徳川園

徳川園
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1695年に徳川御三家筆頭である尾張藩二代藩主光友が、隠居所として建てた大曽根屋敷に移り住んだことを起源としている由緒あるスポットで池泉回遊式の庭園が美しく有名です。また、4月の牡丹や5・6月の花菖蒲の季節にはさらに美しい景色が楽しめますよ。

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徳川園の基本情報


【スポット】徳川園
【ふりがな】とくがわえん
【 住所 】愛知県名古屋市東区徳川町1001
【アクセス】JR中央本線 大曽根駅 徒歩約10分
【最寄り駅】大曽根駅
【営業時間】9:30~17:30(入園は17:00まで)
【 料金 】大人300円、中学生以下無料
【クーポン】名古屋市内の観光施設共通券で割引あり


公式ページ

江戸時代の大名の暮らしが堪能できる「徳川園」は名古屋で見るべきスポット

名古屋は魅力的な観光スポットが数多く存在する町ですが、その中でも最近外国人観光客から大きな人気を集めている場所が「徳川園」です。

名古屋の繁華街の真ん中にありながら、緑豊かな日本庭園のある貴重な場所。

日本庭園は退屈そう、そんなイメージを持っているかもしれませんが、徳川園はそんな人にこそ見ていただきたい観光スポットです。

徳川園へのアクセス等

徳川園があるのは愛知県名古屋市。

最寄りの駅はJR中央本線大曽根駅下車徒歩10分、または地下鉄名城線大曽根駅または桜通り線車道駅下車徒歩15分です。

そのほか、バスも利用可能で名古屋駅からの場合は名古屋駅前2番乗り場から市バスの基幹2号系統に乗車、「徳川園新出来」停留所下車徒歩3分、または名古屋駅名鉄バスセンター4番乗り場から基幹バス「引山」方面行に乗車、「徳川園新出来」停留所下車徒歩3分。

栄からの場合は栄バスターミナル3番乗り場から基幹2号系統に乗車、「徳川園新出来」停留所下車から徒歩3分となっています。

これ以外にも名古屋の観光名所を回るなごや観光ルートバス「メーグル」の利用も可能です。

マイカーの場合には名古屋第二環状自動車道引山下車、または名古屋高速道路黒川下車が便利です。

開園時間は9:30から17:30。入園は17:00まで可能です。

休園日は月曜日。祝日の場合は翌平日が休園となります。

また年末年始も休園となりますが、催事などが行われる場合には開園時間や休園日が変更となることもありますので事前に確認しておくとよいでしょう。

入園料は高校生以上の大人が300円、市内在住の65歳以上は100円、中学生以下は無料となっています。

なお、蓬左文庫や徳川美術館との共通観覧券もありますので、そちらを見学する方には利用が便利です。

徳川園の徳川園黒門

それでは徳川園の内部を見ていきましょう。

まず来訪者を迎えてくれるのは、大きな門です。これは「徳川園黒門」。

徳川園は江戸時代の徳川御三家筆頭である尾張藩の二代目藩主徳川光友が隠居所として使用していた「大曽根御屋敷」の跡地に増築された庭園ですが、黒門はその徳川家大曽根御屋敷の表門を復元したもの。

細かく見ていくと様々な装飾が凝らされていますが、それらは目立たないようにひっそりと飾られていて、寺院などの装飾的な建築とは対照的な武家の大名屋敷ならではの門となっています。

徳川園の脇長屋

その脇には「脇長屋」という建物があり、これはいわば家臣たちの待機所だったものです。

そこからは板張りの塀が続き、これらは登録有形文化財として指定されています。

徳川園の龍門の瀧

その門をくぐり、見えてくるのは「龍門の瀧」。

これは庭の中に自然の滝と川を再現したもの。

かつて尾張藩の江戸屋敷には庭園があり、その中に作られた滝は大名家の間ではたいへんな評判になったそうです。

その江戸屋敷があったのは現在、早稲田大学がある場所ですが1998年に大学の敷地内で大規模な石組が見つかり、発掘調査を進めたところ、尾張藩の江戸屋敷にあった龍門の瀧の遺構であることがわかりました。

徳川園ではその遺構を早稲田大学から譲り受け、当時の姿のままで園内に再現、滝だけでなく、水量をコントロールする仕組みまでを忠実に復元し、当時の姿をよみがえらせました。

邸内に滝と川を実際に作ってしまう当時の尾張藩徳川家の財力を感じることができると同時に、夏などには涼やかな風を感じられる場所として今でも大きな人気を集めています。

徳川園の虎の尾

その後「虎仙橋」を渡ると、渓谷の姿を再現した「虎の尾」が目に入ります。

ここは山水画の美を表現した場所で、特に秋になると紅葉が美しく色づく場所です。

徳川園の大曽根の瀧

さらに園内を進むと「大曽根の瀧」があります。

こちらはなんと6メートルの高さの大きな滝で上中下の段に応じて石の配置に工夫がされているため、表情の豊かな水の流れを楽しむことができます。

背後には山を模した石組みがあり、ここが都会の真ん中であることを忘れてしまうような景色です。

またその奥には「四睡庵」という休み処があります。

徳川園の龍仙湖

今度は少し引き返して、大きな池である「龍仙湖」を一周してみましょう。

龍仙湖は徳川園の中心となる場所。

海を模した池は地下水をくみ上げた巨大なもので、途中には飛び石や三河湾の離島をイメージした巨石、船小屋などが設けられています。

また途中には中国杭州の湖に設けられた堤防を再現した「西湖堤」があります。

これは江戸期の文化人が憧れたもので、各地の日本庭園にはこういった形式の建造物が設けられています。

池の端には「瑞龍亭」という茶室もあります。

徳川園に咲く花

また徳川園といえば見逃せないのは、四季に咲く花々。

特にボタンの花は専門の庭園が設けられ、園の内外を合わせると55品種1000株の花が栽培されています。

ボタンの季節である4月を過ぎると見ごろを迎えるのは「花菖蒲」。

菖蒲の栽培が本格的に行われるようになったのは、尾張藩主の徳川光友が江戸屋敷で花菖蒲を植えたことがきっかけと言われ、徳川園ともゆかりの深い花となっています。

現在、徳川園では19品種、1700株が栽培され、「菖蒲田」にて美しい姿を見ることができます。

さら秋には紅葉やキンモクセイやハクサンボク、冬にはツバキやサザンカなど季節ごとに異なった花をめでることができるのも徳川園の魅力となっています。

徳川園のレストラン・カフェ

さらに徳川園の中にはレストランやカフェも併設。

「ガーデンレストラン徳川園」は大名庭園を望むフレンチレストラン。

古い日本建築の建物を使用しながらもインテリアにはバカラのシャンデリアを使用するなど、和と洋が融合したまさに現代の大名屋敷といった雰囲気の場所です。

メニューは本格的なフレンチですが、各地から新鮮な食材を取り寄せて、和の繊細さを保った美しい皿づくりが特徴となっています。

またバンケットホールは披露宴やパーティにも大人気です。

「ガーデンレストラン」に併設されているのがカフェ「蘇山荘」。

こちらは昭和12年に行われた博覧会の迎賓館として建築された、建物自体が有形文化財に登録されている歴史あるもの。

伝統的な和風建築に見えますが、中廊下や待合、パントリーなどもあり代表的な近代和風建築といわれています。

そこを使用したカフェではパティシエの手によって作られたシフォンケーキやどら焼き、生菓子が味わえます。

カウンター席は個室などもあり、夜はバーとして楽しむことも可能となっています。

徳川園の徳川美術館

庭園を楽しんだあとは、隣接する「徳川美術館」にも足を向けてみたいところです。

徳川美術館は尾張徳川家が収集した品々や、徳川家康の遺品など、大名道具を1万点以上も収蔵している国内屈指の美術館です。

特に国宝である「源氏物語絵巻」や、三代将軍徳川家光の長女だった千代姫が尾張徳川家に嫁いだときの婚礼調度品「初音の調度」など、ここでしか見られない品々が多数揃っています。

また刀剣に関しても五代将軍綱吉から尾張徳川家三大綱誠が拝領した太刀「太刀銘光忠」、家光より千代姫婚礼の際に祝いの品として贈られた「短刀銘吉光名物後藤藤四郎」などといった極めて珍しい国宝が揃っています。

そのほか、常設展として代々の尾張藩主が公式の場で使用した「表道具」のコレクションや「茶道具」、公式行事に使用された広間の飾り、私的な場で使用される「奥道具」など、当時の生活の一端がうかがえる展示がそろっています。

また徳川園の周辺にはかつての屋敷町「黒門町」など雰囲気のある街並みが残っています。

日本の歴史と文化を堪能できる徳川園は名古屋に訪れたときにはぜひ足を向けてみたい場所のひとつです。

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