日泰寺
日泰寺の基本情報
【スポット】日泰寺
【ふりがな】にったいじ
【 住所 】愛知県名古屋市千種区城山新町1丁目1
【アクセス】地下鉄東山線 覚王山駅 徒歩約10分
【最寄り駅】覚王山駅
【営業時間】9:00~16:00
【 料金 】無料
【クーポン】なし
日本にここだけ!どの宗派にも属さない特別なお寺、日泰寺
名古屋の中心から地下鉄で15分。日本中を探しても、名古屋にしかない特別なお寺、日泰寺。その由来と魅力をご紹介します。
日泰寺ってどんなお寺?
日泰寺は愛知県名古屋市にあるお寺です。読み方は「にったいじ」で、日本とタイを示しています。
仏教のどの宗派にも属していない、すべての仏教徒のためのお寺は、日本でここだけ。
明治時代にタイからお釈迦様の遺骨を譲り受け、それを安置するために建てられました。
お寺の門は、朝の5時から夕方5時まで開いていおり、自由に見学できます。拝観料はかかりません。
日泰寺への行き方(アクセス)
車で行く場合
日泰寺の境内は交差点を挟んで2か所に分かれています。本堂のある南西区域と奉安塔のある北東区域です。どちらにも駐車場がありますので、1か所がいっぱいでもあきらめず、もう一方の区域も回ってみてください。
公共交通機関で行く場合
名古屋市営地下鉄東山線(シンボルカラーは黄色)の覚王山駅1番出口が最寄りです。名古屋駅からは地下鉄東山線の藤が丘行きに乗れば乗り換えなしで行くことができます。乗車時間は約14分。東山線は本数が多いので、電車の待ち時間はほとんどなく、スムーズに行くことができます。駅の出口を上がるとすぐに北へ向かって参道が伸びており、歩いて10分ほどで日泰寺に着きます。ただし、参道には素敵なお店がたくさん並んでいるので、ふらふらと立ち寄りながら歩くと、境内にたどり着くまでにもっと時間がかかってしまうかもしれません。
どうしてお釈迦様の遺骨が名古屋にあるの?
1898年にインドで人の骨が入った壷が発掘されました。
壷に刻まれた文字等から、その骨がお釈迦様のものであることが証明されました。
当時、西洋の学者の間では、お釈迦様は実在しないと考えられていたため、これは歴史上の大発見だったそうです。
インド政府は、仏教国であるタイにこの遺骨を寄贈します。
タイの国王はとても喜び、遺骨の一部を他の仏教国にも分けることにしました。
この噂を聞いた日本の外交関係者がタイの国王にお願いし、日本にもお釈迦様の遺骨の一部を分けてもらえることになりました。
日本仏教関係者が宗派を超えて話し合った結果、遺骨は名古屋の地に安置することが決まり、日泰寺が誕生したのです。
ちなみに、日泰寺の最寄り駅の名前にもなっている覚王山ですが、「覚王」とはお釈迦様を意味します。
住職は19宗派からの交代制
日泰寺は、お釈迦様の遺骨を迎え入れるために新しく作ったお寺です。
この場合、誰が、またどの宗派が、住職を務め、お寺の管理をしていくのでしょうか?
現在では、仏教の19宗派からの代表が3年交代で住職を務めているそうです。
住職が当番制というのも、本当に珍しいことですよね。
仏教に詳しくない私でも、お釈迦様の遺骨が宝物ということは分かります。
これから先も、すべての宗派が仲良く協力して管理していってほしいと思います。
どちらも見逃せない「本堂」と「奉安塔」
日泰寺の敷地は、交差点を挟んで2か所に分かれています。
南西区域には、山門、本堂、五重塔、茶席等があります。北東区域には、奉安塔や舍利殿があります。
覚王山駅から参道を歩いてきた場合は、南西区域にある山門から境内に入ることになります。
山門の両側には高さ4.5mの2体の木像が見られます。向かって右側が阿難尊者で、左側が迦葉尊者です。
1986年に完成したものでわりと新しく、木の色も黒くなっていません。
阿難尊者と言われても分からないので調べてみますと、お釈迦様のお弟子さんで最期を看取った人だそうです。
迦葉尊者の方は、お弟子さんの中で最年長で、お釈迦様の死後に教団の指導者になった人だそうです。
私は仏教の知識が浅いので、訪れたときは山門をただくぐり抜けて終わりになってしまいました。
事前に勉強しておくと、こういう木像も、お弟子さんたちに守られているのだなあ、と感慨深く見学しながら門をくぐることができると思います。
本堂には、もともとはタイの国宝であった金銅釈迦如来像が祀られています。
お釈迦様の遺骨やこの国宝の像を日本に寄贈することを決めた当時のタイ国王チュラロンコン像も本堂の前で見ることができます。
遠い日本の国に、宝物である遺骨を分けてくれるなんて、王様はなんて心が広いのだろう、と像を見ながら思いました。
誰だって普通は宝物が見つかったら、独り占めしてしまいたくなりますよね。それを仏教国に返すべきだと判断したインドにまず拍手。
突然もらった宝物を、他の仏教国にも分けようを考えたタイにも拍手。
そして、日本にやってきた遺骨をどこかの宗派が代表して管理するのではなく、各宗派が話し合ってお寺を建て、みんなで守っていこうという姿勢に拍手です。
私も見習わなくては、と日々の行いを反省しました。
さて話を戻して、お釈迦様の遺骨ですが、本堂の中にあるわけではありません。
奉安塔という高さ15mの塔の中に安置されています。
日泰寺の境内は2か所に分かれているため、覚王山駅から歩いてくる人は、参道を楽しんで、山門から入り、本堂を見て終わり、ということになりがち。
せっかく日泰寺に来たのなら、ぜひ北東エリアにも足を運んで、奉安塔もお参りしてください。
ただし、奉安塔に近づくためには、少し階段を上る必要があります。
また、一般の人は塔の手前の礼拝殿までしか入れません。
おしゃれなお店が並ぶ参道
覚王山駅の周辺や日泰寺へ向かう参道には、おしゃれなお店や昔ながらのお店がたくさん。
飲食店だけでなく、衣類や雑貨店、美容院なども見られます。
時間が許せば、日泰寺観光と一緒に覚王山の街もぜひ楽しんでください。
数あるお店の中で、私が一番おすすめしたいのはドーナツ屋さんZARAMENAGOYAです。
シュガー、きなこ、あんドーナツ等、大きくておいしいドーナツがたくさん揃っています。
一般的なドーナツ屋さんに比べて、1つ1つの値段は高く感じるかもしれませんが、実際に食べてみれば正当な値段であることが分かります。
ボチューム的にも他のお店のドーナツ2個分を食べたような満足感があり、味の方もチョコレートやあんこをたっぷり使用しているので本当においしいです。
一度食べると、やみつきになり、私はもう他のお店のドーナツは食べられません。
もちろんZARAME以外にも、カレーやケーキ、フレンチ、イタリアン等、覚王山周辺にはおいしくておしゃれな飲食店が揃っています。
ぜひ散策しながらお気に入りを見つけてください。
新鮮野菜の覚王山マルシェ
毎月第1日曜日には、覚王山駅近くのセブンイレブン駐車場で覚王山月イチマルシェが開催されています。
地元でとれた野菜や、それを使ったパン、スイーツ等を買うことができます。
その他にも春、夏、秋祭りや古本市など、覚王山商店街はイベントがたくさんあって元気な商店街です。
観光の際は日付に注意!
毎月21日は覚王山の縁日です。参道は年配の方々であふれかえります。
思うように前に進めないこともあるので、買い物ではなく、日泰寺自体に興味があってゆっくり境内を見学したい、という人は日付を確認した方がいいかもしれません。
逆に露店の雰囲気を味わいたい、という人は21日を狙って行ってみるのも楽しいと思います。
まとめ
年に数回お墓参りをするだけだったり、何気なく仏壇に手を合わせているだけだったりする私も、日泰寺にお参りすることでお釈迦様に思いを馳せ、心を落ち着ける良い機会になりました。
また、お釈迦様の遺骨をめぐるエピソードは、タイ国王の優しさが感じられ、ついつい自分中心になりがちな私自身の日々の行いを反省するきっかけになりました。
静かな心と参道のにぎわい、おいしい食事のすべてが味わえる覚王山日泰寺。
名古屋観光プランのひとつに、ぜひ加えてみてはいかがでしょうか。
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