神田明神

神田明神 公式ページ

皆さま、神田明神をご存知でしょうか。都心に佇むパワースポットとして、また秋葉原界隈を舞台とした諸作品の聖地として、はたまたサラリーマンのおサボりスポットとして名を馳せているスポットでございます。また、春になると桜が咲くので、お花見スポットとしても有名ですね。

「神田」の地名を冠しているスポットではありますが、神田よりも秋葉原や御茶ノ水の方が近かったりするので、訪れる際はご注意くださいね。

さて、この神田明神ですが、起源はかなり昔に遡ります。西暦730年に創建された「神田の宮」にはじまります。今からざっくり1300年前ということになりますね。その後、「平将門の乱」で有名な平将門がここに葬られたことから、平将門を祭神とすることになりました。

「ここに葬られただけで、神様として祀られてるの？」とも思いますが、これには諸説あるようです。一説によると平将門が葬られた後に疫病が流行したため、これを治めるために平将門を供養したことが由来となっているようです。

ちなみに、平将門は「勝負の神様」とされており、昔から勝負事の前には神田明神に行くと良いなんて言われております。現代だと、ビジネスや恋愛なんかに効果があるということになりますね。ここぞの時にはエナジードリンクと神田明神がいいかもしれませんね。

この平将門にちなんで、神田明神を崇敬する方は成田山新勝寺を参拝してはいけないというお話がございます。「どういうこと？」と思いかもしれませんが、要約すると「成田山新勝寺は平将門を苦しめた敵対勢力のものだ！あんなとこ行くな！」みたいなお話になります。もう少し詳細をお書きしますと、平将門を討伐する際に成田山新勝寺で討伐祈願を行ったため、「成田山新勝寺に参拝する＝平将門を苦しめる＝神様の怒りを買う行為」ということを意味するというわけです。勝負事の神様というだけあって、裏切り者は許してくれないということかもしれませんね。

さて、現在の神田明神は、「神田の宮」と呼ばれていた頃は異なる場所にあります。現在地に遷移されたのは、1616年で、今からおおよそ400年前になります。この後、幾度かの補修や建て替えを重ねながら現代の神田明神になっていきます。

現在の建物は、1923年の関東大震災で焼失した後に建て替えられたものとなっています。なお、ここから現在までの間には第二次世界大戦での東京大空襲を経ているわけですが、鉄筋コンクリートでの建造物であったことから焼失を免れております。空襲の際には、境内に焼夷弾が着弾したとのことですが、本殿が壊滅することはなかったそうです。鉄筋コンクリート、おそるべしですね。

神田明神の建造物は、国の有形文化財に登録されております。建造物以外にも、境内には有名な石碑があったりもします。

最も有名なものの一つが、時代劇がよく作られる銭形平次の石碑です。「時代劇で取り上げられる人物なんだから、有名な歴史上の人物なのかな」などとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの銭形平次は実在の人物ではございません。数々のドラマが作られていることもあってか、銭形ファンの方々がこの石碑目当てに参拝することもあるようです。

名字が同じなので、お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、かの有名作品「ルパン三世」の銭形警部はこの銭形平次をモデルとしています。作品の設定でも言及されてとり、銭形警部は銭形平次の子孫ということになっています。ルパン三世ファンの皆様、ぜひ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

アニメつながりではありますが、神田明神は「ラブライブ！」の聖地としても名を馳せるスポットとなっております。アニメ版のクレジットには公式に作品協力として名を連ねているほどです。2015年の神田祭では、ラブライブ！とのコラボレーション作品が作成され、授与品として販売されておりました。平将門も予想だにしなかったことでしょう。

実は神田明神は、コラボレーションで取り上げられることがしばしばあるんです。上記のラブライブ以外にも、「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」の40周年記念で大きな絵巻物が奉納されたこともあります。

また、近年では秋葉原を本拠地とするAKB48および関連グループのメンバーが神田明神で成人式を行なっているなど、話題に事欠かないスポットなのです。直近では、秋葉原を舞台としたゲームおよびアニメ作品である「シュタインズゲート」とのコラボ展を行っておりました。

他にも、ごちうさやソードアートオンラインなど、様々なコラボレーションを行なっております。興味のある方は、過去のコラボレーション作品を調べてみるといいかもしれません。かなりたくさんがあるので、お好きな作品とコラボしているかもしれませんよ。

寺社仏閣のような歴史あるスポットと現代文化というと、どことなくコラボレーションしにくそうな雰囲気を感じさせますが、それをやってのけられる度量を感じます。現代文化の一大発信拠点である秋葉原が近隣にあるというお土地柄がこれを実現しているのかもしれませんね。

そんなこともあってか、神田明神の公式サイトは他の寺社仏閣と比べるととても現代的なデザインとなっております。現在の天気や気温をはじめ、公式ツイッターなどなど商業施設さながらの情報量となっています。巫女さんの募集ページなんかも存在しておりますので、興味のある方は是非見てみてください。

また、神田明神に関係するモチーフから作成された「神田明神公式キャラクター」が50以上存在するなど、とてもキャッチーな取り組みを行なっているのです。ちなみにこれらのキャラクターをそれぞれ見てみると、このキャラクターのモチーフがどこに存在するものなのかが書かれております。訪れる際には、好きなキャラクターを決めてから敷地内を探し回ってみるのもいいかもしれませんね。

これらのキャラクターは、神田明神の御朱印帳にも使われております。なかなかキャッチーで可愛らしいデザインとなっておりますので、ぜひ見てみてください。

これとは別に先に紹介したコラボシリーズとして、ラブライブやごちうさの柄で御朱印帳が販売されていたこともあります。期間限定、数量限定のため入手がなかなか難しいものとなっております。一部ではプレミア価格で取引されているとか。毎度コラボ御朱印が発売されるときには公式ツイッターなどで告知がなされているので、気になる方は神田明神の公式アカウントをフォローしておくことをオススメいたします。

もちろん、アニメデザインのもの以外にも鳳凰が象られた芸術的なデザインの御朱印帳もありますので、ご安心ください。ぼくはこちらのデザインのものを購入いたしました。

ちなみに、御朱印の受付時間は午前9時頃から午後4時頃となっております。時間ギリギリにいくと、御朱印を受け取れないこともあるようなので、余裕を持って参拝しましょうね。

さて、長々と書かせていただきましたが、神田明神のイメージが膨らみましたでしょうか。個人的には、古くからあるスポットの中に新しいものが混在しているというのはなかなか新鮮に感じられます。

「古くからの風景の中にたまたま新しいものが迷い込んだ」ということではなく、むしろ積極的に取り入れた結果こうなっているというのが素晴らしいですね。
今後も古くて新しいスポットとして、目が離せませんね。

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