糺の森
photo by @tabibito_insta
糺の森の基本情報
【スポット】糺の森
【ふりがな】ただすのもり
【 住所 】京都府京都市左京区下鴨泉川町59
【アクセス】京阪電車 出町柳駅 徒歩約9分
【最寄り駅】出町柳駅
【営業時間】年中無休
【 料金 】無料
【クーポン】なし
糺の森
が含まれる観光マップ
京都のパワースポット「糺の森(ただすのもり)」
その行き方とパワーの秘密
歴史のある日本の中でも、古くから人々が生活をしていた京都には、昔から大事に守ってきた場所があります。
「糺の森」もそのひとつです。
約400年にわたる平安時代を治めた平安京が長岡京から遷都されるときに、その成功を祈願したのが「糺の森」の下鴨神社だったそうです。
今も残る紀元前3世紀ごろからの原生林と言っても良い「糺の森」は、太古の昔の持つパワーがしっかりと残っているようです。
この「糺」の語源は「直澄(ただす)」といわれ、水の湧くところ、清らかな場所という意味合いを持っています。
「糺の森」へのアクセス
京都東インターより、高速道路京都東ICから三条通りを道なりに進み、ウェスティン都ホテル京都前を通過し真すぐ河原町通まで、三条河原町通り交差点を右折し、そのまま直進し(約10分)、葵橋を渡り、渡り終えたところの信号から4つ目の信号(左側にローソンあり)右折しすぐ。
京都南インターより、国道1号線を北向きに(堀川まで)→堀川五条を右折(河原町まで)→河原町五条を左折(しばらく道なりに)→葵橋を渡り終えたところの信号から4つ目の信号(左側にローソンあり)右折しすぐ。
駐車場は西側に有料駐車場「西駐車場」があります。
京都駅より「地下鉄(烏丸線)」京都駅~北大路駅まで 北大路駅より市バス1番・205番(約25分)下鴨神社前(もしくは糺ノ森前)
市バスでは、京都駅~下鴨神社前(もしくは糺ノ森前)まで市バス4番・205番
JR乗り換え京阪 出町柳駅では、京都駅からの乗り継ぎ→JR奈良線:京都駅~東福寺駅→乗り換え(京阪:出町柳駅行き)→京阪東福寺駅~出町柳駅→徒歩12分:下鴨神社
阪急河原町駅より徒歩5分→京阪祇園四条駅~出町柳駅→徒歩12分:下鴨神社
タクシーでは、京都駅より下鴨神社まで (約20分)
定休日はありませんが、祭事により開門時間・閉門時間が変更になる場合があります。
開 門:
3月1日~5月15日午前6時
5月16日~8月15日午前5時30分
8月16日~10月15日午前6時
10月16日~2月末日午前6時30分
閉 門:
3月1日~9月30日 午後6時
10月1日~10月15日午後5時30分
10月16日~12月31日午後5時
1月1日~2月末日 午後5時30分
世界にも認められた「糺の森」
東京ドームに換算すると3個分の面積、約3万6千坪の広大な「糺の森」は、京都の街にありながら、足を踏み入れた人を、まるでタイムスリップをして太古の昔の原生林の中にいるような気分にさせてくれます。
京都のパワースポット「糺の森」は、樹齢200年から600年のケヤキやムク、エノキなどが今もしっかりと地に根を下ろしています。
また約40種の樹木が約600本も生い茂って、1983年に日本の国の史跡として指定されて、保存がされるようになりました。
そして、1994年にはユネスコによって世界遺産に登録されています。
学術の分野でも、森林生態学・環境学などの方面から、たいへん貴重な森として研究対象とされています。
源氏物語と糺の森
平安時代の中頃に書かれたとされている「源氏物語」。
京都に暮らしていた作者の紫式部は、きっとその頃もパワースポットであったであろう「糺の森」へも行ったのでしょうか。
源氏物語の主人公である源氏が、都から離れ須磨へ移ることになる「須磨の巻」では、都を去る源氏にその悲しみを歌に詠ませています。
憂き世をば 今ぞ別るる とどまらむ 名をば糺の 神にまかせて(辛い世の中を今離れて行く、後に残る噂の是非は、糺の神に委ねて)
源氏物語の作者は、「糺の森」の強いパワーを感じたときに、主人公の源氏がいつか都に戻って来られるようにと神に願うというストーリーが浮かんだのかもしれません。
源氏物語だけでなく、枕草子にも「糺の森」は影響を与えています。
第177段 宮にはじめてまゐりたるころ中宮定子が清少納言へ詠んだ歌
いかにして いかに知らまし いつはりを 空にただすの神 なかりせば(どういう方法によってそなた<清少納言>のそら言をどう知ったろうか、知ることはできなかったろうに、もし天にあって偽りを証拠なしに判断する糺の神がいらっしゃらないのだったら)
それほど「糺の森」の神のパワーはあるのだと詠んでいます。
「糺の森」の鴨の七不思議
パワースポットである「糺の森」は、その力をさまざまな形で見せてくれます。
いにしえの人々がその力に魅せられ数多の文学作品の形で残したり、今も訪れる人がその目で見ることができる七不思議として形にしたりしています。
鴨の七不思議
1.連理の賢木(れんりのさかき):相生社の社の横に植わっている2本のサカキが途中から一本になっています。
2.なんでも柊:出雲井於神社の近くでは、何を植えても葉っぱの形がギザギザとした柊に似てしまいます。
3.御手洗池の水泡:いつもは静かに水も流れない池なのに、土用になると池底から水が湧き水泡が出るという不思議な池。
4.烏の縄手:ヤタカラスの神へ詣でる長い参道を指すとされ、かつて雨ごいをする場所で、願いが叶って雨が降り出すと小石が跳ねたとか。
5.舩ケ島:干ばつなどの天災や戦乱で世の中が乱れたときに、舩ケ島のあたりをかき回すと石が飛び跳ねて世の中を鎮めたといいます。
6.赤椿:赤い衣をまとっている下級の役人たちが、下賀茂神社を訪れたときに目立たぬように赤い椿をたくさん植えてあります。
7.切芝:「糺の森」の中心のあたりにあり、古くからの切芝神事を行う場所です。
鎮守の森としての「糺の森」
「糺の森」はただ古くから存在する原生林ではありません。
森がパワースポットとして大切にされている所以は、下賀茂神社の鎮守の森としての意味合いが大きいことにもあります。
京都には古い神社仏閣も多く、祭礼などもたくさんあります。
下賀茂神社と上賀茂神社とで行われる「葵祭」は、今では京都三大祭りのひとつです。
三大祭のひとつとなっている現在ですが、平安時代には葵祭は正式名称の「賀茂祭」と呼ばれていました。
そのころには祭と言うと、この「賀茂祭」のことを指していました。
「葵祭」では、さまざまな神事が執り行われますが、その中でも有名なのが流鏑馬神事(やぶさめしんじ)です。
全長500メートルの馬場(ばば)が「糺の森」の中央付近に設けられて、公家風の装束姿や武家風の狩装束姿で馬に乗った射手(いて)たちが、馬を駆けながら3つの的を射抜きます。
「糺の森」を歩いてみよう
パワースポットとしての「糺の森」を実際に歩いてみると、ほんとうに自分の中に大いなる力を授けてもらえるような感じがします。
春には梅や桜が咲き、桜が散ると森の中の道は薄桃色の絨毯が敷き詰められたようになります。
たくさんのみどりに囲まれて、京都の街中の喧噪から離れてみると、自然に深呼吸をしています。
4つの小川は、まわりのみどりを映して、心地よい清らかさで迎えてくれます。
雨の「糺の森」は、歩く人も少なくより太古の昔をしのぶことができるような気がします。
夏には京都の盆地特有の蒸し暑さとは違う爽やかな空気が「糺の森」には流れているようです。
蛍が飛ぶのを見かけることがあるのも夏の森の水場です。
秋になれば、美しい紅葉が始まり、京都ではけっこう遅くまで紅葉を楽しむことができるのも「糺の森」です。
紅葉も散り、冬はしんしんと降る雪が風情を感じさせてくれます。
四季を通して、行く人にパワーと癒しを感じさせてくれるのが「糺の森」です。
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