向島百花園

向島百花園
photo by @lucky._1
江戸時代後期、骨董商を営んでいた佐原鞠塢によって草花の鑑賞を目的とした庭園として誕生しました。開園当初は360本の梅が咲き誇る場所として知られていたことから「新梅屋敷」の名前で親しまれていました。現在は四季折々に色づく美しい花々の姿を見ることができるオススメの観光スポットです。特に5月上旬頃に咲く藤や、9月に咲く萩の季節は多くの方で賑わいます。

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向島百花園の基本情報


【スポット】向島百花園
【ふりがな】むこうじまひゃっかえん
【 住所 】東京都墨田区東向島3-18-3
【アクセス】東武スカイツリーライン 東向島駅 徒歩約8分
【最寄り駅】東向島駅
【営業時間】9:00~17:00(入園は16:30まで)
【 料金 】一般150円、65歳以上70円、中学生以下無料
【クーポン】特定の割引クーポンはなし

向島百花園
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意外に見どころたくさん!?「向島百花園」は都会の癒しスポット

最新の観光スポットやテーマパークも楽しいものですが、人も多くてにぎやかすぎて疲れてしまうことはありませんか?

たまには静かな場所でゆっくり癒されたい。でも遠くまで行くのはちょっと面倒だし、あまりお金も使いたくない。

東京には、そんな気分のときにぴったりの場所があります。それが「向島百花園」。

向島百花園は東京の都立公園。園内には四季それぞれの花が美しく咲き乱れ、訪れる人の心を癒してくれるだけでなく、あちこちに撮影スポットが満載の場所でもあるんです!

向島百花園とは

向島百花園は江戸時代の文化文政年間(1804年ごろから1830年ごろ)に誕生した植物庭園。

仙台出身の骨董商である佐原鞠塢(さはらきくう)という人物によって作られました。

当初は多くの梅が植えられて「梅屋敷」「花屋敷」と呼ばれ、さらに花が増えていったため、のちには「百花園」と呼ばれるようになりました。

その評判を聞いた江戸時代の画家や歌人などが集まり、いわば江戸期の文化人のプライベートガーデンのように利用され、現在でも園内には文人たちの句碑などが多くのこっています。

その後、明治になって周辺地域の開発などによって一時は公園の植物も荒れ果てたこともありましたが、昭和14年には当時の東京市が運営を受け持つようになり、公営の公園として再スタートを切りました。

その後、東京大空襲で園は全焼、跡地を野球場にしようという計画が持ち上がったこともありましたが、「向島百花園」として復興、緑と花で訪れる人を癒してくれる植物の公園として現在でも人々に親しまれています。

向島百花園へのアクセス

向島百花園の最寄り駅は東武スカイツリーラインの「東向島駅」となります。

東向島駅を利用した場合には、徒歩約8分です。京成電鉄押上線の「京成曳舟駅」を利用することも可能で、こちらは徒歩約13分となっています。

また都営バスの「百花園前」停留所からは徒歩約2、3分となっています。都営バスの路線は都営バス「亀戸-日暮里(里22)」系統です。

これは亀戸駅から日暮里駅をつないでいる路線で、亀戸駅または日暮里駅を利用する人や東武亀戸線「小村井」駅、常磐線「三河島駅」を利用する人には非常に便利です。

また途中の停留所には有名な「泪橋」や、東京の下町エリアの荒川区を縦断しているため、乗り放題切符などを使って東京観光のルートに組み込むのも楽しいかもしれません。

なお、車での来園の場合は首都高速6号向島線の向島出口の利用が便利です。

ただし向島百花園には専用の駐車場はないので、周辺のパーキングなどを利用する必要があります。

向島百花園の基本情報

向島百花園の開園時間は9:00から17:00まで。入園は16:30まで可能です。休園日は12月29日から1月3日までの年末年始です。

ただし周辺の七福神をめぐるイベント「隅田川七福神めぐり」が開催している期間中は、園内の「福禄寿尊堂」があるエリアのみ開館しています。

また、イベント開催の期間中やゴールデンウィークなどの来園者の多い時期には、開園時間が延長となることもあります。

入園料は一般が150円、65歳以上は70円、小学生以下と、都内在住・在学の中学生は無料になっています。

そのほか、年間パスポートや、「浜離宮恩賜庭園」や「旧芝離宮恩賜庭園」、「小石川後楽園」など、都内にある九つの庭園共通の「9庭園共通年間パスポート」というお得なチケットも販売されているので、庭園が好きという人は利用するとリーズナブルに楽しめるかもしれません。

また、毎年「みどりの日」である5月4日と「都民の日」である10月1日は無料公開となっています。

向島百花園を訪ねるときの注意点

向島百花園はアクセスや料金の面でも気軽に訪問できる都立の公園ですが、注意することもあります。

まず向島百花園は国の史跡および名勝に指定されていて、文化財としてしっかりと管理が行われています。

そのため、定期的な保存や修理などが行われていることがあり、見学できないエリアもあります。

また、植物を保護するため入ってはいけないエリアも設けられています。

写真を撮っているとつい近寄りたくなるものですが、いつのまにか立ち入り禁止の場所に入ってしまって植物を踏み荒らしたりしないように注意しましょう。

同様の理由と、来園者に静かに植物を鑑賞して欲しいという理由からペット連れの来園も禁止となっていますので気を付けましょう。

向島百花園の見どころとポイント

向島百花園は実は見どころの多い庭園です。ここではその代表的なスポットと、ぜひオススメしたい鑑賞方法をご紹介します。

ハギのトンネル
向島百花園の最大の見どころと言われているのが「ハギのトンネル」。こちらはハギを竹の柵に沿わせて植えられたもので、トンネル状になっています。

長さは約30メートル!もちろんトンネルの中をくぐって進むこともできます。

紫色の可憐なハギの花が咲くトンネルをゆっくりと歩いていくとなんとも言えない風流な気分が味わえます。

ハギの花が満開になるのは9月の下旬ごろ。この時期には、このトンネルを目当てに多くの人が向島百花園を訪れます。

9月から10月にかけては「萩祭り」も開催、お茶会なども行われています。

花の棚
春先から夏の終わりの長い期間に楽しめるのが「花の棚」です。まず四月の上旬にはミツバアケビが深い紫色の花をつけ、5月になるとフジの花が咲き始めます。

夏になるとクズの花が咲き、8月の下旬には見ごろを迎えます。クズの花は甘い香りがするとのことで、ゆっくりと香りを楽しむのも素敵なひととき。

そして秋になると、今度はミツバアケビが淡い紫の身をつけます。ミツバアケビやクズを植えている庭園は他では少ないので、貴重な機会となるでしょう。

また「つる物」と呼ばれるひょうたんやへちまなどの棚もあり、こちらは7月から8月、9月にかけて可憐な花が楽しめるほか、ヘビのように細長い「ヘビウリ」という珍しい植物の姿も楽しめます。

七草
七草は「秋の七草」と「春の七草」が有名ですが、実は「夏の七草」というものもあります。

七夕として飾られたという「夏の七草」が、向島百花園では楽しむことができます。

もちろん「秋の七草」「春の七草」の両方も植えてあるので、季節によって異なる七草鑑賞も楽しみのひとつです。

季節ごとのイベントも必見
四季それぞれの花が楽しめるのが向島百花園の見どころですが、それ以外にも季節ごとに行われるイベントも見どころの一つです。

春には「梅まつり」、夏には「大輪朝顔」の展覧会や、虫の音を楽しむ「虫ききの会」、秋には「お月見の会」などが行われます。

冬には気を霜や雪から守るための「霜よけ」や「雪つり」などを鑑賞することもできます。

また初夏には生まれたばかりのカルガモの子どもを見ることもできます。

スカイツリーの撮影スポット
実は向島百花園は「東京スカイツリー」を撮影する絶好のスポットとして人気になっています。

庭園の中央にある池のほとりからはスカイツリーの姿をきれいに眺めることができ、日本庭園とスカイツリーの組み合わせは大きな人気を集めています。

また池には花菖蒲やアヤメ、ハンゲショウなどが色とりどりの花を咲かせ、こちらもぜひ見ておきたい名物のひとつとなっています。

もっと知りたいなら
向島百花園では、庭園ガイドが無料で行われています。こちらは毎週土曜日と日曜日の11:00と14:00の二回開催されています。所要時間は約45分。

向島百花園をもっと詳しく知りたいという人は、ぜひガイドを聞きながら園内を巡ってみるときっと新しい発見があることでしょう。

植物園というとなんだか地味な印象かもしれませんが、季節ごとの緑や花、果実だけでなく、あちこちに撮影スポットも点在している向島百花園。

周辺の七福神をめぐる「隅田川七福神めぐり」のひとつ、「福禄寿尊堂」もあり、まだまだ紹介できなかった見どころはたくさんあります。

これまで縁のなかったという人も、ぜひ一度足を運んでほしいスポットです。

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