太田記念美術館

太田記念美術館
photo by @konohi.t
日本の「浮世絵」を数多く展示している美術館。ゴッホは浮世絵に影響を受けたという話は有名ですが、現在でも海外からの浮世絵への評価は高く根強い人気を誇る美術館です。

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太田記念美術館の基本情報


【 住所 】東京都渋谷区 神宮前1−10−10
【アクセス】JR山手線:原宿駅表参道口より徒歩5分 (表参道を青山方向へ進みソフトバンクの先の路地を左折)、東京メトロ千代田線/副都心線:明治神宮前駅5番出口より徒歩3分 (表参道を原宿駅方向へ進み千疋屋の先の路地を右折)
【営業時間】午前10時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)展示替え期間、年末年始
【 料金 】会期により異なりますが大体一般 800円 大高生 600円 中学生以下無料です

太田記念美術館
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公式ページ

太田記念美術館 ~渋谷で敢えての外し・大衆文化「浮世絵」鑑賞~

太田記念美術館は東京都渋谷区は神宮前に位置し、表参道と呼ばれる東京屈指の繁華街のすぐ裏手に位置しているこじんまりとした私設の美術館です。

「浮世絵専門」の美術館として1980年に同地で開館しています。収蔵コレクションは総計で12,000点を超えるとされており、現在もその数は増え続けている、東京屈指の浮世絵の殿堂とも呼べる場所です。

コレクションの多くは、大手保険会社の社長・会長他、多業種に於いて重役を歴任し、実業界に名を残す人物が私財を投じて充実を図ったものです。

生前はほぼ公開される機会がなかった膨大なコレクションですが、1977年の同氏の没後、ご遺族の「我が国の美術振興の一助としたい」という意向を受け、その一流のコレクションが前述の保険会社の仮設会場で展示され、大変高い評価を受けた事を経てこの美術館構想が具体化。1980年の美術館開館に至りました。

2014年の冬に改修工事が実施され、来館者がより快適に作品鑑賞できる環境が整えられています。

膨大な個人コレクションで特筆されがちな「総数」は勿論ですが、このコレクションが「世界有数」であると称される理由は他にあります。

それは、審美眼に裏打ちされた多様性です。個人コレクションでありがちな「特定な偏向傾向」は無く、むしろ、浮世絵という文化の始まりから興隆、そして凋落までを時系列を追って作品で鑑賞できる様な、資料的包括性を有しています。

また、浮世絵は「肉筆画」と「版画」という2つの制作手法が確立されていますが、この2手法のどちらにおいても素晴らしい作品が確実にコレクションされており、当初より「浮世絵」という一大文化を網羅的にコレクションしようという意識と先見性を有していた事が伺えます。

美術館のスケジュール等

基本的には、開催期間がおよそ1ヶ月の「企画展」を中心に構成されており、年に2〜3回程度、より会期の長い「特別展」が実施されるという形で組まれています。

美術館は、浮世絵作品展示を通年実施する一方で、その啓蒙活動に大変積極的な事でも知られています。

開催中の展覧会に於いては「学芸員によるスライドトーク(無料)」が必ず数回開催され、浮世絵の研究に情熱を燃やす若手の研究者が、より専門的で多角的な見地とテーマから解説や分析を行う「講演会(無料)」なども開催されています。

この他にも、上述の「企画展」開催中の日曜日には「映写会」と称した、浮世絵に関する映像作品を放送する試みが実施される他、浮世絵を文化的側面で学習する「江戸文化講座」の開講(有料・事前予約制)、夏季には「こども向け文化講座」なども実施されており、浮世絵という日本の文化自体を深く理解すると同時に、未来へと引き継いでいく一翼を担っています。

美術館自体は非常にコンパクトで、細かい説明を見なかったり、1つの作品に長時間立ち止まる様な事がなければ1時間もあれば見終わってしまう規模です。

展示作品を畳に上がって眺めるというコーナーがあったりもしますので、ゆっくり鑑賞する事も可能です。

アクセス

重要ですので、先に「車」アクセスに関してのご説明です。美術館には駐車場がありません。公共交通機関での来館・周辺駐車場の利用を呼びかけていますので、ご注意ください。

とは言え、土日祝日や連休且つ周辺施設で大規模イベントなどが重なると、近隣駐車場も激しく混雑しています。

そして都心なので料金的にも割に合わないケースが多いです。よほどの理由がない限りは電車利用をお勧めします。

最寄駅は東京メトロ千代田線、同副都心線の「明治神宮前駅」となります。

地上出口が複数ありますが「5番出口」をご利用ください。地上に出た後は原宿方向へ少し歩き(表参道は坂道です。地上へ出たら坂を上る方向へ)、右手に果物の千疋屋さんがある角で、右へ入ります。

道幅は狭く、左に緩やかにカーブしていく緩い上り坂となります。ここを少し進むと、左前方が美術館です。

明治神宮駅はいつも混んでいますが、地上に出てしまえば5分もかからず美術館です。

また、JR山手線の「原宿駅(*)」もご利用になれます。こちらも大混雑の駅ですが「表参道口」をご利用ください。

正面の信号を渡って右へ流れていくと、表参道に出ます。坂を下っていくと、左手に「ALTEKAPLAZA」と書かれた支柱があります(小さな横断歩道と、小さく美術館の掲示も)。ここを左に入っていただき、緩やかな左カーブに沿って歩いていただくとすぐ到着です。

週末などは表参道も人で大混雑ですが、駅から10分弱あれば確実です。

太田記念美術館の基本情報

営業案内:月曜日が定休日な他、展示替えの臨時休館、年末年始もお休みとなります。10時半の開館で17時にチケットオフィスがクローズ。館内滞在は17時半までとなっています。
入館料:企画展と特別展で入館料が異なっています。企画展は一般700円、大学生・高校生500円。中学生以下(中学生は学生証の提示が必須)は無料です。特別展の料金は都度設定されますが、基本は一般1,000円で、大高生700円。中学生以下無料のケースが多い様です。

太田記念美術館は2階建ての構成になっていますが、1〜2階を結ぶ『エスカレータ及びエレベータの設置がありません』ので、足の不自由な方や車椅子の方はご注意ください。

美術館サイドも公式にこの旨記載しており、安全上の理由から『1階展示のみをご見学いただく様お願いしている』とのアナウンスです。

訪問をご検討の方で該当される方は、事前に1度お問い合わせください。

太田記念美術館を訪ねたら…

太田記念美術館レポ

執筆者は訪日外国人をガイド中に、何度か同美術館を訪問しています。

率直に申し上げて、よほどの有名所を扱う特別展でも開催されていない限りは、いつ行っても「ゆったり」鑑賞できる場所です。

同エリアはあっちに出ても人だらけ、こっちに出ても人だらけで、都会にいる事を肌で感じるエリアですが、1歩裏に逃げ込むとこういう場所があるという「サプライズ感」もあります。

外国人には「HarajyukuとOmoteSando」を見に行きますとだけ言っておいて明治神宮にお参りし、この辺をウロウロして「では、今から浮世絵を見に行こうと思います」と言うと、大変驚かれます。

大きくはありませんがミュージアムショップもあり、ここでお土産を購入されている方も。

企画展・特別展が頻繁に入れ替わっていくスピード感ある美術館なので、気になった時点で「ブックマーク」しておいて、今後の展覧会予定に随時目を通しながら、その上で「この展示面白そう!」というタイミングで訪問するのが一番楽しめるのではないでしょうか。

テーマ的に見ても、垣根が高いものも散見される一方で、「動物」「ファッション」「妖怪」「風景」など、とっつき易いものもきっちり挟み込んでくる心憎い”演出”と”狙い”が感じられ、大きな情熱を灯して収集されたコレクターの「浮世絵って楽しいんだよ。大衆が楽しんでいたんだからね。」という気持ちが今に伝わってくる様です。

東京ど真ん中「敢えての外しスポット」として推薦いたします。

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