光明禅寺

光明禅寺
by http://guide.travel.co.jp/article/13757/
苔寺の名前で親しまれるほど美しい庭があるお寺。それに合わせて、白砂に曲線を描いて表現した一滴海庭があり、別世界のような空間が広がっていて写真をついつい撮りたくなるスポットですよ。

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光明禅寺の基本情報


【スポット】光明禅寺
【ふりがな】こうみょうぜんじ
【 住所 】福岡県太宰府市宰府2丁目16-1
【アクセス】西鉄太宰府線 太宰府駅 徒歩約5分
【最寄り駅】太宰府駅
【営業時間】9:00~17:00(季節により変動あり)
【 料金 】大人200円、中高生100円、小学生以下無料
【クーポン】なし


観光協会ページ

九州の苔寺「光明禅寺」

苔寺というと京都の「西芳寺」が浮かぶという人も多いかもしれませんが、九州では太宰府の「光明禅寺」が苔寺として有名です。

菅原道真公が祀られている太宰府天満宮の近くに「光明禅寺」はあります。

臨済宗東福寺派に属する禅宗の寺院で、江戸時代には太宰府天満宮にお仕えする人やその縁戚の人々のための菩提寺でした。

このお寺は何よりも美しい庭園で有名です。

菅家出生の鉄牛圓心和尚によって文永10年(1273年)に開山されたお寺です。

お寺の前庭と後ろ庭にそれぞれ特徴があり、四季それぞれの風情があります。

美しい日本の庭園の厳かな雰囲気を味わいに一度「光明禅寺」を訪れてはいかがでしょうか。

拝観料:200円
営業時間公開:8:00~17:00
お休み:不定休

アクセス

電車では
西鉄太宰府駅から徒歩で5分
または西鉄二日市駅→車15分

自動車では
九州道太宰府ICから国道3号経由で15分ほどです。

「光明禅寺」の駐車場はありません。

光明禅寺について

「光明禅寺」は、渡宋(唐)天神伝説によって鎌倉時代に創建されたとされていますが、この「渡宋(唐)天神」が何を表しているかというと、それは宋(唐)の国へと、はるばる渡航して来た菅原道真公のことを指しています。

「光明禅寺」のすぐ近くには菅原道真公の太宰府天満宮があり、ゆかりが深いことがよくわかります。

「光明禅寺」に足を踏み入れると、慌ただしく暮らしている私たちの時間軸とは全く違った「時の流れ」があるような感じで、圧倒される静謐な雰囲気があります。

お庭は、昭和の日本の作庭家として高名な重森 三玲(しげもり みれい)の手が入ったものです。

前庭は「仏光石庭」というお庭で、15個の石の配置を「光」の字に見えるように置いてあります。

石といっても大きなもので、むしろ岩という感じです。

お庭の名前の「仏光石庭」の読み方は、「ふっこうせきてい」が正しく、「ぶっこうせきてい」ではありません。

神社仏閣に関するものは、けっこう読みがストレートではないものが多いように思います。

京都の龍安寺も「りゅうあんじ」ではなく「りょうあんじ」です。

石庭は「釈迦・文殊・普賢」の三仏を表した三つの石を主軸にして、残りの12の石によってその後光を表現しています。

「光」というのは、お釈迦様の後ろに輝く後光のことだそうです。

お庭を望む角度によっては、「仏光石庭」の遠く向こうに宝満山が見えます。

宝満山はかつては山伏が修行のために使った修験霊場であったそうです。

険しい宝満山は、お釈迦様の後光のお庭の背景としては、いかにもふさわしいお山だと感じます。

この石庭は九州では唯一の石庭ともされています。

ここまでは無料で拝観させていただけます。

「光明禅寺」の本堂

本堂の入り口で、先に進む人は200円の拝観料をお支払いします。

本堂に上がらせていただくと、とても広い畳敷きの大広間があります。

大広間には「光明禅寺」のご本尊である薬師如来さまが祀られています。

本堂から納骨堂に向かって階段があります。

お堂の梁の部分に飾り金具が見えますが、梅の形をしていて、太宰府天満宮とのご縁をこんなところにも感じます。

本堂には回廊があり、回廊を巡りながら裏庭を拝観します。

裏庭には枯山水のしつらえで「一滴海庭」(いってきかいてい)というお庭があります。

前庭の「仏光石庭」とは全く違った見せ方で、庭の美しい在り方を表現しています。

「光明禅寺」が苔寺と呼ばれるのは、この裏庭の美しい苔に覆われた様子からです。

お庭の名前である「一滴海庭」(いってきかいてい)の意味は、「あの広く大きな海もたったひとしずくの水からできているのだ」ということです。

青々とした美しい苔が覆っているところは大陸や島々を表して、白砂は大海を表しています。

白砂には美しい曲線が描かれています。

「仏光石庭」も「一滴海庭」も、そのままでも十分に素晴らしいお庭ですが、日本の四季はこのお庭にさらに風情を加えていきます。

春の暖かな柔らかさが風に感じられる頃、厳しい夏の日差しやセミの声、紅葉しては散りゆく葉の切なさ、しんしんと降る雪が何もかもを覆う厳しい冬。

四季それぞれが、お庭の演出家として参加することで、季節ごとに見どころも変化していきます。

訪れた人それぞれの、その日にしか見ることができないお庭の風景は、心の奥に何かを残してくれることでしょう。

日本のお庭の秀逸なところは、視覚的に見せながら、もっと深いところに訴えるものがあるところかもしれません。

最近は、こういった静かに語らず感じるという日本文化に共感したり興味を持って、海外から訪れる観光客も増えています。

この「光明禅寺」にも、盆栽や石庭について学習している外国人が多く訪れているようです。

季節によって変化する「一滴海庭」ですが、特に緑が豊かな季節には本堂の床にもその緑が映り「床みどり」と呼ばれます。

また紅葉の頃にはこの「床みどり」は紅葉の色を映して「床もみじ」となります。

「光明禅寺」の開祖である鉄牛圓心和尚についての逸話

和尚の出自についてのお話ですが、鎌倉時代に京都へ行って修行をしていた太宰府天満宮の神官が、都の祇園にいた女の人と昵懇となったそうです。

修行を終えた神官がやがて太宰府に戻ることになった時に、その女の人も神官を慕って太宰府にやって来ました。

京の都での生活とはあまりにも違っていた太宰府の生活に、その女の人は耐えられなくなって川(藍染川)に身を投げてしまいました。

ちょうどそこに通りかかったのが菅原道真公だったのです。

菅公はその女の人を助けてあげました。

やがて、助けていただいた女の人は子供を産みます。

その子供こそ鉄牛圓心和尚だったということです。

「光明禅寺」周辺の観光ポイント

「天開稲荷社」光明禅寺から0.3km
御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)という神様で、人々の口にする食べ物、中でも稲を守ってくださるということです。

つまり五穀豊穣や商売繁盛の守り神で、私たちにとっては開運の神様なのです。

太宰府天満宮に行ったら、その奥にある「天開稲荷社」へも足を延ばすことをお勧めします。

お参りするには、赤い鳥居を次々とくぐって進んで行きます。

最後の急坂を上がるといよいよ本殿。

お参りの方法は、まず自分の生まれ年の干支の鈴を鳴らしてから前に進み、大きい鈴を鳴らしてお願いをします。

さらに本殿横からは奥の院へと続く道(階段)があります。

ここにもたくさんの赤い鳥居が続いています。

その先がほこらのようになっていて、その中にお稲荷さんが祀ってあります。

たいへんありがたい雰囲気が漂っているほこらです。

奥の院にもお参りして、なお一層開運の霊験をいただきましょう。

住所:〒818-0117 福岡県太宰府市宰府4-7-1
拝観料:無料

「九州国立博物館」 光明禅寺から0.3km
その理念は「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える博物館」ということで、歴史に注目した博物館で旧石器時代からの日本文化についての展示をしています。

東京・京都・奈良に続いて日本で4番目の国立博物館で、アジアとの交流が盛んな九州地方ならではの展示品がたくさん並んでいます。

地元福岡の建築家菊竹清訓によって建てられた「九州国立博物館」は特徴的なデザインです。

側面はミラー仕様になった建築材を使用しているので、青い空や白い雲が映りこんで不思議な景色を作り出しています。

住所:福岡県太宰府市石坂4-7-2
営業時間:9:30~17:00、最終入館16:30
料金:観覧料(文化交流展)は大人 430円、大学生 130円 ※高校生以下及び満70歳以上無料(要証明書提示)。特別展は要別途料金

交通アクセス
電車では、西鉄太宰府駅から徒歩10分。JR二日市駅から徒歩12分。自動車では、九州自動車道太宰府ICまたは筑紫野ICから約20分です。駐車場は313台停められ、普通車500円/1回です。

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