏には浮かび上がるというサイクルを繰り返しています。

この自然現象が多様な生態系を生み出す根底にあるとされ、特に、本来は寒冷地に分布する植物が繁殖したり、浮島上では湿原同様の生態系が構築されるなど、様々な要素が共生している事が大きな特徴です。

日本に分布するトンボの1/4がこの池周辺に飛来すると言われるのを筆頭に、水上、水中に生息する動物が豊富な他、170種に及ぶといわれる野鳥の飛来が確認されている一方で、池に不法に外来種を放棄するケースなどに悩まされ、本来の生態系の維持が大きな課題となっています。

京都に於ける認知もかなり古い時期から確認されており、6世紀頃には既に治水対策の一環で人工的に堤防が設置された跡が確認されている他、7世紀から8世紀頃には既に著名な文献にその名が出る程の、特別な名勝として存在を知られています。

元来、3方向を低山に囲まれたこのエリアですが、古来、繰り返し生じた賀茂川氾濫で泥が堆積。

唯一の開口部が塞がれて池の原型が生じました。その後、人工的な築堤がなされ、地域農業の水がめ的な役割を担ってきたと考えられています。

深泥池へのアクセス

深泥池へのアクセスは、京都駅から乗換え無しの、京都市営地下鉄・烏丸線の「北山駅」が便利です。

北山駅の地上出口2番をご利用頂き、直ぐ近くに見える信号のある大きな交差点へ向かいます。

ここに「鞍馬街道」の看板がありますので、鞍馬街道を北進。まっすぐ10分程歩いていただくと、深泥池の西南の端に辿り着けます。

バスアクセスも可能です。京都駅から京都市バスの「4系統:四条河原町・上賀茂神社行き」をご利用ください。

途中「四条河原町」「出町柳駅」「下鴨神社前」「北山駅前」などを経由し『深泥池』というバス停で下車します。

上賀茂神社行きのバスなので、7~19時台は1時間に4本程度と高頻度で便が出ています。

とは言え、乗車時間が45分程度と長いのが欠点です。

お車の方ですが、深泥池に駐車場はありません。地下鉄・北山駅近隣のコインパーキングをご利用いただくか、京都コンサートホールや京都府立植物園の駐車場をご利用頂くのも手です。(写真を撮ってすぐ立ち去る程度ならば、池の南岸と北岸に停車するスペース程度はあります)

どっちでも良い!?深泥池の読み方

この深泥池ですが、読み方が「二通り」存在するにも関わらず、特に統一を目指そうという動きや活動も無い、なんとも不思議な現象が生じている事でも知られています。

「みどろがいけ」「みぞろがいけ」というのがその読みです。

例えば、京都府公式HPの「地形・地質・自然現象」紹介コーナにおける深泥池は「みどろがいけ・みぞろがいけ」とみどろがいけを先に出す形で並列表記がなされています。

しかし、京都市が運用する観光サイトでは「みぞろがいけ」表記となり、先述の天然記念物に関して文化庁が登録したのは「みどろがいけ」です。

尚、池の住所でもある上賀茂深泥池町は「かみがもみどろいけちょう」と読みます。

史実的側面で見ると、平安期に「みどろいけ」、室町時代に「みそろいけ」、江戸に入ると「みぞろいけ」「みどろいけ」といった記載が確認できます。

この池が泥の堆積でできた深いものだという観点で言えば「深泥池(みどろいけ)」ですが、京都に根ざした史実や歴史書の中では「みぞろいけ」という名称が散見されています。

この様な事実がありますが、既述の様に、特に統一への動きや活動は確認されていません。

B級!?怪談スポット?

深泥池は古くから怪談でも知られています。

古の時代には、池には大蛇が住むと言われていた他、この手の池ではお約束の「底なし沼」伝承があるそうです。…が、近年の調査の結果、池の深さは一番深い地点でもおよそ20mと公表されました。

この他、これもありがちな「タクシーネタ」が割と有名です。

深泥池訪問の前後に併せて散策

北山町歩き
深泥池へのアクセス起点となる「北山駅」周辺は、京都人が選ぶ京都で住みたいエリアで常に上位に名前が挙がるほどの人気エリアで、市内エリアでありながらも穏やかで、コンサートホール、植物園といった文化施設や、鴨川にも近いという諸条件を兼ね備えます。近隣に大学を2つ抱える事もあり、町には適度な賑わいがある中、道幅は広く町が整然としており、おしゃれなお店から老舗まで幅広く揃う事も魅力です。

京都府立植物園
広大な植物園は春の梅や桜、秋の紅葉シーズンなどに大変人気です。温室や洋風庭園など多岐に渡る構成があり、いつ訪れても楽しむ事が出来ます。園内中央の大芝生広場は、催し物会場として活用されているケースもあり、広い空の下で楽しく過ごす事が出来ます。

京都コンサートホール
土日祝日を中心にコンサートを開催しています。一流のアーティストを迎えるケースもある一方で、大ホール公演でも入場無料の発表会などが組み込まれており、気軽に、音楽のある日常を体験できる場所です。有料公演もそこまで値が張るものは多く無いので、京都でのプログラムに「コンサート」を組み込む事も十分現実的に検討可能です。

京都府立陶板名画の庭
前述の植物園へ向かう際にこの前を通ります。安藤忠雄設計の屋外型美術館で、地上からは想像し辛いですが地下2階まで続いていて、回廊に沿って、陶板に転写された世界の名画が並んでいます。ここならば名画に手で触れてもok。最後の晩餐、鳥獣人物戯画と、誰でも知っている様な物ばかりなので、創意工夫した面白い写真が撮れれば、きっとSNSウケが良いでしょう。

深泥池訪問レポ

宝ヶ池へ向かう途中に車で立ち寄って、池の南側にある「天然記念物」の石碑付近から池を眺めました。

いざそこに立つと不思議な空間です。三方を山に囲まれた場所である事を実感出来る一方で、それらが低山の為、変な圧迫感はありません。

池の水は比較的透明度が高い様で、水中に植物が群生しているのが肉眼で確認できましたし、池の中で小さな魚が動いているのも見えたりしました。

訪問時は「京都最古の自然環境がある」程度の知識でしたが、あの場に立ってそれを思い出すと、不思議な気分も増幅しました。

京都駅から地下鉄であっという間の距離で、これだけ中心部とは違う世界観があるのは面白いですね。

京都という1つの府が持つ多様性を感じられる場所だと思います。

特に遊歩道があるとか、具体的な鑑賞スポットや展望休憩所がある場所では無いので「こういう場所もあるんだ」と知的好奇心を満たすための訪問地とお考えください。

ここに限らず、京都の平地(盆地)と山の境目部分はどこも面白い景観なので、テーマ性あるお散歩もお勧めします。

また、深泥池至近には「深泥池地蔵」があるのでお立ち寄りください。

現在の「京都六地蔵」の内、鞍馬口地蔵が、元々は深泥池にいらした事など、少し違う面から深泥池を知る事が出来ます。

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