大宮公園で子どもと楽しむ方法 – 関東ファミリー向け完全ガイド

大宮公園はどんなところ?家族連れにおすすめの理由

関東圏にお住まいのファミリーなら、一度は「大宮公園」の名前を耳にしたことがあるかもしれません。埼玉県さいたま市に位置する大宮公園は、明治18年(1885年)に開園した埼玉県初の県営公園で、日本の公園設計の父と呼ばれる本多静六博士の手によって整備が進められた経緯があり、今では県内で最も利用者が多い人気の公園です。JR大宮駅から徒歩20分ほどとアクセスも良く、東京など都心からの日帰り家族レジャーにもぴったりのスポットとなっています。
広さ約68ヘクタールにもおよぶ広大な園内には、1000本もの桜が植えられたお花見スポット、樹齢100年を超える赤松林、そして子どもが喜ぶ無料の小動物園やミニ遊園地まで揃っています。春夏秋冬それぞれに違った表情を見せる自然と、充実した遊び場・施設があるため、小さなお子さんから小学生まで幅広い年齢の子どもと一日中楽しむことができます。入園料は無料(一部施設の利用料は必要)なので、気軽に訪れやすいのも家族連れには嬉しいポイントでしょう。
本記事では、未就学児~小学生の子どもを持つ関東のファミリー層に向けて、大宮公園の魅力と楽しみ方を徹底ガイドします。季節ごとの見どころ、園内の遊具エリア・動物園・スポーツ施設・飲食スポットなどを網羅し、さらに周辺の観光スポット(氷川神社や博物館)と組み合わせたおすすめ家族コースも紹介します。これを読めば、初めて訪れる方でも大宮公園での一日を存分に楽しむプランを立てられるはずです。それではさっそく、大宮公園の魅力を季節ごとに見ていきましょう。

春の大宮公園の楽しみ方 – 桜とお花見

春の大宮公園といえば、何といっても桜のお花見です。園内にはソメイヨシノを中心に約1000本もの桜の木があり、3月下旬から4月上旬にかけて園内が一面ピンク色に染まります。大宮公園は「日本さくら名所100選」に選ばれるほどの桜の名所で、見頃には県内外から多くの花見客が訪れます。満開時には桜吹雪が舞い、散り始めには地面が一面ピンク色の花びらの絨毯になり、まさに絶景です。桜の季節には、公園内の自由広場や園路沿いに桜が咲き誇り、その下でシートを広げて家族でお弁当を広げるのがおすすめです。子どもたちは舞い散る花びらの中で走り回ったり、お花見しながら遊んだりと、春ならではの体験ができます。特に自由広場は広々として見晴らしが良く、お花見スポットとして人気です。ただし週末は大変混雑するため、午前中の早い時間に場所取りをするか、平日に訪れるとゆっくり桜を楽しめるでしょう。
例年桜の開花期間中には桜まつりが開催され、公園内には約70店もの屋台が立ち並びます。焼きそば、たこ焼き、綿菓子、フランクフルトなど、お祭り気分を盛り上げるグルメが揃い、子どもも大喜びです。日没後には桜がライトアップされ、ぼんぼりの灯りに浮かび上がる夜桜は昼間とはまた違う幻想的な美しさです。夜21時頃までライトアップされていますので、時間に余裕があれば夜桜見物まで楽しんでみてください(防寒対策はお忘れなく)。
桜以外にも、春はさまざまな花が彩りを添えます。4月中旬にはツツジやフジの花も見られ、日本庭園では新緑が芽吹き始めます。また、少し時期をさかのぼりますが2月中旬~3月上旬には大宮第二公園で梅まつりが開催されます。約520本の紅梅・白梅・しだれ梅が次々に開花し、ほのかな梅の香りが漂う中、野点(屋外のお茶会)などのイベントが行われることもあります。桜の華やかさとはまた違う落ち着いた春の風情を楽しめるので、早春に訪れた際は梅林にも足を運んでみてください。

夏の大宮公園の楽しみ方 – 自然に触れる体験

夏の大宮公園は、新緑と木陰が心地よい避暑地になります。桜の季節が過ぎると園内は濃い緑に包まれ、背の高い赤松林やケヤキ並木が強い日差しを和らげてくれます。木陰にシートを敷いて涼んだり、森の中を吹き抜ける風を感じながら散策したりと、自然の中でリフレッシュできるでしょう。子どもたちは昆虫採集にも夢中になります。園内では夏になるとセミの鳴き声が賑やかになり、カブトムシやトンボなどの姿を見つけることもできます。自然観察セットを持って探検すれば、都会の中とは思えない発見があるかもしれません。
夏には水辺の風景も見逃せません。園内の舟遊池(ボート池)では、長らく休止していた貸しボート営業が再開されており、家族でボート遊びを楽しむことができます。木々の緑に囲まれた池でボートを漕げば、水面から感じる風がとても爽やかです。カモやカメが泳ぐ姿を間近に見られたり、運が良ければ水辺を飛び交うトンボや鳥たちにも出会えるでしょう。ボートは30分単位(有料)で借りられるので、小さなお子さんでもライフジャケット着用で安心して体験できます。夏休みの思い出に、親子でボートに乗ってみてはいかがでしょうか。
初夏(6月頃)には、大宮第二公園で花菖蒲(ハナショウブ)や紫陽花(アジサイ)も見頃を迎えます。梅雨の時期ではありますが、雨上がりにしっとりと咲く紫や青の花々はとても風情があります。第二公園内の菖蒲田(しょうぶだ)には色とりどりの花菖蒲が咲き揃い、毎年6月中旬には「花菖蒲祭り」やライトアップが行われることもあります。園内を少し足を伸ばして、季節の花散策を楽しむのも良いでしょう。
また、夏といえばお祭りの季節でもあります。8月1日を含む時期には、隣接する武蔵一宮氷川神社の例大祭(大宮夏まつり)が開催され、大宮駅周辺から神社にかけて地域の神輿や山車が練り歩き大変な賑わいを見せます。タイミングが合えば、昼は大宮公園で自然遊び、夕方からは提灯と熱気あふれる夏祭りを見物するという、夏ならではの家族体験もできるでしょう。
真夏日が続く日は、園内散策の合間に適度な休憩も取りましょう。公園内の売店で冷たい飲み物やアイスを買って休んだり、冷房の効いた博物館
に立ち寄って涼みながら歴史体験をするのもおすすめです。水遊びをしたい場合は、近隣のじゃぶじゃぶ池のある公園(大宮区内の親水公園など)を組み合わせるのも一案です。熱中症対策を万全に、夏ならではの大宮公園を満喫してください。

秋の大宮公園の楽しみ方 – 紅葉散策と秋ならではの遊び

紅葉シーズンの大宮公園は、春ほどの混雑はありませんが、実は静かに秋の彩りを楽しめる穴場です。園内にはモミジやイチョウ、ケヤキなど約2,500本の落葉樹があると言われ、11月中旬から下旬にかけて色とりどりに染まります。赤や黄色に染まった木々の下を歩けば、子どもも「葉っぱのじゅうたん」を踏みしめて大はしゃぎ。暑さが和らぎ過ごしやすい気候なので、家族でゆったり散策するのにぴったりの季節です。
園内西側エリアには紅葉スポットが点在しています。氷川神社境内に隣接する白鳥池や日本庭園周辺では、メタセコイアやイチョウ、モミジが美しく色づき、水辺に映る様子は絵画のようです。日本庭園(8:30〜17:30開園)では、庭園内のモミジやドウダンツツジが赤く染まり、静かな佇まいの中で四季の移ろいを感じられるでしょう。園内中央の自由広場にも桜の木々が多く、晩秋には桜の葉が黄紅色に色づきます(桜の紅葉は見頃が短いですが、落葉した後の景色も風情があります)。足元のドングリや落ち葉を拾い集めて、秋の自然工作を楽しむのも良い思い出になるでしょう。
ボート池の周囲も紅葉スポットです。舟遊池の周囲の遊歩道を歩きながら、または貸しボートに乗りながら、池を囲むモミジやケヤキ、遠くにそびえるメタセコイアの紅葉を眺めることができます。水面に舞い落ちた落ち葉を掬って子どもが喜んだり、カモが紅葉の合間を泳ぐ様子を親子でじっくり観察したり、秋ならではのゆったりとした時間が流れます。夏に比べ日差しも柔らかくなるので、昼間の時間帯にのんびりボート遊びをするにも秋は好適です。
隣接する大宮第二公園第三公園まで足を延ばすと、さらに多彩な秋景色に出会えます。第二公園では、野球場そばの園路に約30本のイチョウ並木があり、黄金色のトンネルのような光景を作り出します。また、多目的広場付近にはメタセコイアの林もあり、高く伸びた木々がオレンジ色に染まる様子は見応え十分です。第三公園では、「みんなの広場」を囲むようにケヤキやクヌギ、モミジが配置され、晩秋にはカラフルな紅葉グラデーションが楽しめます。人影もまばらで静かな環境のため、双眼鏡を持ってバードウォッチングをしながら秋の自然を満喫するのもおすすめです。
秋はスポーツの秋とも言われます。運動会シーズンとも重なり、園内の野球場や競技場では大会が開かれていることもあります。家族で訪れた際、タイミングが合えば少年野球の試合や陸上競技の様子を少し観戦してみるのも面白いかもしれません(観覧の際はルールとマナーを守って静かに見ましょう)。また、涼しい気候の秋は公園内で体を動かすのにも最適です。ボールやフリスビーを持参して自由広場で遊んだり、落ち葉を踏みしめながらジョギングコースを家族で走ってみたりと、心地よい汗を流せます。紅葉狩りと運動の両方が楽しめる秋の大宮公園で、存分にアウトドアを満喫してください。

冬の大宮公園の楽しみ方 – 静かな園内で冬景色を楽しむ

冬の大宮公園は観光客も少なく、静寂の中でゆっくり散策を楽しめます。木々は葉を落とし、空が広く感じられる冬枯れの景色はどこかもの寂しさもありますが、その分、公園本来の落ち着いた雰囲気が際立ちます。また、2月頃になると公園内の梅林では蕾がほころび始め、かすかに春の訪れを感じることができます。澄んだ空気の中、赤松の常緑の緑や冬の青空とのコントラストが美しく、ところどころで椿や山茶花(サザンカ)など冬に花を咲かせる植物も見つかります。寒い朝、公園の池には霜が降りて水面が薄氷に覆われることもあり、子どもは「氷が張ってる!」と季節の変化に興味津々になるでしょう。
もし雪が積もれば、大宮公園は子どもたちの雪遊び場に早変わりします。広場で小さな雪だるまを作ったり、芝生の上で雪合戦をしたりと、安全に配慮しつつもびっくりするほど広い敷地で思い切り雪遊びができます。都会の中ではなかなか雪で遊ぶ場所がないので、タイミングが合えばぜひ家族で貴重な体験をしてみてください。雪に覆われた桜の木や松林の風景はとても幻想的で、大人にとっても印象的な冬景色となるはずです。
動物園や遊園地も冬季も営業しています。屋外なので暖かい服装は必須ですが、人が少ない分、ゆっくりと動物たちを観察できます。ツキノワグマやヤギ、カピバラなど冬毛に包まれた動物たちの様子をじっくり見学したり、人気のリスザルが丸まって寄り添うかわいらしい姿を発見できるかもしれません。寒い日は餌やりの時間に動物が活発になることもあり、普段は寝ていることが多いフラミンゴが元気に動いていた、なんてことも。子どもにとっては、四季を通じて動物たちの様子が変化するのを見るのも学びになります。
冬ならではのイベントもチェックしましょう。年が明けたら、すぐ隣の氷川神社へ初詣に出かける家族連れも多いです。武蔵一宮氷川神社の初詣は埼玉県内でも有数の人出となり、三が日には長い参拝行列ができますが、その荘厳な雰囲気は一度体験する価値があります(小さい子連れの場合は混雑する時間帯を避けるか、4日以降の参拝が無難です)。また、博物館では冬休み期間に子ども向けの体験イベント(昔遊び体験や工作教室など)が企画されることもあります。寒い日は屋内施設もうまく活用しながら、冬の大宮公園と周辺スポットを楽しんでください。

大宮公園にある家族向け施設と遊び場

大宮公園には、子連れファミリーが楽しめる施設や遊び場が数多くあります。ここでは主なスポットごとに、その魅力と利用情報を紹介します。

大宮公園小動物園(無料の小さな動物園)

園内北側に位置する大宮公園小動物園は、入園無料で利用できる人気スポットです。規模は大きくありませんが、約60種類・300点もの動物を飼育しており、小さな子どもにとって絶好の「初めての動物園」となっています。園内にはサル、ツル、フラミンゴなどの鳥類、カピバラやヤギ、ウサギ、ハイエナまで様々な動物がいますが、なかでも人気者はのんびり屋のツキノワグマです。ガラス越しに見る大きなクマに子どもたちは大興奮間違いなしです。
他にも、愛らしいリスザルが元気に飛び回る様子や、ニホンリスが木の中を駆け回る姿、キツネやアライグマが餌をねだる仕草など、子ども心をくすぐるシーンがたくさん見られます。大型のフライングケージ(鳥類放し飼い檻)では、色鮮やかなオシドリやインコが自由に羽ばたき、頭上すれすれを飛ぶ鳥たちに子どもは大喜び。園路には動物の解説板やクイズも設置されており、楽しみながら学ぶことができます。
小動物園は**開園時間10:00〜16:00、休園日:毎週月曜(月曜が祝日の場合は翌日)**となっています。無料とは思えない充実ぶりなので、ぜひ立ち寄ってみてください。昼のエサやりタイム(時間は日によります)には動物たちの活発な姿が見られるので、その時間帯に合わせて訪れるのもおすすめです。

児童遊園地(レトロなミニ遊園地)

小動物園のすぐ隣には、昭和レトロな雰囲気が漂う児童遊園地があります。正式名称は「児童スポーツランド」ですが、ミニ遊園地と言った方がわかりやすいでしょう。ここでは、昔懐かしい遊具である飛行塔バッテリーカーなど、有料の乗り物を安価に楽しむことができます。

中でも目玉の飛行塔は、中心の塔を軸にプロペラ機の形をしたブランコがゆっくりと回転する空中回転ブランコ型の乗り物です。カラフルな飛行機に乗り込んで宙に舞えば、小さな子どもでもちょっとした遊園地気分が味わえます(2歳以上から乗車可能で、料金は子ども200円程度)。一方、地上ではハンドル付きの小型電動自動車バッテリーカーに乗って、子どもたちが思い思いにハンドル操作を楽しめます。その他にも、コインを入れると動くレトロなメリーゴーランドや豆汽車(ミニSL)など、昭和時代を思わせるほほえましい遊具が点在しています。
児童遊園地は**開園時間10:00〜16:00、無休(ただし飛行塔とバッテリーカーは木・金曜日運休)**です。入園自体は無料なので、遊ぶ乗り物の分だけチケットを購入するスタイルとなっています。小規模ながら、子どもにとっては宝箱のような空間で、特に未就学児〜低学年の子には大人気です。親世代にとっても懐かしさを感じられるスポットですので、ぜひ一緒に童心に返って楽しんでみてください。

子供の遊具エリアと広場

大宮公園で思い切り体を動かしたいなら、園内外の遊具エリアや広場にも注目です。まず、大宮公園本園の中では、児童遊園地以外に大きな遊具広場はありませんが、園内各所にブランコや鉄棒などの簡易な遊具が点在していたり、広々とした芝生広場で自由に駆け回ることができます。特に自由広場ではボール遊びやかけっこをしても十分なスペースがあり、周囲に迷惑をかけない程度にのびのび過ごせます。
一方、公園に隣接する大宮第二公園には幼児〜小学生向けのチビッ子広場が整備されています。ここには滑り台、ブランコ、シーソー、ジャングルジム、鉄棒、砂場など定番の遊具がひと通り揃い、小さな子でも安全に遊べる工夫がされています。遊具エリアが年齢別に区画されているため、親も安心して見守ることができます。また、チビッ子広場の一角には100円硬貨で動く小さな乗り物(電動カー)が設置されていることもあり、乗り物好きの子は何度もおねだりしてしまうかもしれません。
さらに、第三公園まで行くと、一面の草地が広がるみんなの広場があります。こちらには固定遊具はありませんが、自然の地形を生かした起伏のあるフィールドになっており、探検ごっこをしたりボールやフリスビーで遊んだりと、より自由度の高い遊び方ができます。森や池も近くにあるため、虫取り網を持って生き物探しに夢中になる子もいるでしょう。三つの公園をあわせれば一日では遊びきれないほど多様な環境が揃っていますので、お子さんの年齢や興味に合わせて遊び場を選んでみてください。

スポーツ施設(野球場・サッカー場・プールなど)

大宮公園一帯は、スポーツ施設が非常に充実しています。園内には県営大宮球場(硬式野球場)があり、高校野球の公式戦やプロ野球の二軍戦、社会人野球大会などが開催されます。昭和9年(1934年)には、ベーブ・ルースをはじめとするアメリカ大リーグ選抜チームとの親善試合が行われました。ベーブ・ルースはこの球場で左中間スタンドにホームランを放ち、公園の歴史に名を刻んでいます。逸話も残る伝統ある球場です。
野球場のすぐ隣には、サッカーJリーグ・大宮アルディージャのホームスタジアムであるNACK5スタジアム大宮
(サッカー場)があります。1960年に日本初のサッカー専用球技場として開設された由緒あるスタジアムで、ピッチと観客席の距離が近く臨場感満点です。試合開催日にはスタジアム周辺がオレンジ色(アルディージャのチームカラー)のユニフォームを着たサポーターで賑わい、普段とは違う熱気を感じることができます。タイミングが合えば、子どもと一緒に試合観戦を楽しむのも良い経験になるでしょう。
さらに東側には、陸上競技場と大宮競輪場を兼ねた「双輪場」があり、陸上大会や自転車トラックレースが行われます。本格的な自転車競技のバンクを見る機会は貴重なので、レース開催時に訪れてみるのも一興です(競輪は公営競技で年齢制限エリアもありますので、小さなお子さん連れの場合は注意してください)。
この他にも、夏季に大会が行われる50m×8コースの屋外プール(競泳用)や、武道の試合や練習が行われる大宮公園体育館、和弓の公式大会も開かれる大宮公園弓道場などがあります。第二公園内にも軟式野球場やテニスコートが整備されており、スポーツ愛好者にとって魅力的な環境が揃っています。家族で訪れた際に、運が良ければこうしたスポーツイベントを間近に見学できるかもしれません。子どもに「本物のスポーツの迫力」を体感させる場としても、大宮公園は優れたフィールドと言えるでしょう。

大宮第二公園・第三公園の楽しみ方

大宮公園の本園に隣接して、東側に大宮第二公園、さらにその南側に大宮第三公園があります。第二・第三公園は大宮公園と一体の広域公園として整備されており、遊歩道で行き来できます。
第二公園は敷地が広く、テニスコートや軟式野球場、多目的広場などのスポーツ施設が中心ですが、自然面でも見どころがあります。特に有名なのが梅林で、約520本もの梅の木が植えられています。例年2月中旬~3月にかけて赤や白の梅が開花し、「梅まつり」も開催されます(野点や甘酒販売が行われる年も)。また、6月には花菖蒲田に色とりどりの花菖蒲が咲き、梅雨時の風物詩となっています。紫陽花も各所に植栽されており、梅雨の散策が楽しくなるでしょう。第二公園内には茶室「松籟閣(しょうらいかく)」もあり、予約制ですが抹茶体験ができることもあります(イベント時)。
第三公園は、見沼田んぼの原風景を残した緑地公園です。広場や森、そして「みぬまの沼」と呼ばれる池があり、都市部とは思えないほど豊かな自然が保たれています。春は新緑、秋は紅葉と、散策や自然観察に適した静かな環境です。特に野鳥の種類が多く、双眼鏡を持ってバードウォッチングをする人の姿も見られます。運が良ければカワセミや白鷺といった鳥に出会えるかもしれません。第三公園内は起伏がありますが、その分自然の地形を生かした冒険気分の散策が味わえます。子どもと一緒に昆虫や植物を探しながら歩けば、ちょっとした探検気分を楽しめるでしょう。

日本庭園と舟遊池(ボート池)

大宮公園内には、日本の伝統美を感じられる日本庭園もあります。氷川神社に隣接した丘の斜面を利用して造られた庭園で、池や滝、石灯籠、枯山水風の景観が広がります。春の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々で趣が異なり、写真スポットとしても人気です。園路がやや傾斜していますが整備されているので、歩きやすい靴であれば子どもと一緒でも散策可能です(ただし池に落ちないように手をつないであげてください)。庭園は8:30〜17:30の間で自由に出入りでき、入園無料です。
そして日本庭園の麓に広がるのが舟遊池(しゅうゆうち)と呼ばれる大きな池です。かつて昭和初期からボート遊びで親しまれてきた池で、水質改善工事を経て2024年に貸しボートが約24年ぶりに復活しました。現在、手こぎボートをレンタルして池上散歩を楽しむことができます(料金例:30分700円程度)。池の周囲は約1.1kmあり、一周ぐるりと巡るジョギングコースにもなっています。水辺の生き物を観察したり、餌を求めて集まる水鳥を眺めたりしながら、のんびり歩いて回るのも気持ちが良いでしょう。ベンチも点在しているので、散策途中に腰掛けて池を吹き抜ける風を感じれば、日頃の疲れも癒やされるはずです。
舟遊池は桜、菖蒲、紅葉など周囲の自然景観と相まって、大宮公園を象徴する景色を作り出しています。春には池のほとりの桜並木がボートから間近に見上げられ、梅雨時には水面に花菖蒲が映り込み、秋には燃えるような紅葉が水辺を彩ります。冬の早朝、白鳥が舞い降りる姿が目撃されることもあり、四季を通じて様々な表情を見せてくれるスポットです。ボート乗り場のそばには売店もありますので、ボート待ちの間に軽食や飲み物を買ってのんびり過ごすのも良いでしょう。

園内の飲食・売店情報

たくさん遊んでお腹が空いたら、公園内の**飲食施設(売店)**を利用しましょう。大宮公園には主に3ヶ所の売店があり、それぞれ軽食やおやつを提供しています。例えば「1号売店」と呼ばれるお店では、焼きそばやカレーライス、おでん、フランクフルト、アイスクリームなど幅広いメニューが揃い、他の売店ではお好み焼きやかき氷、綿菓子など、その季節に合わせた軽食も販売しています。店内に簡易な飲食スペースも用意されています。お花見シーズンには生ビールや団子も人気で、花見客で長蛇の列ができるほどです。
他の売店も、ボート池のほとりや競輪場近くなど園内各所に点在し、飲み物・スナック菓子からホットスナックまで手軽に購入できます。価格もリーズナブルなので、お弁当を持参しなくても安心です。特に子連れだと荷物が多くなりがちですが、公園内で食事やおやつを調達できるのはありがたいですね。もちろんレジャーシートを広げてお弁当を広げるのも大歓迎です。春の桜の下や、秋の落ち葉の上で食べるおにぎりは格別でしょう。
園内には自動販売機や水飲み場も複数ありますので、適宜水分補給しながら遊びまわることができます。また、公園外になりますが、最寄りの大宮公園駅周辺や大宮駅方面にはファミリーレストランやカフェ、テイクアウト可能なデリカテッセンなども充実しています。小さなお子さん連れでゆっくり食事をしたい場合は、そういったお店を利用するのも良いでしょう。いずれにせよ、大宮公園は飲食面でも困ることはなく、家族みんなで一日楽しく過ごすための環境が整っています。

大宮公園周辺の家族で立ち寄りたいスポット

大宮公園でたっぷり遊んだ後は、周辺にある観光スポットにも足を延ばしてみましょう。歴史や文化にも触れられる名所が近くにあり、公園と組み合わせれば家族で充実した一日を過ごせます。

武蔵一宮 氷川神社

大宮公園に隣接して鎮座するのが、由緒ある武蔵一宮 氷川神社です。約2000年以上の歴史をもつと伝わる古社で、関東各地に約280社ある氷川神社の総本社でもあります(主祭神は素盞嗚尊で、厄除けや縁結びの御利益で知られます)。緑豊かな境内はまさにパワースポットで、訪れるだけで清々しい気持ちになれると評判です。
大宮公園と氷川神社は敷地が接しており、公園側から鳥居をくぐって直接参拝に行くことができます。神社入口の「二の鳥居」は高さ15mを超える巨大な木製の鳥居で、その先には長さ2kmにおよぶ参道がまっすぐ伸びています(JR大宮駅からここを通って徒歩で参拝できます)。参道はケヤキ並木に囲まれ、春は新緑、秋は黄葉のトンネルが美しい散歩道となります。
氷川神社の境内には、重要文化財の社殿をはじめ立派な楼門や神池など見どころが多くあります。子どもと一緒なら、境内の池で魚や亀を探したり、おみくじを引いてみたりするのも良いでしょう(かわいいキャラクターみくじも人気です)。七五三やお宮参りで訪れる家族も多く、華やかな着物姿を見る機会があるかもしれません。毎年8月1日には例大祭が盛大に執り行われ、神社周辺はお祭り一色になります。また年末年始には初詣客で大変賑わいますが、日をずらせば比較的ゆったり参拝できます。大宮公園とセットで、ぜひ武蔵一宮氷川神社の歴史と雰囲気も味わってみてください。

埼玉県立歴史と民俗の博物館

大宮公園内には、家族で学び楽しめる文化施設として埼玉県立歴史と民俗の博物館もあります(公園西側、高台の上)。埼玉県の歴史・民俗・文化をテーマにした博物館で、旧石器時代から現代までの県内の歩みを幅広く紹介しています。館内には考古資料や古文書、農具や衣服、生活道具など膨大な資料が展示され、なかには国宝に指定された刀剣や貴重な民俗資料も含まれます。親子で郷土の歴史に触れられる絶好の学びの場です。
お子さん連れに嬉しいのは、体験学習コーナーが充実している点です。館内の「ゆめ・体験ひろば」では、実際にものづくり体験ができます。例えば、藍染めでオリジナルハンカチを作ったり、勾玉(まがたま)という古代の装身具を石から削って作ってみたり、絵巻物に色を塗って自分だけの物語を描いてみたりと、子どもの好奇心を刺激するプログラムが用意されています。また、時代衣装の試着コーナーでは、鎧兜や着物など各時代の衣装を自由に身につけることができ、タイムスリップした気分で写真撮影も楽しめます。こうした体験は予約制や開催日が決まっていることもあるので、事前に博物館HP等でチェックしてみましょう。
博物館の所要時間は、展示を一通り見学するだけなら1時間程度ですが、体験コーナーや企画展まで楽しむと2〜3時間はあっという間に過ぎてしまいます。常設展の他にも、季節ごとの企画展や特別展が開催されており、「鉄道の街・大宮」にちなんだ展示や、埼玉ゆかりの偉人にスポットを当てた展覧会など、家族で楽しめるテーマが取り上げられることも多いです。博物館には休憩所やミュージアムショップもあるので、遊び疲れた際のクールダウン場所としても活用できます。
なお、博物館の開館時間は**9:00〜16:30(入館は16:00まで)**で、毎週月曜日と年末年始が休館日となっています。入館料は大人でも数百円とリーズナブルで、中学生以下の子どもは無料です。公園で存分に遊んだ後に立ち寄っても良いですし、天候が優れない日に屋内アクティビティとして計画に組み込むのもおすすめです。

その他近隣の立ち寄りスポット

上で紹介した氷川神社と歴史と民俗の博物館以外にも、大宮公園の周辺には魅力的なスポットが点在しています。時間や興味に余裕があれば、以下の場所にも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

  • 大宮盆栽村・さいたま市大宮盆栽美術館: 大宮公園から東武アーバンパークラインで1駅(土呂駅下車)または徒歩20分ほどの場所にあるエリアで、世界的にも珍しい「盆栽村」があります。盆栽園が集まる静かな住宅街で、美術館では四季折々の名品盆栽を鑑賞できます。盆栽というと渋いイメージですが、子どもと一緒にミニチュアの森のような盆栽を眺めるのは意外と楽しめるものです。館内には盆栽の手入れ体験コーナーやスタンプラリーもあり、親子で日本の伝統園芸文化に触れる貴重な機会となるでしょう。
  • 鉄道博物館(てっぱく): JR大宮駅からニューシャトルで2駅の「鉄道博物館駅」直結の大規模博物館です。電車好きの子なら一日いても飽きないほどの内容で、歴代の貴重な実物車両がズラリと展示されています。運転シミュレータや巨大ジオラマ、キッズスペースなど体験型の展示も豊富で、館内にはレストランや鉄道グッズのショップもあり、一日中いても飽きません。屋上デッキからは新幹線を間近に眺めることもでき、電車好きにはたまらないスポットです。未就学児から大人まで夢中になります。大宮公園からは少し離れますが、大宮を代表する家族向けスポットとして有名なので、旅行日程に余裕があればぜひ訪れてみてください。

大宮公園を満喫するモデルコース(一日の過ごし方)

最後に、上記のスポットをすべて盛り込んだ大宮公園+周辺観光の一日モデルコースをご紹介します。お子さんの年齢や興味に合わせて調整していただければと思いますが、初めて訪れる場合の一例として参考にしてください。

  1. 9:30 大宮公園に到着・氷川神社に参拝 – 朝の爽やかな時間帯に公園隣の氷川神社をお参りしましょう。まだ人も少なく、静かな境内で手を合わせると心が落ち着きます。子どもと一緒におみくじを引いて今日一日の運勢を占ってみるのも楽しいです(小さなお子さんには引かせてあげましょう)。桜の季節であれば、この時点で参道の桜並木も鑑賞できます。
  2. 10:00 小動物園で動物と触れ合いタイム – 動物園の開園に合わせて入園します。まずはサル山の猿たちにご挨拶。続いてクマ舎で大きなツキノワグマを観察し、鳥小屋でフラミンゴやインコのカラフルな羽ばたきを楽しみましょう。子どもは動物スタンプラリー(開催時)に夢中になるかもしれません。動物園は1周30〜40分ほどで回れる規模なので、飽きずに見て回れます。
  3. 11:00 児童遊園地で乗り物遊び – 動物園を出たらすぐ隣の児童遊園地へ。入口で乗り物券を買ったら、まずは目玉の飛行塔にチャレンジ!親子で一緒に空中散歩を楽しみます。次にバッテリーカーに乗って運転ごっこ。コイン式の豆汽車にも乗車して、園内をぐるっと一周してみましょう。昭和レトロな乗り物に大人も童心に返ってしまい、ついもう一回と乗りたくなるはず。乗り物好きのお子さんなら、ここでたっぷり1時間は遊べます。
  4. 12:00 昼食休憩(売店ランチ or ピクニック) – 遊園地で遊び疲れたら早めのランチタイムにします。園内の売店で焼きそばやおにぎりを購入し、ベンチや芝生に座って手軽にいただきましょう。天気が良ければ、持参したお弁当を広げてピクニック気分を味わうのも最高です。桜の季節なら満開の木の下でお花見ランチ、秋なら紅葉を眺めながらのんびり食事ができます。**(ワンポイント)**お昼時は売店が混雑することもあるので、おにぎり等は事前に用意しておくか、少し早めに切り上げて買いに行くとスムーズです。
  5. 13:00 園内散策&ボート体験 – 昼食後は腹ごなしに公園内を散策します。自由広場を歩いて桜や松の大樹を見上げたり、日本庭園まで足を延ばして滝の音に耳を澄ませたり、ゆったりした時間を過ごしましょう。子どもたちは途中でドングリや落ち葉を見つけたら宝物のように拾い集めるかもしれません。休憩がてら舟遊池まで来たら、貸しボートに乗って親子で池上クルージングに挑戦です。30分のボート旅は、周囲の景色を眺めながらおしゃべりする貴重な親子時間になります(夏は水辺の涼を感じ、冬は厚着をして挑戦してみましょう)。
  6. 14:30 埼玉県立歴史と民俗の博物館で室内学習 – 午後は博物館でクールダウンしつつお勉強タイムです。館内の常設展示を見学し、昔の道具や出土品に子どもと一緒に驚いたり、クイズに答えたりしながら回ります。ちょうど開催中の企画展があれば、そちらもチェック。体験ひろばでは予約不要のミニ体験(昔の玩具で遊ぶコーナーなど)が行われていることもあるので参加してみましょう。親も子もリフレッシュしながら学べるひとときです。
  7. 16:00 氷川神社参道を散策しながら帰路へ – 博物館を出たら、そろそろ帰り支度です。大宮公園駅方面へ歩くなら、氷川神社の参道を通って駅まで向かうのがおすすめです。夕方の木漏れ日の中、並木道を家族で歩けば、一日の思い出を語り合う穏やかな時間となるでしょう。時間に余裕があれば、大宮駅前に出て夕食を済ませてから帰宅するのも良いですね。
    ※以上のコースは一例です。季節やお子さんの体力に応じて、午後の博物館を省略して公園で遊び続けたり、逆に午前中早めに公園を切り上げて博物館や周辺施設をじっくり見学するなど、柔軟に組み替えてください。春・秋は屋外中心、夏や冬は屋内施設もうまく活用するのがポイントです。大宮公園エリアは見どころが凝縮されているので、どのように回っても充実した一日になることでしょう。

大宮公園へのアクセスと基本情報

所在地: 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4丁目

アクセス: 電車の場合、最寄り駅は東武アーバンパークライン(野田線)の「大宮公園駅」または「北大宮駅」で、いずれも徒歩10分程度です。JR「大宮駅」東口からは氷川神社参道をゆっくり歩いて約20〜25分(子連れなら30分)かかりますが、途中の並木道の散策も兼ねて歩くのも一興です。大宮駅からタクシーを利用すれば10分弱で公園入口まで行けます。また、大宮駅東口より東武バス(さいたま市役所方面行き等)に乗り「氷川参道」バス停で下車すれば、参道入口までアクセス可能です。
車の場合、東北自動車道「岩槻IC」または首都高速埼玉新都心線「新都心出口」から約20〜30分で到着します。公園内には約278台収容の有料駐車場があります(24時間入出庫可、料金は1時間まで200円、以降30分毎100円)。土日祝や花見シーズンは昼前には満車になるほど混雑するため、朝早めの到着を心がけるか公共交通機関の利用がおすすめです。第二公園・第三公園側にも駐車場がありますが、いずれも混雑時は待ち時間が発生します。
園内は広いですが、主要な園路は舗装されておりベビーカーや車椅子でも概ね移動可能です(日本庭園内など一部坂道や段差あり)。公園内に点在する公衆トイレにはおむつ交換台が設置されたものもあり、小さなお子さん連れでも安心です。授乳室はありませんが、必要に応じて博物館のベビーコーナー(赤ちゃんの駅)を利用すると良いでしょう。園内の案内看板も整備されているため、初めてでも迷わず各施設にたどり着けます。
公園の入園料は無料で、開園時間も特になく24時間自由に出入りできます。ただし小動物園(10:00〜16:00、月曜休園)や児童遊園地(10:00〜16:00、木金休業)など施設ごとに利用時間が決まっていますので注意してください。また、氷川神社は夜間はライトアップされておらず暗くなるため、夕方までに参拝を済ませましょう。博物館は9:00〜16:30開館(月曜休館)で駐車場も完備しています(公園駐車場と共用)。

【基本情報まとめ】

  • 住所: 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4丁目(大宮公園事務所)
  • 問い合わせ: 大宮公園管理事務所 048-641-6391
  • 入園料: 無料(小動物園・日本庭園も無料。博物館・有料遊具は別途料金)
  • 駐車場: あり(公園内合計約300台、有料)
  • 公式HP: 埼玉県大宮公園(イベント情報や開花情報を掲載)

家族連れで訪れる際の豆知識Q&A

Q1: ベビーカーで園内を回れますか?
A1: はい、主要な園路はフラットに舗装されているためベビーカーで問題なく移動できます。広場や第二公園方面も道幅が広いです。ただし日本庭園内は階段や坂がありますので、必要に応じて抱っこで移動する場面もあるでしょう。また、博物館にはエレベーターがありベビーカーごと展示室に入れます。

Q2: ペット同伴は可能ですか?
A2: リードを付けてのペット同伴散歩は可能です。ただし、小動物園内へペットを連れて入ることはできません(動物にストレスを与えるため)。また、児童遊園地の乗り物もペットは利用不可です。公園でマナーを守ってお散歩を楽しんでください(ペットの排泄物は必ず持ち帰りましょう)。

Q3: 公園内でBBQや花火はできますか?
A3: 残念ながら、大宮公園内でバーベキュー(火気使用)や手持ち花火を含む花火は禁止されています。火の使用は安全面から制限されています。ただ、持参したお弁当を広げてピクニックするのは自由にできますので、シートとおいしいお弁当を用意して楽しみましょう。

Q4: テントやサンシェードを持ち込んでも良いですか?
A4: 小型のワンタッチテントやサンシェードであれば、周囲の迷惑にならない範囲で設置可能です(繁忙期は規制される場合あり)。夏場の日差し除けや赤ちゃんのお昼寝スペースとして利用している家族も見受けられます。ただし、ペグ打ちが必要な大型テントやタープは禁止です。また、場所取り目的で長時間放置することも避けましょう。

Q5: 近くに子連れに便利な施設はありますか?
A5: 大宮公園駅周辺にはコンビニエンスストアがあり、オムツやおやつ、飲み物の買い足しができます。JR大宮駅前まで出れば、ベビー用品店やドラッグストアはもちろん、ファミリーレストランやカフェ、ラーメン店など飲食店も充実しています。公園でたっぷり遊んだ帰りに家族で外食を楽しむこともできるでしょう。また、公園から徒歩圏内には「さいたま市大宮盆栽美術館」があり、少し離れますが子どもに人気の「鉄道博物館」などもあります。時間に余裕があれば立ち寄ってみるのも良いでしょう。

Q6: 何歳くらいの子どもが楽しめますか?
A6: 幅広い年齢層の子どもが楽しめます。ベビーカーに乗った赤ちゃんでも、木漏れ日の中のお散歩は気持ちよく、動物園で初めて本物の動物に触れる体験ができます。幼児〜未就学児であれば、小動物園や児童遊園地の乗り物に大興奮でしょう。小学生になれば、広場での運動遊びや博物館での学び体験に知的好奇心をくすぐられます。また、高学年のお子さんなら博物館の体験メニューや神社の歴史散策を通して郷土について学ぶ良い機会にもなるでしょう。家族構成や年齢に応じて遊び方のバリエーションが豊富なので、0歳から12歳くらいまでどの年代でも楽しめるのが大宮公園の魅力です。

Q7: 雨の日でも楽しめますか?
A7: 雨天時は屋外遊具で遊ぶのは難しいですが、プランを工夫すれば楽しめます。例えば、小雨程度であればレインコートを着て動物園を見学したり、日本庭園で雨に濡れる苔や木々の様子を観賞するのも風情があります。本降りの場合は、公園散策は諦めて博物館をメインに据えましょう。博物館内でじっくり展示や体験を楽しみ、館内の休憩スペースでゆっくり過ごせば、雨の日でも充実した時間が過ごせます。また、足を伸ばせるなら大宮駅近くの鉄道博物館(屋内型)も雨の日のお出かけ先に最適です。天気に合わせて柔軟に予定を変更できるのも、複数の施設が集まる大宮公園エリアの利点と言えます。

Q8: 混雑を避けるにはどうしたら良いですか?
A8: 大宮公園は人気スポットのため、桜や梅の見頃、ゴールデンウィークなどはかなり混雑します。混雑を避けたい場合、平日に訪れるのが一番です。土日しか行けない場合は、午前中早めの到着がおすすめです。特に花見シーズンは10時前には駐車場が満車になることもあるため、朝9時頃までに到着すると比較的スムーズです。逆に夕方にかけては徐々に人が減りますので、午後遅めの時間帯を狙うのも手です(ただし動物園などは16時で閉まるので要注意)。また、広い園内では場所によって混雑具合に差があります。桜時期であれば自由広場付近は大混雑ですが、日本庭園周辺や第二公園の梅林などは比較的ゆったり鑑賞できます。混雑時は視点を変えて、敢えて少し離れた静かなスポットで季節の風景を楽しむのも良いでしょう。

Q9: お得な割引やクーポンはありますか?
A9: もともと公園の入園料自体が無料で、動物園や遊園地も格安料金のため、特別な割引クーポン等は必要ないかもしれません。強いて言えば、博物館では特定日に無料開放日が設定される場合があります(例: 毎年11月14日の埼玉県民の日など)。また、博物館と他施設のセット券などはありませんが、博物館の年間パスポート(年間数回以上行くならお得)などが用意されています。児童遊園地の乗り物は1回券のみですが、1日に何度でも購入可能です。予算を気にせず遊べるのも大宮公園の魅力と言えるでしょう。

Q10: 持ち物や服装で気を付けることはありますか?
A10: 季節によって準備すると良い持ち物があります。春は花粉症の方は対策を(園内にもスギやヒノキがあります)、また花見のシートやレジャーシートを持参すると便利です。夏は日差しが強いので帽子や日焼け止め、虫除けスプレーも用意しましょう。蚊が発生する場所もあるため、虫刺され対策は念入りに。秋は日中と朝晩の気温差があるので、脱ぎ着できる上着があると安心です。冬はとにかく防寒着をしっかり、厚手のコートや手袋・マフラーで暖かくしてお出かけください。特に小さな子はベビーカーに乗っていると体が冷えやすいので注意です。
また、全シーズン共通で動きやすい靴で行くことをおすすめします。園内をかなり歩くため、スニーカーなど歩きやすい靴が良いでしょう。ベビーカーも砂利道や段差を越える場面があるので、可能ならエアタイヤタイプなど走行性の高いものだと快適です。飲み物は自販機でも買えますが、夏場は特に多めに持っていくと安心です。最後に、子どもが遊びに夢中になると帽子や上着をどこかに置き忘れることも多いので、また、思い出を残すためにカメラ(スマートフォン)もお忘れなく。お子さんのはしゃぐ姿や、美しい景色をぜひ写真に収めてください。

Q11: おじいちゃん・おばあちゃんも一緒に楽しめますか?
A11: 大宮公園はバリアフリー面でも比較的整備されており、ご高齢の方や車椅子利用の方も楽しめます。園内主要ルートには段差が少なく、傾斜も緩やかです(ただし日本庭園内の坂はやや急です)。ベンチも各所にあるので、こまめに休憩を挟みながら散策できます。動物園はコンパクトで移動しやすく、ゆっくりペースで回ればお年寄りにも負担になりません。児童遊園地の乗り物は基本的にお子さん向けですが、飛行塔など保護者同伴で大人も乗れるものもあります。博物館はエレベーター完備で車椅子でも全フロア鑑賞可能です。また、氷川神社は参道が平坦で社殿までも段差が少ないため、高齢の方も参拝しやすい環境です。ぜひ三世代で訪れて、一緒に公園の自然や歴史を満喫してください。

Q12: 写真映えスポットはありますか?
A12: はい、大宮公園にはカメラに収めたい絶景ポイントがいくつもあります。春なら桜並木のトンネルや、池の水面に映る満開の桜がフォトジェニックです。夏は緑濃い赤松林の中で木漏れ日が差し込む小径、児童遊園地のカラフルな飛行塔と青空のコントラストも絵になります。秋は日本庭園の紅葉やイチョウ並木の黄金ロードが人気で、冬は朝の澄んだ空気の中、霜が降りた芝生や氷が張った池の風景が幻想的です。また、氷川神社の大鳥居や楼門も堂々たる被写体です。スマホでも充分綺麗に撮れますので、ぜひたくさん写真に収めて思い出を残してください。

楽しく安全に利用するために

最後に、大宮公園を家族で利用する際のマナーや注意点を確認しておきましょう。公園はみんなの憩いの場です。ルールを守って気持ちよく過ごしましょう。

  • ゴミは各自持ち帰り: 公園内にはゴミ箱の設置が限られています。お弁当やおやつの後のゴミは必ず持ち帰りましょう。特に花見の時期はゴミの放置が問題となるので、一人ひとりの心がけが大切です。
  • 植物や生き物を大切に: 公園の花や枝を勝手に折ったり持ち帰ったりしないでください。落ちているドングリや松ぼっくり程度であれば思い出に持ち帰っても構いませんが、その場の自然も次の人のために残しましょう。野鳥やリスなど野生の生き物にはむやみにエサを与えないでください。
  • 走り回る時は周囲に注意: 広場でボール遊びをする際は、ほかの来園者に当たらないよう配慮しましょう。自転車やキックボードの園内乗り入れは禁止されています。ジョギングコースでは歩行者と譲り合って安全に走りましょう。
  • 水辺では目を離さない: 池や川は柵がありますが、小さなお子さんからは絶対に目を離さないようにしましょう。ボート乗り場でも順番待ちの列から離れないようご注意ください。また、夏場に池で水遊びをすることは禁止されています。遊水池で遊ばせたい場合は近隣の親水公園を利用しましょう。
  • 周辺住民への配慮: 駐車場付近の路上駐車や深夜の大声は近隣の迷惑となります。ルールとマナーを守って、みんなが気持ちよく利用できるようにしましょう。

その他の楽しみ方

大宮公園では、上記以外にもさまざまな楽しみ方があります。例えば、早朝や夕方の静かな時間帯にジョギングやウォーキングをするのもおすすめです。園内には1周約1.1kmのジョギングコースが整備されており、季節の移ろいを感じながら心地よい汗を流せます。日課としてランニングや体操をする地元の方も多く、朝6:30には中央の時計塔付近でラジオ体操が行われています。旅行で訪れた方も、一緒に体を動かしてみれば、公園をより身近に感じられるでしょう。
また、園内は四季折々に多様な野鳥が飛来することでも知られています。双眼鏡を片手にバードウォッチングに挑戦してみるのも面白いです。春先にはウグイスの声を聞き、夏にはセミの羽化したての姿を探し、秋には渡り鳥が池に舞い降り、冬には木々に止まるメジロやジョウビタキなどを観察できます。自然豊かな環境ならではの発見が、子ども達の好奇心を刺激してくれるでしょう。
さらに、公園内では時折フリーマーケットや地域イベントが開催されることもあります(詳細は公園HP等で確認)。地元の人と触れ合う機会にもなりますので、もし開催日に当たったら覗いてみると掘り出し物に出会えるかもしれません。このように、大宮公園は訪れる人それぞれが思い思いに時間を過ごせる懐の深い公園です。

まとめ – 大宮公園は家族みんなで楽しめる都心近郊のオアシス

四季折々の自然と、多彩な遊び場・学びの場が揃った大宮公園は、まさに家族みんなで楽しめる都心近郊のオアシスです。桜のトンネルの下で笑い合った春の日、木陰で涼をとった夏の思い出、色付く落ち葉を踏みしめた秋の午後、澄んだ空気の中で見上げた冬の青空——訪れるたびに新しい発見と感動が待っています。
無料の公園でありながら動物園や遊園地まである充実ぶりは全国的に見ても珍しく、年間を通して多くの家族連れで賑わうのも頷けます。実際に地元の方々にとっては毎日の散歩コースであり、朝6時半には中央広場でラジオ体操に励む姿も見られるなど、生活に溶け込んだ存在です。それでいて、初めて訪れる方にも開かれた懐の深さが大宮公園の魅力と言えるでしょう。
筆者も幼い頃から大宮公園によく家族で訪れていましたが、時を経て今度は自分の子どもを連れて訪れることで、その素晴らしさを改めて実感しています。子どもの頃に見た景色と同じ大ケヤキや池のカモたちが、世代を超えて今もそこにいる——そんな公園の変わらない優しさに、親も子も心癒やされることでしょう。
ぜひ皆さんも、大宮公園でご家族とのかけがえのない時間を過ごしてみてください。春は満開の桜に心躍らせ、夏は木陰と水辺で涼を感じ、秋は色とりどりの紅葉に癒やされ、冬は澄んだ空気の中で静かな自然を独り占めできます。春夏秋冬いつ訪れても、新しい楽しみが見つかるはずです。関東圏にお住まいのファミリーにとって、大宮公園は何度でも行きたいお気に入りスポットになることでしょう。広大な緑と笑顔あふれるこの公園で、素敵な家族の思い出を作ってください。
ここまでお読みいただきありがとうございます。大宮公園は、子どもにとっては冒険と発見の場、大人にとっては懐かしさと癒やしの場です。次のお休みには、ぜひご家族そろって大宮公園へ足を運んでみてください。

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