高鍋大師

高鍋大師
by http://www.kankou-takanabe.com/siteseeing/daishi
持田古墳群の霊を慰めるために故岩岡保吉翁が開山したスポット。岩岡氏が自ら手彫りした石像は700体を越し、それぞれの顔が緩い表情で癒されると話題に。中には6メートルを超える巨大な石像もあり見ごたえ抜群ですよ。

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高鍋大師の基本情報


【 住所 】宮崎県児湯郡高鍋町大字持田


観光協会サイト

巨大な手作り石像が並ぶ宮崎県の「高鍋大師」

「高鍋大師」は宮崎県児湯郡高鍋町の高台にある石造群です。こちらの「高鍋大師」には巨大なものから小さなものまで、合計すると750を超える石像が密集する場所となっています。周辺には5世紀から6世紀に作られた古墳も数多く、歴史のロマンを感じられる空間ともなっています。

「高鍋大師」の概要

宮崎県の中央部に位置する児湯郡高鍋町にある「高鍋大師」は数多くの石像が立ち並ぶお寺です。この「高鍋大師」を作ったのは岩岡保吉という人物で、私財を投じて750以上の石像を制作しました。当初は四国八十八か所巡りを参考にして、八十八の石像や石仏をつくることを目的としていましたが、その後も石像や石仏の制作は続けられ、やがてその数は700を超えました。

やがて岩岡保吉はなくなりますが、この「高鍋大師」は地元の人々を始め、全国で知られるようになり、平成21年には宮崎県の観光遺産に指定されるようになりました。

「高鍋大師」の歴史

「高鍋大師」のある宮崎県児湯郡高鍋町は古代から文化が定着した場所で、4世紀から6世紀にかけての古代の古墳が80以上も点在しています。

中でも「15号古墳」として知られている古墳は、全長が約36メートルという巨大なもので、この地の有力者が埋葬されている可能性もあることから、考古学の分野でも注目されています。また、現代でもその場所がどこにあるかは明らかになっていない、卑弥呼の「邪馬台国」とのかかわりを示すという銅鏡や三角縁神獣鏡などが出土されたということもあるだけでなく、石棺が表面に露出している「石船塚」や、帆立貝塚式古墳周辺「亀塚」といった、珍しい古墳も多く、「持田古墳群」として非常に注目されている場所です。

しかし残念なことに古墳が注目を集めれば集めるほど、増えていくのが盗掘。許可を得ずに古墳を掘り返し、価値があるものを盗み出していくという行為が続出していました。それに心を痛めたのが、「高鍋大師」の創設者である岩岡保吉でした。

岩岡保吉は「高鍋大師」を開いた人物ではありますが、実は最初からお坊さんだったというわけではありませんでした。岩岡保吉は香川県出身で、7歳のときに母親を亡くして宮崎県高鍋市に移住、その後、小学校を卒業すると、文房具店での奉公や医院の車夫などを経たあと、苦労して穀類販売業として独立を果たします。

岩岡保吉は29才のとき、縁があって四国八十八か所の巡礼の旅に出ることになります。当時から、古墳の盗掘や、せっかく静かに眠っている古代の人の霊が安らかに休めないということに心を抱いていた岩岡保吉は、四国八十八か所を巡るうち、高鍋にも同じように八十八か所の寺院のような場所を作れば、古代の人々の魂も静まり、盗掘も少なくなるのではということを考え付きます。

その後10年と言う歳月をかけて岩岡保吉は石材を調達し、周辺の土地を取得、整備を行い、本格的に石像づくりに着手します。といっても、岩岡保吉の本業は米屋ということもあり、石像づくりには不慣れ。そのため、大分より招いた石工の仏師に制作を任せますが、やがてその技術を学ぶようになり、自分でも制作を開始します。

岩岡保吉が44歳のときに、八十八体の石像が完成、岩岡保吉も高野山で得度を受け、正式に僧侶となってこの場所を一般開放します。

また、石像が八十八を超えても制作を続行、弘法大師空海の修業像や、アマテラスオオミカミといったものだけでなく、オリジナルの像も制作。決して上手ではないものの、オリジナリティあふれる石像は時にユーモラスで人々に親しまれるようになります。

やがて岩岡保吉は87歳で永眠しますが、作り上げた石像や石仏は地元の誇りとなりました。

「高鍋大師」の見どころ

「高鍋大師」には約750を超える石像がありますが、その中には非常に巨大なものもあること知られています。大きいものでは平均5メートル以上と非常に大きなサイズで、非常に迫力があると人気。さらに石像の中には仏様だけでなく、「水戸黄門」「親亀と子亀」といったユニークなものもあり、その脇に添えられたメッセージとともに見どころのひとつとなっています。

また、石像は巨大なものだけでなく、小さなお地蔵さんのようなものも多く、豊かな表情が楽しめます。

「高鍋大師」周辺の観光スポット

「高鍋大師」は緑豊かな場所にあるのどかなお寺ですが、周辺にはそれ以外にも多くの観光スポットがあります。まず人気なのは「ルピナスパーク」。こちらは農業をテーマとした自然公園で、16ヘクタールという広大な敷地のなかには「ふれあいゾーン」「いこいのゾーン」など異なるテーマによる施設が楽しめます。農業のこれまでの歴史や未来の姿を学べる「農業科学館」や、アスレチックが用意された「冒険広場」、ウォーターランドなどがあり、のんびり過ごしても走り回ってもOKという解放的な場所として人気があります。

また、高鍋町の温泉「高鍋温泉めいりんの湯」で楽しめるのは源泉かけ流しのお湯が楽しめます。こちらは内湯だけでなく露天やサウナも完備、併設のレストランでは地元で取れた海鮮をふんだんに使用した「漁師飯定食」や「生シラス丼」などがリーズナブルな価格で味わえます。もちろん、地元宮崎の名物であるチキン南蛮も楽しめるため、「高鍋大師」を訪問した帰り道などに立ち寄ってみることをお勧めします。

なお、こちらでは地元の食材の直売も行っているため、お土産選びにも便利なスポットとなっています。

その他、夏には近くの「高鍋海水浴場」や「キャンプ村」も人気となります。こちらは遠浅の海が楽しめる海水浴場とそこに隣接するキャンプ場で、県内でも良質の水質を誇る穴場の海水浴スポット。さらにこちらの海水浴場の近くにはサーフポイントもあることから、サーフツアーなどにも人気が集まっています。

「高鍋大師」のお土産

「高鍋大師」のある高鍋町は、宮崎の中でも様々なお土産の本場がある場所として知られています。

中でも有名なのは「焼酎」。九州は焼酎の産地として全国的に知られていますが、高鍋町では元祖高級焼酎である「百年の孤独」を生み出した黒木本店と、全国でも有名な20種類以上の焼酎原酒を製造する大手酒造メーカー「宝酒造」の「黒壁蔵」があることから、焼酎の町としても注目を集めています。そのため、「高鍋大師」を訪れたときのお土産としても焼酎は最適と言えるでしょう。

また、高鍋町は様々な農産物に恵まれた土地柄。中でもお茶は有名な存在です。宮崎県は全国でも第4位のお茶の生産を誇る土地ですが、中でも高鍋町はその四割近くを生産、質のいい茶葉が栽培され、これまで数多くの賞を受賞しています。

さらに高鍋町で有名なのは天然の牡蠣。高鍋町の周辺は小丸川と日向灘がまじりあう、牡蠣の栽培にとっては最良の場所と言われていて、冬場に旬を迎える天然の牡蠣は小粒ではあっても他では味わえないと評判です。

これら自然の恵みが豊富な高鍋町、もし「高鍋大師」を訪れる機会があれば、これらの味を楽しんでみるのもおすすめです。

「高鍋大師」へのアクセス

「高鍋大師」の最寄り駅はJR九州日豊本線の高鍋駅。ただし、駅下車から40分以上かかるため、訪問の際は車でのアクセスがおすすめです。車の場合、宮崎方面からは東九州自動車道を利用して、高速高鍋インターチェンジ下車、県道19号線などを利用して約10分です

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