ハニベ巌窟院

ハニベ巌窟院
photo by @serio_417
住宅街に鎮座する高さ15mの大仏。一見普通の大仏ですが、頭だけで胴体がありません。実はこのハニベ岩窟院は、まだ製作途中で、彫塑家・初代院主の都賀田勇馬氏と、息子の伯馬氏によって作られており、将来的には胴体が出来上がる予定です。まだ未完成ですが、大仏Tシャツや閻魔大王マグカップなど、グッズも販売されています。

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ハニベ巌窟院の基本情報


【ふりがな】はにべがんくついん
【 住所 】石川県小松市立明寺町イ1番地
【アクセス】小松インターから車で15分
【営業時間】9:00~17:00(4月~9月)、9:00~16:00(10月~3月)
【 料金 】800円、高校生以下500円

ハニベ巌窟院
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公式ページ

B級スポット!?ハニベ巌窟院が面白い

『ハニベ巌窟院』ってどんなとこ?

石川県小松市立明寺町のゆるやかな丘陵が広がる地にハニベ巌窟院があります。この辺りはかつて加賀の国の国府が置かれていた地で、未だ白山の美しい山々の景観が残る、のどかで自然があふれている場所です。また昔石材の産地であったことから、周辺にはいくつもの石切場跡が残っており、その石切場の洞窟の1つがハニベ巌窟院となっているのです。

そんな歴史を持つ背景から、巌窟院の天井や壁には石工たちの手によって削られたノミの跡が無数に残っており、みて・感じて歴史を知ることの出来るスポットとなっています。

ハニベ巌窟院の歴史は1951(昭和26)年に始まり、初代院主 都賀田勇馬氏によって開洞されています。はにわなどの土で彫刻を作る人を昔はハニベ師(現在の彫塑家を指します)といい、戦後まもない時期に、世界平和と人類繁栄を願って黙々と仏を作り続け、この土地に祀ったと言われています。そのため、洞窟内にはおびただしい数の物層が置かれています。初代が退いたのちは2代目院主 都賀田伯馬氏が跡を継いでいます。

ハニベ巌窟院の"巌窟"とは洞窟のことを意味し、"院"は寺を意味していますので、彫塑家(ハニベ)の作った洞窟の寺ということです。といっても御朱印をもらいに行くようなお寺というより、観光スポットといった感じが強いお寺となっています。ハニベ巌窟院を訪れるとご利益があるかどうか…是非一度は訪れてみてください。

都賀田勇馬氏

都賀田勇馬氏は明治・大正・昭和を生き抜いた彫刻家で、石川県の銅像製作の第一人者とされています。

明治34年に金沢で生まれ、16歳には小栗派一伝流の免許皆伝の腕となっています。石川県立工業高校に入学し、彫刻の面白さに目覚めます。

21歳で東京美術学校彫刻科に入学し、30歳の時に『親子牛』が帝展初入選し、これを機に朝倉文夫先生に弟子入り。彫刻技法を徹底して学び、動物作家として名を知られるようになります。47歳で石川県工芸指導所窯課長として石川県に戻り、八幡窯九谷焼置物の原型作成や指導を行っています。50歳で勇退した後も59歳で日展審査員となるほか、金沢市文化功労賞を受賞している名声を得た人物です。

ハニベ巌窟院は終戦後の60歳の時に創設したもので、都賀田氏は世俗を捨て、それまでの地位・名誉・暮らしをすべて捨てて一大仏洞の建設に命をかけた方です。作成した像は約2,000点とも言われており、後世に残る数々の名作は石川県民に深く親しまれています。

昭和56年、90歳で永眠されています。

後を継いだ都賀田伯馬氏

父の没後跡を継いだのが伯馬氏です。伯馬氏が作り出す像は父親とは全く違い、「失楽園地獄」や「ノーパンしゃぶしゃぶ地獄」など変なものばかり。探偵ナイトスクープでB級スポットとしてTV放映されたほどです。放映後しばらくしてわいせつ罪で御用となった後、ハニベ巌窟院は再開しましたが、変な彫刻は取り除かれています。

ハニベ巌窟院の顔『ハニベ釈迦牟尼大仏』

ハニベ巌窟院に到着する手前から目に入ってくるのが、駐車場正面に見えるハニベ釈迦牟尼大仏の仏頭です。この仏頭は世界平和を願い、1983年(昭和58年)に作られました。高さは15mあり、迫力満点ですが顔だけということで少し怖い印象があります。この物頭に胴体部分を足して高さ33mほどの大仏を建設する予定だそうですが、長らく未完成のまま置かれています。

水子供養

仏頭の下をくぐるとそこには水子供養のお堂があります。ここハニベ巌窟院は水子供養を主に行ってる寺院ということがわかります。受付にて水子地蔵尊奉納申込書に記入し、お地蔵様の代金とお経料を収めて申し込みます。

・水子地蔵 小15㎝:10,000円 中60㎝:30,000円 大80㎝:50,000円
・お経料 一体:3,000円 二体:5,000円

様々な彫刻が乱雑に…

仏頭のしたを通り抜け開けた空間に出ると、おや!?と思うような様々な彫刻が置かれています。それは実に統一感が無く、乱雑に置かれているといった感じ。人間の肉体美がみられるものから動物、まれにコミカルなものも置かれています。山の中に彫刻物が並ぶとなんだか薄気味悪い感じがありますが、少しふき出してしまうような楽しい空間になっています。

話題の珍スポット!?入ってびっくりの洞窟院

ハニベ水子地蔵堂や自然陰石、民家や様々な彫刻を観ながら山を登ると、石切場跡の洞窟の入り口があります。初めは足を踏み入れるのがためらわれるほど怪しい雰囲気が漂っていますが、洞窟の中に阿弥陀如来像などが祀られており、石切場をお堂に見立てた空間となっています。そして阿弥陀堂の前には「隆明殿」という建物があり、ここには初代院主の作品が展示されており、大きな観音像や様々なハニベ焼きの作品を楽しむことが出来ます。

隆明殿を抜けるとハニベ巌窟院の目玉とされている、地獄めぐりの洞窟の入り口が見えてきます。

洞窟の長さは約150mもあり、入り口には初代・二代の院主が作った不動明王がたっています。入口自体は少し低めに作られているため、大人の方はかがまないと入れません。中に入ると、様々な空間におびただしい数の仏像が安置されているのですが、それぞれの空間に置かれている彫刻に統一感はあまり感じられないのが正直な感想です。神様も仏教、日蓮・親鸞・蓮如、空海などの像からヒンドゥー教と思われるものが揃い、ヨーロッパの人物をイメージしたのかと思う彫刻等様々。中には修行僧たちが並んでいるリアルな彫刻やモダンな彫刻もみることが出来ます。

奥へと進んで最後に現れすのが"地獄門"です。ここからは地獄をイメージした彫刻が並び、雰囲気は一変します。大人はもちろんのことお子様方にもいい刺激になるかと思います。

そして洞窟を抜け、さらに山道を登るとハニベ自然公園へ行くことが出来、そこには釈迦涅槃像があります。

願皿体験

洞窟手前の阿弥陀堂ではお皿に願い事を書いて投げるという願皿が置いてあり、1組2枚100円で体験することが出来ます。

胸像制作!?

洞窟の中を進むと、急に学校の門や会社に置かれているような現代人物の胸像が並んでいます。よく見るとご注文承りますの看板が。とてもリアルなことから、院主の技術の高さが伺える一角です。

お土産

お土産コーナーは意外と充実のラインナップで、大仏がプリントされたTシャツが約2,000円。日本手拭が600円、手作り箸置き、交通安全のステッカー等様々なものが置かれています。せっかく訪れたのですからお土産の購入をオススメします。

ハニベ巌窟院の概要

所在地:石川県小松市明寺町イ1番地
Tel:0761-47-3188
見学可能時間:4~9月 AM9時からPM5時 10月~3月 AM9時からPM4時
休館日:無休
拝観料金:大人800円 小人500円
団体割引:大人20名以上700円、100名以上600円 小人20名以上400円、100名以上350円 

ハニベ巌窟院へのアクセス

車でお越しの方
金沢方面より8号線を利用した場合、佐々木I.Cを下り左折、鳥越方面へ360号線を進みます。なかうみの里を過ぎしばらくして左折。涌泉寺温泉付近を経由して向かいます。I.Cを降りてからはナビ機能を利用することをお勧めします。小松空港より20分、小松インターから15分、小松駅からタクシーで10分ほどで到着します。また温泉街からは、粟津温泉より車で15分、山代温泉より30分、山中温泉からは40分、片山津温泉からは30分ほどかかります。

バスでお越しの方
小松駅より小松バス「ハニベ」行きに乗車。終点にて下車。約20分です。

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