イタリア観光のおすすめスポット55選!一生に一度は行きたい
出所:https://en.wikipedia.org/wiki/Colosseum
古代ギリシャから古代ローマ、そして華麗なルネッサンス時代の悠久の歴史が時を止め、全国各地に歴史的な遺跡や建築物が今もその栄華を物語るイタリアは、世界一の世界遺産登録国であり、年間5000万人以上の観光客が訪れる世界第4位の観光大国です。「ローマは1日にしてならず」「全ての道はローマに通じる」など、首都ローマに纏わることわざは世界中に拡散していますが、イタリアの魅力はローマ以外の観光名所でも無尽蔵に詰まっています。名所の厳選は困難でしたがなんとか選りすぐった55の観光スポットをご紹介してまいります。
ローマの観光スポット
コロッセオ、トレヴィの泉、フォロ・ロマーノ、パラティーノの丘、サン・タンジェロ城、真実の口~サンタマリア イン コスメディン教会、スペイン広場、カンポ・デ・フィオーリ広場、ナヴォーナ広場、ポポロ広場、ヴェネチア広場、パンテオン、カラカラ浴場、バチカン博物館、サン・ピエトロ大聖堂
イタリア北西部の観光スポット
ミラノ、トリノ~サヴォイヤ家の王宮群、チンクエテッレ、ベルガモ、コモ湖、アオスタ、ステルヴィオ峠
イタリア北東部の観光スポット
ヴェネツィア、ブラーノ島、ボローニャ、ヴェローナ、ラヴェンナ、サン・マリノ共和国、モデナ、トレント、トリエステ
イタリア中部の観光スポット
ペルージャ、ウルビーノ、ティボリ、チビタ・ディ・バニョーレッジョ、アッシジ聖フランチェスコ聖堂
トスカーナの観光スポット
フィレンツェ、ピサ、サン・ジミニャーノ、シエナ、ピエンツァ、オルチャ渓谷、ルッカ
イタリア南部の観光スポット
ナポリ、ポンペイ遺跡、ソレント、カプリ島、アマルフィ海岸、アルベロベッロのトゥルッリ、マテ-ラ、トロペア ビーチ
シシリア島の観光スポット
パレルモ、アグリジェントの神殿の谷、タオルミナのテアトロ・グレーコ
サルデーニャ島の観光スポット
スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ
ローマ
1.コロッセオ
出所:https://www.viator.com/tours/Rome/Skip-the-Line-Ancient-Rome-and-Colosseum-Half-Day-Walking-Tour/d511-3731COLOSSEUM
「巨大な物」という意味を持つコロッセオは周囲527m、長径188m、高さ48m、5万人を収容する巨大な楕円形劇場で、西暦75年に皇帝ヴェスパシアヌスの命によって建設が始まり、5年後に実演が始まりました。当時市民の反乱を抑える効果を見込んで、剣闘士と猛獣、剣闘士同士の戦いといった過激なスペクタクルを展開したため、多くの剣闘士が命を落としています。
舞台は4階層に分かれ、ドーリア式の1階には皇帝・貴族階級、イオニア式の2階には騎士、コリント式の3階には一般市民、最上階には奴隷や女性の席と位置付けられていました。地下のアリーナには猛獣や剣闘士の待機場所となり、特に80基の大規模な機械を駆使して、猛獣や剣闘士を舞台の上に迫り上げる仕組みは当時の建築技術の高さを物語ります。
12世紀に残された名言「コロッセオが崩れる時、ローマが滅びる。そしてローマが滅びる時、世界が滅びる。」に示されるように、コロッセオは現代の巨大スタジアムに相当する高度な技術と圧倒的な迫力を持った、古代ローマの栄華を偲ぶローマを代表するモニュメントであり、1980年に世界遺産に登録されました。
名称: Colosseo/コロッセオ
住所: Piazza del Colosseo, 1, 00184 Roma,Italy
アクセス: 地下鉄/B線「Termini」→「Colosseo」下車、バス/51・75・85・117・118番「Colosseo」下車、トラム/3番「Colosseo」下車
開館時間: 8:30-16:30~19:15(閉館時間は季節により変更)
休館日: 1/1、5/1、12/25
入場料: 12€ (フォロロマーノ・パラティーノの丘見学と共通)
公式サイト:http://archeoroma.beniculturali.it/
2.トレヴィの泉
出所:https://www.wikiloc.com/walking-trails/ruta-roma-monumental-5574694/photo-2947054
映画にもよく登場するローマを代表するモニュメントの一つである「トレヴィの泉」は、ポーリ宮殿の壁を背後に、中央に海神ネプチューン、左に豊饒の女神ケレス、右に健康の女神サルースを擁するバロック・ロココの傑作です。
起源は皇帝アウグストゥスの命で紀元前19年に整備された「ヴィルゴ水道」が元になっており、石灰を含まない良質な水に関心を持った法王が、居住のクィリナーレ宮殿の近くに「トレヴィの泉」の建設を計画しました。1732年に教皇クレメンス12世の命で建築家ニコラ・サルヴィによって建設が開始され、ジュゼッペ・パンニーニ、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニらの建築家の手を経て、1762年に完成しました。
泉には様々な伝説があり、「後ろ向きに立って硬貨を投げ入れると願いが叶う」とか、「泉の右側にある『愛の水』を恋人や夫婦で一緒に飲むと永遠に一緒にいられる」といった言い伝えがあります。ちなみに1日のコイン収入は約3000€になり、市政やチャリティに寄付されるようです。コイン投げに人気の真ん中周辺は混雑するので、早朝に行くのがお薦めです。
名称: Fontana di Trevi/トレビの泉
住所: Piazza di Trevi, 00187 Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Berberini」下車
開館時間: 24時間
休業日: 無休
入場料: 無料
公式サイト:http://www.trevifountain.net/
3.フォロ・ロマーノ
出所:https://www.wikiloc.com/walking-trails/ruta-roma-monumental-5574694/photo-2947034
遺跡の町ローマの代表的な古代遺跡群で、「ローマの公共広場」という意味の「フォロ・ロマーノ」は政治経済の中心として「元老院」「商取引市場」「裁判所」が集まり、その歴史は紀元前10~7世紀と言われています。紀元前210年の大火災で多くを焼失した後も、独裁者スッラ、皇帝アウグストゥスなどによって完成し、その後も増改築を繰り返しましたが、西ローマ帝国滅亡後は放置され、ルネサンスの時代には他の宮殿建設の資材に利用されるなどして朽ちていきました。
8本の柱を残す「サートゥルヌスの神殿」は紀元前497年築でローマの国庫や文書保存の役割があり、3本の柱を残す「ウェスパシアヌス神殿」は、西暦69年~96年のフラウィウス朝の栄光を讃え、ヴェスパシアヌス帝とその息子ティトゥス帝を祭った神殿で、見どころの一つとなっています。
また夫婦愛を全うし共に安置された「アントニヌス・ピウスとファウスティナの神殿」、公会堂として使用された「バジリカ・アエミリア」、パルティア戦争の勝利を記念しセプティミウス・セウェルス帝とその二人の息子カラカッラとゲタに贈られた「セプティミウス・セウェルスの凱旋門」、カエサルの死後神殿聖域とされた「ヴェスタの神殿」なども見逃せません。近くのパラティーノの丘やカンピドーリオの丘からフォロ・ロマーノの全体を見渡せます。
名称: Foro Romano/フォロ・ロマーノ
住所: Via dellaSalariaVecchia, 5/6, Roma
アクセス: 地下鉄/B線「Colosseo」下車
開館時間: 8:30-16:30~19:15(閉館時間は季節により変更)
休業日: 1/1、5/1、12/15
入館料: 大人/12€、18~25歳/7.5€
入館無料日: 第一日曜・18歳以下のみ
公式サイト:http://www.coopculture.it
4.パラティーノの丘
出所:https://www.dicasdaitalia.com.br/2015/12/monte-palatino-em-roma.html
フォロ・ロマーノに隣接する歴史のある「パラティーノの丘」は、テヴェレ川を見下ろし季節の花が咲き誇るローマ人憧れの高級住宅地で、初代皇帝アウグストゥス他、ローマ建国の父ロムルス、共和国時代の貴族などの邸宅が建てられました。フォロ・ロマーノの全体像を眺めることができるこの丘には、豪華な柱廊に囲まれた「スタディオ」「皇帝の観覧席」「ドムス・アウグスターナ」「クラウディウスの水道橋」等の遺跡が残っています。初代皇帝アウグストゥスが40年間暮らしたアポロ宮殿は、その「質素で堅実」な性質が偲ばれます。
植物園ファルネジーアニ庭園は、16世紀にファルネーゼが造った世界最初の植物園で、ティベリウス宮殿があり、その邸宅跡にカリグラ、ネロ、ドミティアヌス各皇帝が一部を増築して宮殿を建てました。この庭園から眺めるフォロ・ロマーノの絶景は一見の価値ありです。
パラティーノの丘は、コロッセオ、フォロ・ロマーノの近隣にありまとめて見学できるため、一括見学のチケットがお得で人気です。
名称: Monte Palatino/パラティーノの丘
住所: Via di San Gregorio, 30, 00186 Roma
アクセス: 地下鉄/B線「Colosseo」下車
開館時間: 8:30-日没1時間前
休業日: 1/1、5/1、12/25
入場料: 12€ (コロッセオ, フォロ・ロマーノと共通)
公式サイト:http://www.turismoroma.it/cosa-fare/palatino?lang=en
5.サン・タンジェロ城
出所:https://www.mylittleadventure.com/best-things/rome/tours/2-in-1-entire-vatican-and-castel-santangelo-ticket-RV2KDYS9dV
「聖天使城」という意味の「サンタンジェロ城」は、五賢帝の一人ハドリアヌス帝が自身の霊廟とする為に135年に建設を開始し139年に完成し、ローマ皇帝歴代の墓となりました。中世以降は要塞化され、軍事施設、牢獄、教皇の隠れ家など、2000年に渡って様々な用途で使用されましたが、1933年以降国立博物館となり、古代から近代までの武器、絵画、彫刻などを展示しており、1980年には世界文化遺産に登録されました。
「聖天使」の名は、590年法王グレゴリウス1世が城の上に大天使ミカエルの姿を見た後、当時ローマで流行していたペストが消滅したことに由来します。134年ハドリアヌス治世時に完成したサンタンジェロ橋にある天使像は、17世紀にクレメンス帝の命で彫刻家ベルニーニが制作し、その見事さから本物は保存のためサンタンドレア・デッレ・フラッテ教会に所蔵されています。
サンタンジェロ橋とバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂は徒歩で10分ほどの近距離に位置するため、秘密の通路で繋がっており、映画「ダ・ヴィンチ・コード」のロケが行われた「パセット」と呼ばれるその回廊も見学できます。城の屋上にもアクセスでき、屋上からの市街の景色は圧巻で、屋上レストランで食事もたのしめます。また夏にはコンサートなども開催され、夜景や夜のライトアップもお薦めです。映画「ローマの休日」のラストシーンのパーティは、サンタンジェロ城で開催されたものです。
名称: Castel Sant’Angelo/サン・タンジェロ城
住所: LungotevereCastllo, 50, 00186Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Lepanto」下車
開館時間: 火~日曜日/9:00~19:30
休業日: 月曜日、1/1、12/25
入場料: 大人/10.5€、£
公式サイト:http://www.castelsantangelo.com/
6.真実の口~サンタマリア イン コスメディン教会
出所:http://kasadoo.com/italy/rome/sights/bocca-della-verita
サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の柱廊の端に海神トリトンの顔が刻まれた円形の石板があり、「真実の口」と呼ばれる口に、嘘をついた人が手を入れると手が抜けなくなるという伝説があり、映画「ローマの休日」のシーンでも有名になった名所です。
この口は元々はフォロ・ロマーノの排水溝で、テヴェレ川へつながる古代の井戸あるいはマンポールの石蓋と考えられています。「真実の口」があるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会は6世紀の建立で、8世紀に法王ハドリアヌス1世が、迫害から逃れてきたギリシャ人修道士のために改築されました。その後増改築築を繰り返し、現在は12世紀のロマネスク様式の鐘楼を持つバシリカ建築として、8~12世紀の絵画などが展示され無料で一般公開されています。
名称: Bocca della Verità/真実の口
住所: Piazza della Boccadella Verita, 18, 00186, Roma
アクセス: 地下鉄/B線「Circo Massimo」下車
開館時間: 夏時間/9:00-20:00、冬時間/9:00-17:00
休業日: 無休
入場料: 無料
公式サイト:https://www.rome.net/mouth-of-truth
7.スペイン広場
出所:https://www.booking.com/hotel/it/casa-vacanze-giancarlo-e-adele-piazza-di-spagna.fr.html
ローマには古代から続く広場が沢山あり、政治・商業の中心として栄えてきました。その中でも観光地として有名な5つの広場があり、その一つが映画「ローマの休日」の名場面でも知られ、観光地として人気を誇るスペイン広場です。
トリニタ・デイ・モンティ教会へと続くトリニタ・デイ・モンティ階段は通称スペイン階段と呼ばれ、近くにある高級ショッピング街コンドッティ通りに通じる、市民の憩いの場として人気の観光地です。毎年4月~5月にかけて階段に飾られるアザリアの花はシンボルで、1629年にベルニーニによって作られたバルカッチャの噴水は小舟を模しており「船の噴水」とも呼ばれ、水質もよく飲料水として喉を潤すこともできます。
名称: Piazza di Spagna/スペイン広場
住所: Piazza di Spagna , 187 Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Spagna」下車
開館時間: 24時間
休業日: 無休
公式サイト:http://visitaly.jp/riapre-la-scalinata-di-piazza-di-spagna-restaurata-2016.html
8.カンポ・デ・フィオーリ広場
出所:https://voyages.michelin.fr/europe/italie/latium/rome/rome/campo-defiori
1400年頃まで花畑だった広場に、1456年教皇カリストゥス3世が石畳を敷いてこの広場が誕生し、周りにはオルシーニ家の宮殿など重要な建造物もでき一気に栄え、毎週2回華やかな市場が開かれるようになりました。一方で、この広場は死刑執行やむち打ち刑の場としても使われ、コペルニクスの地動説を擁護して異端罪に問われた哲学者でドメニコ会修道士のジョルダーノ・ブルーノが、1600年にここで火刑に処せられました。その不幸な歴史を忘れぬよう広場の中心には彼のブロンズ像が建てられています。
名称: Piazza Campo de’ Fiori/カンポ・デ・フィオーリ広場
住所: Piazza Campo de’ Fiori 00186 Rome
アクセス: バス/116号線「Cancelleria」下車
開館時間: 24時間、朝市は日曜を除く毎朝
休業日: 朝市は日曜休業
公式サイト:https://www.romeinformation.it/en/campo-de-fiori/
9.ナヴォーナ広場
出所:https://www.viator.com/Rome-attractions/Piazza-Navona/d511-a9880
元は1世紀後半に3万人収容の競技場が作られ、15世紀にシクトゥス4世がカンピドーリオ広場にあった市場をここに移し庶民の生活の中心となりました。3つの噴水が特徴的な市民の憩いの広場で、中心でオベリスクを掲げる大噴水は1651年ベルニーニの代表作「四大河川の噴水」でガンジス川、ラプラタ川、ドナウ川、ナイル川の四大河川を擬人化しており、南側の噴水は1654年築の「ムーア人の噴水」、北側には1878年築の「ネプチューンの噴水」と名付けられ親しまれています。クリスマスシーズンにはここで「ベファーナの市」が開かれ人気を博しています。
名称: Piazza Navona/ナヴォーナ広場
住所: Piazza Navona Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Barberini」下車、B線「Colosseo」下車
開館時間: 24時間
休業日: 無休
公式サイト:http://www.turismoroma.it/cosa-fare/piazza-navona?lang=en
10.ポポロ広場
出所:https://www.10cose.it/roma/piazza-popolo-roma
「市民」という意味を持つ「ポポロ広場」は、ローマへの巡礼者の玄関口として交通の要所でした。広場にある高さ36.5mのオベリスクは、紀元前1200年にエジプトで作られ、1589年にシクストゥス5世が巡礼者の道標として、ポポロ広場に移したものです。広場は建築家ベルニーニによって設計され、広場中心には「オベリスクの噴水」、西端に「ネプチューンの噴水」、東端に「ローマの神々とピンチョの麓の噴水」など複数の噴水が設置され、巡礼者や観光客の疲れを癒してくれます。広場に面して、17世紀に建設されたサンタ・マリア・イン・モンテサント教会とサンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会も景観を美しく彩っています。
名称: Piazza del Popolo/ポポロ広場
住所: Piazza del Popolo Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Flaminio」下車
開館時間: 24時間
休業日: 無休
公式サイト:http://www.italia.it/en/discover-italy/the-marches/poi/piazza-del-popolo-ascoli-piceno.html
11.ヴェネチア広場
出所:https://www.voyagetips.com/que-faire-a-rome/
ローマの中心にあり複数の道路が交差する交通の要所で、ムッソリーニ時代に整備された広場です。広場に佇むゴシック・ルネサンス様式のヴェネチア宮殿にちなんで名づけられ、この宮殿にムッソリーニが執務室を置き、バルコニーから彼が演説を行ったことで有名です。広場正面には白亜のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂があり、国王ヴィットリオ エマヌエーレ2世の騎馬像を入れたアングルは撮影スポットになっています。
名称: Piazza Venezia/ヴェネチア広場
住所: Via del Plebiscito, 118, Roma, RM
アクセス: 地下鉄/B線「Colosseo」下車
開館時間: 24時間
休業日: 無休
公式サイト:http://www.turismoroma.it/cosa-fare/piazza-venezia?lang=en
12.パンテオン
出所:https://www.flickr.com/photos/80038275@N00/14798266827
紀元前25年初代ローマ皇帝アウグストゥスの時代に建設されたパンテオンは、100年後の火事で焼失したもののハドリアヌス帝が118年~128年にかけて再建しました。キリストが公認される313年まで「万神殿」として市民が神に祈りを捧げた場所で、608年にキリスト教の聖堂となって以降約2000年近く良好な状態で保存されています。
高さ43.2メートルの天井には「目」と呼ばれる直径9メートルの穴があいており、内部に光を注ぐだけでなく、差し込む太陽の光を利用した日時計もあり、上昇気流を利用した降雨の防水効果など、2000年前とは思えないローマ帝国の建築技術の高さに驚愕します。
19世紀後半から業績を成した偉人がパンテオンに埋葬されるようになり、ラファエロ、エマヌエーレII世、ウンベントI世らが内部に安置され、また著名画家の作品もここに保管されています。
名称: Pantheon/パンテオン
住所: PiazzadellaRotonda, 00186 Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Berberini」下車
開館時間: 月~土曜/8:30-19:30、日曜/9:00-18:00、祝日/9:00-13:00
閉館日: 1/1、5/1、12/25
入場料: 無料
公式サイト:http://www.pantheonroma.com/en/
13.カラカラ浴場
出所:https://www.capitolivm.it/meraviglie-di-roma/terme-di-caracalla/
映画「テロマエ・ロマエ」でもお馴染みのカラカラ浴場は、212~216年にかけてカラカラ帝の時代に建設され、長さ225m、幅185m、高さ38.3mの広大な敷地に温泉・遊戯施設・庭園・図書館などを有する、古代ローマの巨大娯楽施設です。温泉は地下で石炭を燃焼して水を加熱し循環させる「ハイポカウスト」というシステムで暖められ、大温泉には温浴層、熱浴槽、寒浴槽が備わり、床暖房も完備という現代の温泉施設顔負けの娯楽会場でした。
面積26,000㎡、収容人数1600人の大浴場は混浴で、内部には今も残るモザイク画やローマ様式の彫像などが立ち並び、ローマ人に「我らの宮殿」を呼ばれ、皇帝から庶民にまで親しまれていました。
カラカラ浴場のデザインは現代建築に多大な影響を与え、ニューヨークなどの現代建築にその面影を見ることができます。夏にはオペラ会場、1960年のローマオリンピックでは器械体操の球技場、1990年のワールドカップの決勝戦前夜のコンサート会場として使用されており、イベント会場として現在も使われています。
名称: Terme di Caracalla/カラカラ浴場
住所: Via delleTerme di Caracalla 52, Roma
アクセス: 地下鉄/B線「Circo Massimo」下車
開館時間: 9:00-16:30~19:15(閉館時間は季節により変更)、月曜/9:00-14:00
休業日: 月曜/14:00~、1/1、12/25
入場料: 8€
公式サイト:http://www.coopculture.it/en/heritage.cfm?id=6
14.バチカン博物館
出所:https://www.beniculturalionline.it/location-68_Piazza-San-Pietro.php
バチカン市国はローマ市内にあるカトリック総本山として知られ、世界最小の国家で国土全体が世界遺産に登録されています。ローマでは必ず訪れるべき観光名所で、その中でも特に見逃せないスポットを2箇所ご紹介します。
バチカン博物館はバチカン市国内にある見学距離全長7キロメートルに及ぶ世界最大級の美術館群で、1480年ユリウス2世がローマで発見されたアポロンを広場に展示したことをきっかけに、歴代の教皇達が所蔵品を増やして現在の巨大美術館群に発展しました。その見所は以下の通りです。
(1)ピオ・クレメンタイ美術館
見所は1849年にローマで見つかったギリシャのリッシッポス作の1世紀の大理石像「アポクシオメノスの像」、1560年にローマで発見されたトロイの木馬の話に由来する「ラオコーン像」などがあります。「ムーサたちの間」には18世紀後期にトマソ・コンカが芸術神アポロや、文芸の女神ムーサを描いたフレスコ画が見られ、部屋の中心にはギリシャの彫刻家アポロニアスが紀元前1世紀に制作した最高傑作「ベルヴェデーレの胴体」があります。
(2)システィーナ礼拝堂
教皇ユリウス二世の命でミケランジェロが祭壇の後ろに描いた、有名なフレスコ画「ミケランジェロの最後の審判」は必見です。天井や壁には、ボッティセリ、ジランダィオ、ペルジーノなどのルネッサンス期の巨匠の最高傑作が描かれ見どころ満載です。
(3)ラファエロの間
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ と共に3大巨匠と呼ばれるラファエロの作品を一挙に観賞できる部屋で、教皇ユリウス2世の命で居住する部屋の装飾画を任されたラファエロの名作が詰まっています。書斎や書庫として利用された「署名の間」には「聖体の論議」や「アテナイの学堂」など学問をテーマにした作品、「ヘリオドロスの間」には旧約聖書に出てくる逸話を元にした壁画「ヘリオドロスの追放」、「ボルゴの火災の間」には847年に教皇レオ4世が火災を鎮火したとされる奇跡に基づく絵画、「コンスタンティヌスの間」にはコンスタンチン帝の歴史を描いた「十字架の出現」などが飾られています。
(4)螺旋階段
近代バチカンの建築の祖ジュゼッペ・モーモが1932年に完成させた螺旋階段も必見です。美術館にはレストランやカフェもあるので、見学疲れにゆっくり休憩できます。
名称: Musei Vaticani/バチカン博物館
住所: Viale Vaticano, 00165, Rome, Italia
アクセス: 地下鉄/A線「Ottaviano」下車
開館時間: 9:00-18:00
休館日: 日曜、1/1、1/6、2/11、2/22、3/19、3/28、5/1、6/29、8/15、11/1、12/8、12/26
入場料: 大人/16€、6~18歳/8€
無料公開日: 毎月最終日曜日
公式サイト:http://mv.vatican.va/3_EN/pages/MV_Home.html
15.サン・ピエトロ大聖堂
出所:https://viaggianza.com/le-10-chiese-piu-grandi-del-mondo/
バチカン市国内にある大聖堂で、現在はカトリック教会の総本山となっています。キリストの使徒で初代ローマ法王であるピエトロ=聖ペテロの墓を参拝するための殉教者記念館として4世紀の初めに創建されました。教皇ユリウス2世、名建築家ブラマンテ、ラファエロやミケランジェロなどによる増改築を繰り返し、1626年に後期ルネサンス及び初期バロック建築様式の傑作として完成、聖堂内にはイタリアを代表する芸術作品が展示されています。
(1)ピエタ像
ピエタ礼拝堂に飾られているルネサンス期の巨匠ミケランジェロの彫刻で、十字架刑から降ろされたキリストの亡骸を抱きかかえる聖母マリア像は有名です。
(2)サン・ピエトロ広場
建築家ベルニーニが設計したサン・ピエトロ大聖堂前の楕円形の広場で、約30万人収容可能で、372本の石柱が4列に並べられ、その上に140体の聖人像が立っています。
(3)クーポラ
エレベーターで昇降可能な大聖堂上部のドームで、ベルニーニ作の天井装飾、モザイク画といった芸術作品他、サン・ピエトロ広場を正面か見下ろす絶景も楽しめます。
名称: Basilica di San Pietro in Vaticano/サン・ピエトロ大聖堂
住所: Basilica di San Pietro in Vaticano, Piazza San Pietro, Roma
アクセス: 地下鉄/A線「Ottaviano」下車、
開館時間: 大聖堂:4~9月/ 7:00-19:00、10~3月/7:00-18:30、クーポラ:4~9月/8:00-18:00、10~3月/8:00-17:00
休業日: 宗教祝祭日には入場制限がかかる場合あり
入場料:・大聖堂/無料、クーポラ/5€ (階段)、7€ (エレベーター)
公式サイト:http://www.vatican.va/various/basiliche/san_pietro/index_it.htm#_=_
イタリア北西部
16.ミラノ
出所:https://pixabay.com/
ローマに次ぐぎ第2の大都市で、商業、工業、金融の中心でもあり、ミラノ・コレクションで知られるように服飾・繊維産業などファッション関連の産業も有名です。有名な観光名所は以下の通りです。
(1)ドゥオーモ
1386年に建設が始まりナポレオン占領下の1805年に一応の完成を見ますが、完全に工事が終了したのは1965年になります。高さ108m、奥行き158m、幅93m、面積11,700㎡平方と、ローマのサン・ピエトロ寺院に次いで2番目の広さを誇り、内部には145本の尖塔、2000~3000体の彫刻を抱える世界最大規模のゴシック建築です。マリアの受胎からキリスト生誕の場面までが彫られた「青銅の大扉」、新約聖書の各場面が描かれた1400年代作のステンドグラス、52本の巨大な石柱、回廊の側面に奉られた歴代の聖人たちなど、見どころ満載です。
(2)スカラ座
世界三大オペラ劇場の1つに数えられ、ジュゼッペ・ピエルマリーニ設計による中世の空間が広がる豪華絢爛な内装は、オペラ鑑賞しなくとも一見の価値があります。
(3)ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア
ジュゼッペ・メンゴーニ設計によるイタリア一美しい十字型のショッピングアーケードで、1865~1872年にかけて建設され、当時のイタリア国王の名がつけられています。アーケードには高級ブランド店や書店などが入り、日本の東京ディズニーランドのワールドバザールはこのアーケードをモデルにしています。
(4)スフォルツェスコ城
中世のミラノ公国の事君主スフォルツェスコ家が、元ミラノの君主ヴィスコンティ家の居城を改築して城塞としたルネッサンス様式の代表的建築です。1466年築で高さ109mの城の正門はミラノのシンボルで、城内にはミケランジェロ最後の作品である「ロンダニーニのピエタ」が飾られています。
アクセス: 日本航空・アルタリア航空直行便「日本」→「ミラノ」
所要時間: 約12時間30分
公式サイト:https://www.turismo.milano.it/wps/portal/tur/en
17.トリノ~サヴォイヤ家の王宮群
出所:http://digra2018.com/social-program/musei-reali-di-torino-palazzo-reale/
自動車産業を中心とした工業都市として栄え、オリンピックが開催されたことでも注目されたトリノですが、観光名所も多く残る町です。特に西南140km郊外にある世界遺産に登録されたサヴォイヤ家の王宮群はメインの観光名所となっており、そのリストには「トリノ王宮・マダマ宮殿・カリニャーノ宮殿・ヴァレンティーノ城・リヴォリ城・モンカリエーリ城・カッチャ宮殿及びストゥピニージ宮殿」などが名を連ねます。
(1)トリノ王宮
トリノ市内カステロ広場にある左右対称が美しい王宮は、1584~1596年にかけてアスカニオ・ヴィトッツィにより建築が始まり、カルロ・モレッロらの手を経て改装を重ね約200年の時を経て、18世紀に現在の王宮が完成しました。アンドレ・ル・ノートルが手掛けた1697年完成の庭園や、王宮内に飾られた美術品や豪華な室内装飾、日本の武器も展示されている武器庫なども見どころとなっています。
(2)マダマ宮殿
古代ローマ時代の砦があった場所に14世紀にアカイア家の宮殿が建てられ、17世紀にサボイア公国ビットリオ=アメデオ1世の未亡人マリー=クリスティーヌの居城になり、現在は「市立アンティーク美術館」として、中世から18世紀における貴重な美術・装飾品が展示されています。
(3)ヴェナリア宮殿
17世紀後半にアメデオ・ディ・カステッラモンテが設計した80haの広大なイタリア式庭園に佇む、アルプスの景観を臨む宮殿です。広大な敷地内を結ぶ宮殿の大回廊「ガレリア・グランデ」は長さ80mで、高い天井、白と黒の大理石に包まれた白亜の空間として見所の一つになっています。また、ヴェネツィア共和国時代に総督が使ったガレー船「ブチントーロ」も、豪華絢爛な船で必見です。
アクセス:
1.日本航空・エアフランス航空「日本」→「パリ」→乗換。エアフランス航空・アリタリア航空「パリ」→「トリノ」
2.日本航空・ルフトハンザ航空「日本」→「フランクフルト」→乗換。ルフトハンザ航空・アリタリア航空「フランクフルト」→「トリノ」
所要時間: 約12時間30分+1時間
公式サイト:https://www.turismotorino.org/en
18.チンクエテッレ
出所:https://www.danflyingsolo.com/cinque-terre-photos/
南仏コートダジュールからイタリアの中西部ラ・スペツィアに続く「リビエラ海岸」はリゾート海岸として有名ですが、その中で20kmほどの険しい海岸線に、色とりどりの家々が立ち並ぶ5つの村が点在し、絶景を誇る「5つの村=チンクエテッレ」として注目の観光エリアとなっています。
複雑な海岸線上にあるためかつては船しかアクセスできませんでしたが、近年鉄道が開通すると観光客も訪れるようになり、停車駅でもあるリオマッジョーレ、マナローラ、コルニリア、ヴェルナッツァ、モンテロッソ・アル・マーレは1997年に文化遺産に登録されています。
名称: Cinque Terre/チンクエ・テッレ
アクセス:
1.国鉄「フィレンツェ」→「ピサ」または「ラ・スペッツィア」→乗換「ラ・スペッツィア」→チンクエテッレエクスプレスに乗換
2.国鉄「ジェノヴァ」→「レヴァント」または「ラ・スペッツィア」→乗換「ラ・スペッツィア」→チンクエテッレエクスプレスに乗換
所要時間:フィレンツェ発/約2時間+片道30分、ジェノヴァ発/約1時間+片道30分、
公式サイト:http://www.parconazionale5terre.it/Eindex.php
19.ベルガモ
出所:https://en.wikipedia.org/wiki/Bergamo
ミラノから1時間ほどで到着する中世の町で、その歴史は紀元前に遡り、チッタ・アルタと呼ばれる旧市街は13~16世紀にかけてルネッサンス時代に建設され、主要な観光名所となっています。ヴェネチア共和国時代に作られた城塞が町に統一感を与え、その先にサン・ジャコモ門がそびえ、マロニエ並木の通りにはバラ窓が印象的なコッレオー二礼拝堂があります。
町の中心にあるヴェッキア広場にはカフェやレストランが軒を連ね、角には大鐘楼が設置され、広場に面して建つベルガモの大聖堂の上には金色の彫像が神々しく輝き、中も豪華絢爛です。ドビュッシーの「ベルガマスク組曲」はベルガモを舞台にして生まれ、中でもピアノの流れる旋律が美しい「月の光」はこの町の優美な街並みを連想させます。
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「ベルガモ」下車、
所要時間: 1時間
公式サイト:http://www.visitbergamo.net/en/
20.コモ湖
出所:https://www.holidayguru.ie/holidays/lake-como-getaway-3/
ミラノから北に電車で1時間ほどの北イタリアとスイスとの国境に位置し、アルプスを背景に広がる湖水地帯の中にある長さ46km、幅4.3kmの大きな湖で、周辺は屈指の高級避暑地となっています。その歴史は古く、シーザーやローマ皇帝たちが保養のために訪れ、その後ヨーロッパの王室や貴族たちが別荘を建て、多くのブルジョワ層に愛されてきた保養地です。現在はジョージ・クルーニーなど、ハリウッドスターたちも別荘を構え、プチハリウッドという異名もあり、セレブが集うリゾート地として人気を博しています。
湖水周辺には見学ができる貴族の邸宅も多々あり、ベッラージョにある19世紀の有名な建築家ジョコンド・アルベルトッリが建てた「ヴィラ・メルツィ」や、トレメッゾの船着き場脇にある「ヴィラ・カルロッタ」は広大な屋敷の他、世界各国から集められた植物庭園を楽しむことができます。
水泳を楽しみたい人には誰でも楽しめる公共ビーチ「ファッジェート・ラーリオ」、アルプスの景色を楽しみたい人には、ケーブルカーでアクセスできる標高750mのブルナーテ山など、様々なアクティヴィティ施設も充実しています。
Lago di Comoコモ湖
アクセス:
1.国鉄「Milano Centrale」→「Milano Nord Bovisa」→乗換 「Milano Nord Bovisa」→「Como Nord Lago」
2.地下鉄A線「Milano Nord Cadorna」→「Como Nord Lago」
所要時間: 16分+54分
公式サイト:http://www.trenitalia.com/
21.アオスタ
出所:https://www.flickr.com/photos/giovanni_novara1/10065638795
フランスとスイスの国境に近いイタリアの山岳地帯に広がるイタリア一小さな州で、周囲はマッターホルン、モンブラン、モンテ・ローザ、グラン・パラディーゾといったアルプス屈指の高峰が聳え立つ、羊毛が盛んな観光地です。州都アオスタはアルプス越えの重要な中継地として、幾多の王国による支配を経て、今も古代ローマ時代の遺跡が点在しています。
アオスタ市内にはロマネスク様式の鐘楼や回廊が有名な「サントルソ教会」、紀元前築の「プレトリア門」、カエサルのために造られた「アウグストゥスの凱旋門」、「古代ローマ劇場考古学博物館」といった名所が林立します。2000年以上前に造られた古代ローマ帝国時代の円形劇場跡「ロマーノ劇場」は、円形で階段状の観覧席が残っています。
またドーラ・バレテア川周辺のアオスタ谷には、サンピエール城、アントロ城、サーリオ城、フェーニス城、ウッセル城、フェーセル城といった多くの古城が残り、アオスタ谷の小さな村々や教会、アオスタ渓谷の高台にあるバール砦と合わせてゆっくり訪れたい名所が多々あります。
名称: Teatro Romano/ロマーノ劇場
住所: Via Porta Prætoria, 11100 Aosta
アクセス: 1.国鉄 「トリノ」→「アオスタ」下車、2.バス「ミラノ」→「アオスタ」下車
所要時間: トリノ発/2時間18分、ミラノ発/2時間40分
開館時間: 夏期/9:00−19:00、冬期/10:00−13:00、14:00−17:00
閉館日: 12/25
入場料: 大人/7€、子供/2€
公式サイト:http://www.regione.vda.it/cultura/patrimonio/siti_archeologici/augusta_praetoria/teatro_romano/default_i.asp
22.ステルヴィオ峠
出所:https://pirovano.it/it/come-arrivare-allo-stelvio/
イタリアとオーストリアの南チロルを結ぶイタリア国道38号線が通る標高2757mの峠で、その道中はスイッチバック形式になっており、60のヘアピンカーブがある、絶景ドライブコースとして知られています。また、毎年開催されるロードレース大会「ジロ・デ・イタリア」の難所としても知られています。
元々オーストリア帝国が建設した道路で、第一次世界大戦時には、スイス・イタリア・オーストリア3国が国境近で争っていましたが、イタリアが優勢になると戦略拠点としての重要性は薄れていきました。頂上にはレストランやショップ、ホテルが立ち並びサイクリングやドライブの合間の休憩所として人が集まるスポットになっています。
名称: Passo dello Stelvio/ステルヴィオ峠
住所: Passo dello Stelvio, 39029 Stelvio BZ, Italia
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「ティラノ」下車→乗換。バス「ティラノ」→「ボルミオ」下車→乗換。バス 「ボルミオ」→「ステルヴィオ峠」下車
所要時間: 2時間32分+α
公式サイト:https://www.passostelvio.eu/en/home-eng/
イタリア北東部
23.ヴェネツィア
出所:https://www.booking.com/hotel/it/san-marco-1ds.id.html
1987年に町全体が世界遺産に登録された、イタリアを代表する観光地「水の都ヴェネツィア」は、5世紀にアドリア海の干潟に築かれた町で、118の小島を橋でつないで10世紀に海運共和国として貿易で栄えました。町には運河が迷路のように張り巡らされ、車でのアクセスは入り口までで、街中の移動手段は船か徒歩だけとなっています。中世の繁栄を偲ばせる観光名所が随所に見られます。
(1)サン・マルコ広場
ヴェネツィアの玄関口であり街の中心でもある広場で、有名な歴史建造物がこの広場に集中しています。
広く見えるように計算された形状は、ナポレオン・ボナパルトが「世界で最も美しい広場」と称賛しています。
(2)サン・マルコ大聖堂
サン・マルコ広場に面して9~11世紀に約400年かけて建てられた、ビザンティン建築を代表する建築物で、ロマネスク様式が混合した聖堂のモザイク、黄金の壁、数千個の宝石が埋め込まれた衝立など、豪華絢爛な内装は必見です。
(3)ドゥカーレ宮殿
サン・マルコ広場に面して建てられた、ヴェネツィア共和国時代の総督邸だったゴシック建築の建物で、内部には歴代提督の肖像画や絵画が飾られています。この宮殿から運河を挟んで対岸にある牢獄を結ぶ「ため息橋」も有名です。
(4)カナル・グランデ
ヴェネチア市内をS字を描いて街を二分する巨大運河で、交通の要所であり、運河の両岸にはロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロックといった多種多様な様式の建築物が彩を添え、町の景観をより美しく演出しています。運河沿いの館「カ・ドーロ」「リサンティッシマ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会」「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会」なども運河沿いの見どころとなっています。
(5)リアルト橋
カナル・グランデにかかる「白い巨象」の異名をもつ「への字型」が特徴的な石橋で、街の中心として栄えてきました。
アクセス: 1.国鉄トレ二タリア・NTV「Venezia S.Lucia」下車→バスに乗換、2.ATVOバス「ヴェネチア空港」→「ローマ広場」下車、3.ACTVバス「ヴェネチア空港」→「ローマ広場」下車
所要時間: ATVOバス乗車/約20分、ACTVバス乗車/25分
公式サイト:http://archive.comune.venezia.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/EN/IDPagina/1
24.ブラーノ島
出所:http://www.connexvn.com/chiem-nguong-hon-dao-lung-linh-sac-mau-burano-italy/
ヴェネチアにある177の島の中で「カラフルな町世界のベスト10」に選ばれた人口3000人の島で、赤・青・黄などカラフルな原色の家並みが印象的な島です。漁業が中心で漁師が漁から戻る際自分の家を見分けるために色が付けられたのが人気観光地の発端です。16~18世紀には伝統工芸のレース編みが栄え、国内外に輸出されてベネチア共和国に巨万の富をもたらし、島内には土産物店で伝統のレース雑貨を買うことができます。
作曲家バルダッサーレ・ガルッピやピノ・ドナッジオ、彫刻家レミジオ・バルバロなど多くの芸術家を輩出し、今も多くの芸術家が集まります。島内にある16世紀に建てられたサン・マルティーノ教会は、ブラーノ島のもろい地盤のせいで年々と教会が傾き、ピサの斜塔と並ぶ「傾斜建築物」の名所になっています。
ヴェネチアからは1時間弱で行ける島で、他にもヴェネツィアン・グラスで有名なムラノ島、広い海水浴場が有名なリゾート地のリド島もお薦めです。
アクセス: 水上バスLN線「フォンダメンタ・ヌォーヴェ」→「Burano」下船
所要時間: 約40分
公式サイト:https://www.isoladiburano.it/en/
25.ボローニャ
出所:http://www.romeanditaly.com/unique-tours-bologna/
紀元前9世紀まで歴史が遡るイタリア中部にある古い町で、欧州有数の保存状態の良い中世都市として、特に歴史地区にはルネサンス、バロック時代の重要な芸術作品が残り観光の要所となっています。そんなボローニャの見どころは以下の通りです。
(1)マッジョーレ広場
約800年間、政治経済的にボローニャの中心であり、ピンクと白で彩られた広場にはカフェやブティックが立ち並び、周辺には聖ペトロニオ大聖堂、市庁舎がそびえます。中心にはネプチューンの噴水があり、市民の憩いの場になっています。
(2)ボローニャ大学
1088年に創設された世界最古の大学で、ダンテやコペルニクスもここで学んでいます。2階には世界初の人体解剖が行われた教室と解剖台が残っており、12星座が彫られた解剖室の天井は、医学と星座に深いかかわりがあったことを示し、学問の歴史にとって重要な建物となっています。
(3)ボローニャの斜塔
マッジョーレ広場近くの通りの突き当たりに、中世に貴族が権力の象徴として建てた100本ほどの塔の残りが2塔残っており、長い「アジネッリの塔」と短い「ガリゼンダの塔」は傾いています。斜塔の上にアクセス可能で、塔の上からはボローニャの美しい町並みを眼下に眺められます。
(4)聖ステファノ教会群
80年建立の異教の神イシスを奉った神殿があった神聖な場所に、11~13世紀に建てられた、教会や礼拝堂など7つの建物を総称して「聖ステファノ教会群」と呼んでいます。聖地エルサレムを直接参拝できない人のために、そのシンボルとして建設されたと言われており、回廊から建物の美しい外観を見ることができ、特に「ピラトの中庭」が有名です。奥の土産物店で手に入る日本人に人気の化粧水や食べ物がお薦めです。
アクセス: 1.国鉄「ミラノ」→「ボローニャ」下車、2.国鉄「ヴェネチア」→「ボローニャ」下車、3.国鉄「フィレンツェ」→「ボローニャ」下車
所要時間: 1.ミラノ発/約1時間、2.ヴェネチア発/約1時間15分、3.フィレンツェ発/約30分
公式サイト:https://www.bolognawelcome.com/en/
26.ヴェローナ
出所:http://www.teleagram.org/17678+jpg
ミラノやヴェネツィアから電車で1時間のヴェローナは、シェークスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の舞台になった街として知られる世界遺産の町です。町の主な観光名所は以下の通りです。
(1)アレーナ・ディ・ヴェローナ
古代ローマ時代の円形球戯場として剣闘士同士、また猛獣との闘技が行われていた場所で、18世紀以降、曲芸・バレエなどの舞台として使われるようになりました。1913年に始まった野外オペラ・フェスティバルでは、オペラ歌手のマリア・カラスがここでイタリア・デビューを飾りました。現在も野外オペラ場として様々なコンサートが行われています。
(2)ジュリエットの家
ヴェローナでも人気の観光スポットの一つで、常に多くの観光客で混み合っています。「ロリミオとジュリエット」の名場面のバルコニーは撮影スポットとして人気で、また庭に立つジュリエット像の右胸に触れると幸せになるという言い伝えがあり、多くの観光客が降れ、ピカピアに光っています。
(3)ロミオの家
ひっそりと目立たない場所にありますがやはり多くの観光客が訪れます。
(4)エルベ広場
町の中心にある活気ある広場で沢山の商業施設が立ち並びます。広場の中央にはマドンナの噴水、北西にはサンマルコの有翼の獅子像、南東側にトはリブーナというモニュメントなど、多くの芸術作品も観賞できます。
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「ヴェローナ」下車
所要時間: 約1時間20分
公式サイト:http://www.tourism.verona.it/en
27.ラヴェンナ
出所:https://www.raggioverde.net/en/offerte-e-destinazioni-en/gite-in-italia-per-il-turismo-di-gruppo-en/ravenna-e-la-sua-storia-en
アドリア海に面するラヴェンナは5~6世紀に西ローマ帝国の首都となり、その後8世紀までビザンチン帝国の首都となって栄えました。この時代に花咲いたビザンチン文化を代表する初期キリスト教建築群にはモザイク画の傑作が多く残り、1996年に世界遺産に登録されています。
(1)サン・ヴィターレ聖堂
547年に大司教マクシミアヌスが献堂したもので、内部に残る旧約聖書を題材にしたモザイクの他、内陣に施された「ビザンティン皇帝ユスティニアヌスと皇后テオドラ」のモザイクは見事です。
(2)ガッラ・プラチディア霊廟
ホノリウス帝の異母妹の墓で、ギリシャ様式の小さな礼拝堂になっており、内部のモザイクは街で最古のものです。
(3)ネオニアーノ洗礼堂
古代ローマの浴場が正教徒洗礼堂として使われた八角形の内部建築で、丸天井にはキリストの洗礼場面と12使徒がモザイクで描かれています。
(4)テオドリック廟
520年にゴート族のテオドリック王が建てた2階建ての廟で、蛮族風の後期古典古代建築として知られています。クーポラはイストリア産の石材を積み上げ、直径11mのドームになっています。
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「ボローニャ」下車→乗換。「ボローニャ」→「ラヴェンナ」下車
所要時間: 約1時間20分+1時間20分
公式サイト:http://www.turismo.ra.it/eng/Homepage
28.サン・マリノ共和国
出所:http://italy-transfer-group.com/en/city/transfer-san-marino.html
バチカンに次いでイタリアに2つある独立国家の一つで、面積61㎢の世界で5番目に小さな国です。首都サン・マリノは、アドリア海を臨む標高739mのティターノ山の山頂にあり、年間300万人以上訪れる観光が主な収入源の国で、世界的に有名な切手やコインも重要な収入源となっています。
国の始まりは4世紀に遡り、当時皇帝ディオクレティアヌス帝によるキリスト教迫害を逃れた石工マリーノが、ティラーノ山に潜伏してキリスト教徒の共同体をつくったとされています。以来、自由と平和のシンボルとして中立を掲げ、真の共和国として住民は誇りを持っています。
ティターノ山の尾根沿いに3つの頂があり、それぞれに「ロッカ」「チェスタ」「モンターレ」と呼ばれて要塞拠点として村を守り続けています。内部は武器博物館となっており、15世紀ヨーロッパの甲冑・剣・火器などが展示されてます。長寿の村としても有名です。
アクセス: 国鉄「ボローニャ」→「リミニ」下車→バスに乗換。バス「リミニ」→「サン・マリノ共和国」下車
所要時間: 約1時間~1時間30分(ユーロスター、インターシティ、レジョナーレ利用如何による)+25分
公式サイト:http://www.sanmarino.sm/on-line/en/home.html
29.モデナ
出所:http://www.italymagazine.com/ten-photos-inspire-visit-modena
イタリア北部にあるモデナは高級車フェラーリの創始者や3大テノールのパヴァロッティの故郷として知られ、またバルサミコ酢の産地としても知られています。パヴァロッティの葬儀が行われた大聖堂は、建築家ランフランコにより1099年に建築が始まり、12世紀には彫刻家ヴィリジェルモらによる装飾が施され、イタリアロマネスク様式の傑作として1997年世界遺産に登録されました。
大聖堂の鐘楼トッレ・チヴィカは高さ86mの白い大理石製の塔で、「小さな花」を意味する「ギルランディーナ」呼ばれ市民に愛されています。聖堂の地下には、モデナの守護聖人「聖ジミニャーノ」の納骨堂があり、彫刻家グイド・マッツォーニ作の「キリスト降誕像」も見どころです。
大聖堂と塔がある芸術性が高いグランデ広場は、キリスト教信者と一般市民の共同体の中心としての役割を担っていました。モデナから20㎞ほど離れた場所にあるフェラーリ博物館も見どころの一つで、車好きでなくともその芸術性に圧倒されること間違いなしです。
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「モデナ」下車
所要時間: 約2時間
公式サイト:http://www.visitmodena.it/english
30.トレント
出所:https://en.wikipedia.org/wiki/Trento
政治的にイタリアとドイツの間で揺れ動く時代が続き、1918年にイタリアに統合された町で、城壁にぐるりと囲まれた旧市街は13世紀の街並みが良好な状態で残っています。町の中心にある大聖堂は12~13世紀築のロマネスク・ゴシック様式の重厚な建物で、ルネッサンス時代の1545~1563年にここで宗教公会議が開かれていました。
ドゥオーモ広場の中央には18世紀に造られたネプチューンの噴水があり、ベレンツァーニ通りにはフレスコ画を施したファサードを持つルネッサンス様式の建物やバロック様式のセヴェリオ教会、マンチ通りには「悪魔の館」と呼ばれる「パラッツォ・ガラッソ」、バロック様式の「カーザ・ペドロッティ」、旧ユダヤ人教会跡「パラッツォ・サルヴァドーリ」など重要な建物が建ち並びます。
トレントの代表的な観光名所「ブオンコンシリオ城」は、1239~1255年に行政長官ソデジェリオ・ディティトが皇帝フェデリコ2世のために建築したもので、14世紀に描かれた「チクロ・デイ・メジ」のフレスコ画や、1528年建立のマーニョ・パラッツォの天井や壁にフォゴリ―ノ、ジローラモ・ロマニーノ、ドッシらが描いた作品など、特異な構造と芸術性に秀でた優雅な居城として人気です。
名称: Castello del Buonconsiglio/ブオンコンシリオ城
住所: Castello del Buonconsiglio, Via Bernardo Clesio, 5
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「ヴェローナ」→乗換。「ヴェローナ」→「トレント」下車
所要時間: 約1時間30分+約1時間
開館時間: 9:30-17:00、6/1~11/2:10:00-8:00
休館日: 月曜、1/1、12/25
入場料: 大人/7€、アクイラの塔/1€
公式サイト:https://www.buonconsiglio.it/
31.トリエステ
出所:http://www.castello-miramare.it/
スロベニアとの国境沿いにある港町で歴史的に多くの民族や国家の支配を受け、近代ではオーストリアのハプスブルク家による影響が色濃く残る町です。町の中心にある「イタリア統一広場」はムッソリーニが民衆を前に演説を行った広場で、海に面した広場としてはヨーロッパ最大の広さを誇ります。
町を一望する「サン・ジュストの丘」の上には、街の守護聖人聖ジュストを祀った5世紀に起源が遡るサン・ジュスト聖堂があり、聖堂内にある美しいモザイク装飾は必見です。聖堂の前には15~17世紀頃に要塞として築かれた「サン・ジュスト城」があり、要塞らしいトリエステを一望できる絶景スポットとなっています。
青いアドリア海の断崖にそびえる白亜の城「ミラマーレ城」は、19世紀半ばにオーストリア皇帝の弟フェルディナント・マクシミリアンとシャルロッテの不運な運命に翻弄された愛がつまった伝説の城として、観光客がその悲恋の歴史を訪ねてやってくるロマンチックな観光スポットとなっています。
名称: Castello di Miramare/ミラマーレ城
住所: Viale Miramare, 34151 Trieste
アクセス: 国鉄「ミラノ」→「ヴェローナ」→乗換。「ヴェローナ」→「トレント」下車→バスに乗換。Pam6番バス「トレント駅」→「Grignano」下車
所要時間: 約1時間30分+約1時間+15分
開館時間: 9:00-19:00
休館日: 月曜、1/1、12/25
入場料: 大人/10€
公式サイト:http://www.castello-miramare.it/
イタリア中部
32.ペルージャ
出所:https://www.wanderluststorytellers.com/best-things-to-do-in-perugia-italy/
イタリア中部ウンブリア州の州都で、紀元前にトスカーナに住みついたエトルリア人が築いた町として中世の面影が色濃く残っています。町のシンボルである大噴水の広場に面して建つ「プリオーリ宮」は1293年築のゴシック建築の宮殿で、現在は市庁舎となり、フレスコ画が描かれた「ヴァッカーラの間」や「ノターリの間」では結婚式が行われることもあります。宮殿内にはウンブリア派の絵画などを展示した国立ウンブリア美術館があり、ウンブリア出身の画家たちの名画作品を鑑賞できます。
プリオーリ宮の向かいにある「サンロレンツォ大聖堂」は14~15世紀に建てられたゴシック様式の教会で、多くの祭壇画、ステンドグラス、大理石の柱など美しい装飾が施されています。毎年7月末には聖母マリアの結婚指輪が見られることで有名な教会です。
要塞跡を利用した地下通路「ロッカパオリーナ」は、1540年にローマ法王パオロ3世によって建設された要塞を利用したもので、中世の雰囲気が残る高い天井と薄暗い空間は、石造りの迷宮のようで不思議な体験ができることでしょう。
アクセス: 国鉄「Roma」→「Perugia」下車
所要時間: 約2時間40分
公式サイト:http://turismo.comune.perugia.it/
33.ウルビーノ
出所:https://erasmusu.com/en/erasmus-urbino/erasmus-experiences/experience-in-urbino-italy-by-georgina-201259
15世紀に名君フェデリコ・ダ・モンテフェルトロ公の統治下でルネッサンス文化の中心として繁栄した町で、1998年に世界遺産に登録されています。イタリアの3大巨匠の一人ラファエロを生んだ町でもあり、ラファエロは後に師匠ペルジーノについて故郷を離れますが、生涯彼が使ったサイン「ラファエロ・ウルビナス/ウルビーナのラファエロ」に故郷への誇りが伺えます。ラファエロの生家近くの広場にはラファエロのブロンズ像があり、隣接する公園からはドゥカーレ宮殿と古都の全景が見渡せます。
15世紀の繁栄を今に伝えルネッサンス建築の傑作であるドゥカーレ宮殿は、著名な建築家たちによって築かれ、内部にあるマルケ国立美術館にはラファエッロの「黙っている女」、ピエロ・デッラ・フランチェスカの「セニガッリアの聖母」「キリストの鞭打ち」等の傑作の他、モンテフェルトロ公の居室や、美しい寄木細工で埋め尽くされたフェデリコ公の書斎が展示されています。モンテフェルトロ家の祖先カルペーニャ伯爵家は現在も邸宅に住んでおり、予約すれば私邸を見学をさせてもらうことも出来ます。
アクセス: 国鉄「Roma Temini」→「Pesaro」下車→バスに乗換。46番バス「Pesaro」→「Borgo Mercatale」または「Park S.Lucia」下車
所要時間: 約3時間13分+40~50分
公式サイト:https://whc.unesco.org/en/list/828
34.ティボリ
出所:https://www.youtube.com/watch?v=haioaXNLVE8
ローマの東に約30km離れた標高230mの丘にある緑と水が豊かな町で、古代から19世紀までローマ皇帝、貴族、法王たちが別荘を建てた別荘地として有名な町です。この町で是非訪れたい有名な別荘は以下の通りです。
(1)ヴィラ・デステ
イッポリト・デステ枢機卿が修道院を改築した世界遺産の館で、ルネッサンスの美の結晶と称えられています。特に16世紀イタリアを代表する芸術的な庭園は必見で、「楕円の噴水」「百の噴水」「オルガンの噴水」「ネットゥーノの噴水」など沢山の噴水が庭園を彩っています。館入口回廊には、この庭園を元にピアノ独奏曲「エステ荘の噴水」を作曲したリストの碑が設置されています。
(2)ヴィラ・アドリアーナ
町から6km郊外に118〜138年にハドリアヌス帝が建てた広大な別荘跡で、かつては神殿、大浴場など、エジプト、ギリシャ、ローマの要素が混合した建物群がありましたが、現在はその一部しか見学ません。中でも池と神殿の遺構「カノプス」と「大浴場と小浴場」は必見です。
(3)ヴィラ・グレゴリウス
19世紀にグレゴリウス法王が構えた別荘で、環境団体FAIが管理する大庭園は遊歩道が整備され、大迫力の滝を擁する大自然公園となっています。出口には紀元前1世紀建立のシビラ神殿があり、谷を見下ろす絶景を楽しめます。
アクセス: 国鉄「Roma Temini」→「Tivoli」下車
所要時間: 約1時間
公式サイト:https://www.visittivoli.eu/?lang=EN
35.チビタ・ディ・バニョーレッジョ
出所:https://civitavecchia.portmobility.it/en/civita-di-bagnoregio
ローマから約100km離れたバーニョレージョにある集落で、火山噴火によってできたトゥーフォという凝灰岩の上にエトルリア人が築いた町ですが、風雨による浸食で徐々に破壊され崩壊の危機にあるため、同集落出身の作家ボナヴェントゥーラ・テッキが「死にゆく町」と表現しています。
現在は地元民が数世帯住むだけとなっていますが、車で進入できないため、バーニョレージョの町からは長さ約300mの有料の橋を渡って行かねばならず、現世から取り残された「陸の孤島」感満載のロマン漂う別世界となっています。
町の中心には広場があり、16世紀に改築されたロマネスク様式のサン・ドナート教会や、エトルリア人が築いた遺跡を見学することができます。日本では邦画「ホタルノヒカリ」の撮影場所として有名になりました。
アクセス: 国鉄「ローマテルミニ」→「オルヴィエート」下車→バスに乗換。Co.Tral社のバス「オルヴィエート」→「バーニョレージョ」下車→ミニバスに乗換。「バーニョレージョ」→「チヴィタ」下車
所要時間: 約1時間5分+約40分+15分
公式サイト:https://www.promotuscia.it/civita-di-bagnoregio/?lang=en
36.アッシジ聖フランチェスコ聖堂
出所:https://www.franciscanmedia.org/celebrating-saint-francis-of-assisi/
イタリア中部の標高1300mのオリーブの丘に広がるアッシジは、フランチェスコ会を創設した聖フランチェスコ生誕の地であり、教会関係施設と共に2000年に世界遺産に登録されています。彼を祀る聖フランチェスコ大聖堂は、1228年~1253年にかけて完成し、上堂部分がゴシック様式、下堂部分がロマネスク様式と上下2段構造になっており、聖堂内には沢山のフレスコ画が描かれています。
町の中心にあるコムーネ広場に立つミネルヴァ神殿は紀元前1世紀頃に建築され、16世紀には見事な天井画や祭壇装飾が施されたサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会が内設されました。
ローマ時代に造られた大城壁、アッシジの守護聖人を祀るサン・ルフィーノ大聖堂、聖キアーラの遺体や遺品が納められ内壁に「聖女キアーラの生涯」が描かれているサンタ・キアーラ聖堂、サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会など、見逃せない観光スポットが盛り沢山です。
アクセス: 国鉄急行レジョーナ・ヴェローチェ「ローマテルミニ」→「アッシジ」下車
所要時間: 約2時間
公式サイト:http://www.visit-assisi.it/en/
トスカーナ
37.フィレンツェ
出所:https://erasmusu.com/en/erasmus-florence/erasmus-experiences/erasmus-experience-in-firenze-italy-by-jacek-traveler-185086
中世に毛織物業と金融業で栄え15世紀にメディチ家の統治下において、ルネサンス文化の中心として栄えた町で、1982年には街全体が世界遺産に登録されています。そんなフィレンツェは人気の観光名所の宝庫です。
(1)サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
1296年~1436年にかけて建築家フィリッポ・ブルネレスキが設計を手掛けて完成した、ルネッサンス期の最高傑作と言われる大聖堂で、「花の大聖堂」という意味を持ち、石造ドームは直径55mと世界最大規模を誇ります。高さ107mに位置する八角形のクーポラも見事で当時の革新的な工法が偲ばれます。
(2)ヴェッキオ宮殿
シニョリーア広場に面して建つ元中央政庁だった建物で、メディチ家の住居でもあり、現在はフィレンツェの市庁舎として使われています。1299年~1314年にかけて建築家アルノルフォ・ディ・カンビオによって建設され、ルネッサンス様式の内装を見ることができ、天井や壁に残された芸術家ジョルジョ・ヴァザーリ作のフレスコ画を鑑賞することができます。
(3)ウフィツィ美術館
ルネッサンス期の傑作を集めた、メディチ家歴代の美術コレクションが展示されている国内最大の美術館です。レオナルド・ダ・ヴィンチ、サンドロ・ボティチェッリ、ラファエロ・サンティ、フィポ・リッピといったルネサンスを代表する巨匠の作品を観賞することができるため、世界中から集まる観光客の行列が絶えません。
アクセス: 日本航空など「日本」→「ローマ」下車→国内便に乗換。アリタリア航空「ローマ」→「フィレンツェ・アメリゴ・ヴェスプッチ空港」→電車に乗換。「フィレンツェ・アメリゴ・ヴェスプッチ空港」→「フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅」下車
所要時間: 約12時間+1時間+30分
公式サイト:http://www.firenzeturismo.it/it/
38.ピサ
出所:https://www.thecrazytourist.com/15-best-things-pisa-italy/
ティレニア海に面した港湾都市として栄え、11~13世紀には地中海商業圏の4大海洋共和国のひとつでしたが、1509年にはメディチ家によって征服されました。この町で最も有名な観光スポットは世界七不思議に数えられる「ピサの斜塔」で、1173~1372年にかけ200年の歳月をかけて完成した、3.9度の傾きを持つ塔です。
ピサの斜塔があるドゥオモ広場にはロマネスク建築のピサの大聖堂があり、全てまとめて1987年に世界遺産に登録されています。ピサのこれら主要名所の他にも、「奇跡の広場」「騎士団の広場」「サンタマリアデッラ・スピーナ教会」「ピサ大学付属植物園」など見所は沢山あり、バスやアルノ川の遊覧船で観光することもできます。
毎年6月には、7万個のキャンドルがアルノ川の両岸の建物をライトアップする「ルミナーラ」や、中世から続く祭り「ジョーコ・デル・ポンテ」が開催され、国内外から観光客が押し寄せます。
アクセス: 国鉄「フィレンツェ」→「ピサ」下車
所要時間: 約1時間
公式サイト:http://www.turismo.pisa.it/en/
39.サン・ジミニャーノ
出所:https://www.mytours.it/en/tour/florence/san-gimignano-siena-chianti
聖フランチェスコが通ったとされる道「フランチジェナ街道」上に位置していたため、ローマ巡礼の拠点として10~12世紀に発展しました。中世から時が止まったような街並みは絵画的で、聖フランチェスコの生涯を描いた映画「ブラザーサン・シスタームーン」はこの町で撮影されました。
中世の支配階級であった貴族や富豪たちは、富の象徴として天高く伸びる塔を競って建て、最盛期には72本もあり「中世のマンハッタン」と呼ばれることもあります。現在塔は14本のみ残っており、聖堂脇にそびえる高さ54mの「グロッサの塔」は有料で登ることもでき、塔の上からは町全体の感動的な景色を堪能できます。
アクセス: フィレンツェ1310番バス「Firenze Autostazione」→「Poggibonsi FS」下車→バス乗換。「Poggibonsi FS」→「S. Gimignano P.S.Giovanni」下車
所要時間: 約50分+30分
公式サイト:http://www.sangimignano.com/en/
40.シエナ
出所:https://medium.com/@JasonRMatheson/siena-italy-8c497e39ccf
町の始まりは紀元前700年の2人の王子「ロムルスとレムス」の逸話に遡り、中世には金融業え栄えた都市国家で、ルネッサンス期には芸術が開花し、赤レンガが立ち並ぶ旧市街は世界遺産に登録されています。カンポ広場に立つ高さ88mのマンジャの塔は最上階の鐘の上まで登ることができ、そこから眺める町の景色は絶景です。
市立美術館も併設したゴシック建築の市庁舎には、150年前のフレスコ画やシモーネ・マルティー二の「マエスタ」、アンブロージョ・ロレンツェッティの「良き政府と悪しき政府の効果」といった名画も展示されています。ファサードや大理石の細工が美しいシエナの大聖堂他、聖堂内にある「ピッコロ―ミニ家の図書室」など、見どころ盛り沢山の町です。
41.ピエンツァ
出所:https://www.italien.de/staedte/pienza
シエナ南部オルチャ渓谷の小高い丘の上にある「トスカーナの小さな宝石」と呼ばれる美しい村で、1996年に世界遺産に登録されています。村の起源は1458年、ローマ教皇ピウス二世が生まれ故郷を「理想郷」にすべく、建築家ベルナルド・ロッセリーノに命じて「人間と自然の調和」をテーマにした理想の村を建設していったことに始まり、1462年理想郷はほぼ完成しました。
町は格子状に区画整備され、中心にはロマネスク様式の教区教会のあった場所に1459年~1462年にかけてロッセッリーノが建てた大聖堂や、市庁舎、司教館などが建っています。ピエンツァの領主ピッコロミーニ家の館「ピッコロミーニ館」は、アルベルティが設計しロッセッリーノが建築しています。
アクセス: 国鉄「ローマ」→「キウージ」下車→バスに乗換。バス「キウージ」→「モンテプルチャーノ」下車→バスに乗換。バス「モンテプルチャーノ」→「ピエンツァ」下車
所要時間: 約1時間45分+50分+10分
公式サイト:http://www.ufficioturisticodipienza.it/
42.オルチャ渓谷
出所:https://italia-by-natalia.pl/en/tuscany-the-most-beautiful-view-points-in-the-val-dorcia/
イタリアトスカーナ地方の牧歌的な情景を見せる「オルチャ渓谷」は、14~15世紀にシエナの領土となり、立ち並ぶ糸杉の間にオリーブ畑や葡萄畑が悠然と広がる景観が絵画的で、2004年に世界文化遺産に登録されました。このエリアにはピエンツァ、モンタルチーノ、カスティリオーネ・ドルチャ、サン・クイリコ・ドルチャ、ラディコファーニの5つの町がまたがり、一つの自然文化公園になっています。
モンタルチーノは14〜15世紀のロマネスク・ゴシック様式の家々が立ち並ぶ中世の町で、有名なブルネッロワインを産出しています。カスティリオーネ・ドルチャはアミアータ山とヴァル・ドルチャを一望する雄大な景色が広がっています。サン・クイリコ・ドルチャはオルチャ渓谷の絶景ポイントとして人気があり、近くにはバーニョ・ヴィニョーニという有名な温泉があります。ラディコファーニは教皇ハドリアヌス4世が12世紀中頃に建造した要塞の下に建つ街で、中世の雰囲気が残っています。
アクセス: 国鉄「ローマ」→「キウージ」下車→バスに乗換。バス「キウージ」→「モンテプルチャーノ」下車→バスに乗換。バス「モンテプルチャーノ」→「ピエンツァ」下車→徒歩でオルチャ渓谷へ
所要時間: 約1時間45分+50分+10分+α
公式サイト:http://www.terresiena.it/en/val-d-orcia
43.ルッカ
出所:https://www.tripsavvy.com/lucca-top-sights-and-attractions-1547603
17世紀に1世紀の歳月を費やして築かれた城壁が、現在もそのまま残りぐるりと街を取り囲んでいます。その起源は紀元前2世紀の古代ローマ帝国時代まで遡りますが、ほとんど壊され中世にできた壁の一部を残すのみとなっています。街の中心にある楕円形のメルカート広場は、古代ローマの闘技場だった場所で、グイニージの塔からその全景を眺めることができます。
中世のルッカでは富裕な一族は塔を建てて財力を誇示しており、最盛期には250の塔があったそうで、その中でも13世紀建立のグイニージ塔は最も重要と言われています。回廊アーチが続くロマネスク様式のサン・ミケーレ教会や、正面が非対称なドゥオモも見どころとなっています。作曲家プッチーニなどの芸術家も多く輩出しています。
アクセス: 1.国鉄またはバス「フィレンツェ」→「ルッカ」下車。2.国鉄「ピサ」→「ルッカ」
所要時間: 1.フィレンツェ発/約1時間30分、2.ピサ発/約30分
公式サイト:http://www.turismo.lucca.it/en
イタリア南部
44.ナポリ
出所:http://to-hollywood-and-beyond.wikia.com/wiki/Category:Naples,_Italy
南イタリア最大の都市ナポリは、「ナポリを見てから死ね」と言われるほど風光明媚な歴史ある街で、ナポリ歴史地区は世界遺産に登録されています。
(1)旧市街のスパッカナポリ
「ナポリを2つに割った」という意味の「スパッカナポリ」と呼ばれる街並みは、一直線の通りから小路が網の目のように広がり、庶民が憩う賑やかな商店街として観光客にも人気のスポットです。
(2)サンセヴェーロ礼拝堂
礼拝堂中央にある彫刻「ヴェールに包まれたキリスト像」は、横たわるキリストの遺体が薄布をまとった様子を表現したものですが、大理石とは思えない繊細なヴェールの表現は感動を与えます。別室には医師のジュセッペ・サレルノが製作した人体模型が男女1体ずつ展示され、細かい人体の血管などリアルに表現されています。
(3)ヌオーヴォ城
13世紀にナポリ王となったカルロ1世が築いた城、卵城と区別するため「新しい城」という意味を城名につけました。3つ塔があり、2つの塔に挟まれた凱旋門にはルネッサンス様式のレリーフ画がで華麗な重厚感を見せています。
(4)ウンベルト1世のガッレリア
ミラノにある「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア」と双璧をなすガラス張りのショッピング・アーケードで、天井高58mという近代建築の要素を取り入れた建築物です。1884年のコレラが終息した後に、ウンベルト1世が街の美化を目的として1887年から1891にかけて建設したものです。
アクセス: トレ二タリア社 フレッチャまたはNTV社イタロ「ローマ」→「ナポリ」下車
所要時間: 約1時間10分
公式サイト:http://www.inaples.it/
45.ポンペイ遺跡
出所:http://www.marinadistabia.it/site2016/index.php?option=com_content&view=article&id=162&Itemid=449&lang=en
ヴェスヴィオ火山を背景にナポリ湾に臨むポンペイの町を、紀元79年ヴェスヴィオ火山の噴火が襲い、火砕流により町は壊滅、死者2千~1万人を出し、1748年に発見されるまで1700間町は灰に埋もれたままでした。世界遺産に登録されたポンペイ遺跡には、当時の生活や文化の高さが伺える必見スポットが沢山あります。
(1)ゼウス神殿跡
ポンペイの守り神で、紀元前6世紀に建てられた神殿にはゼウスと妻ジュノー、知恵と武勇の神ミネルバの三神が祀られています。保存状態も良くポンペイ最大規模の遺跡としてメインスポットとなっています。
(2)コロッセオ
古代ローマ最大の娯楽場であったコロッセオは約2万人を収容でき、上流階級主催の剣闘士同士や剣闘士と猛獣の戦い市民を熱狂させていました。
(3)フォロの浴場
公共広場北にある大衆浴場は、紀元前80年建設のポンペイで最も古い施設で、脱衣所、衣服をかけるフックもあり、浴槽はお湯の温度別に分けられ、火鉢を使った古代版サウナもあり、その技術に圧倒されます。
(4)石膏像
火山の噴火で亡くなったポンペイ市民や犬などの姿を象った石膏像が幾つか展示されています。これは灰の中に埋もれ肉体が朽ちた後に空洞が残り、そこに石膏を流し込んで遺体の状態を再現したもので、子供をかばう母親など被災者の最後の様子が生々しく伝わってきます。
(5)秘儀荘の壁画
紀元前2世紀頃に建てられた秘儀荘と呼ばれる豪邸の遺跡の地下には、等身大の人物が29人描かれた赤色が印象的な壁画があり、これはディオソニス神信仰者の秘儀を描いたものと言われています。
名称: Scavi di Pompeii/ポンペイ遺跡場料: 大人/13€
公式サイト:h http://www.pompeiisites.org/
46.ソレント
出所:https://www.positano.com/en/c/top-excursion-sorrento/i/SZVY2
住所: Via Villa dei Misteri, 2, 80045 Pompei, NA
アクセス: ヴェスヴィオ周遊鉄道「ナポリ」→「Pompei Scavi Villa Dei Misteri」下車
所要時間: 約30分
開館時間: 4/1~10/31:8:30-19:30、11/1~3/31:8:30-17:30
閉館日: 1/1、5/1、12/25
見学無料日: 毎月第一日曜日
入
ナポリ湾を囲んでナポリの対岸にあるソレントの町は、「帰れソレントへ」にも歌われた高台に立つ高級リゾート地で、町の中心となるタッソ広場やコルソ・イタリア通りにはおしゃれなリゾート客が目立ちます。高台から階段や坂道降りて下の港まで散策が楽しめ、カプリ島へのアクセスに一番近いため、港にはカプリ島行フェリーが多く発着し観光客が沢山集まっています。
絶景観光地のアマルフィ海岸の起点にもなっており、南イタリア名物のレモンチェッロや寄木細工が定番のお土産となっています。夕焼けに染まるロマンチックなティレニア海もお薦めです。
アクセス: ヴェスヴィオ周遊鉄道「ナポリ」→「ソレント」下車
所要時間: 約1時間10分
公式サイト:http://www.sorrentotourism.com/en/
47.カプリ島
出所:https://generationvoyage.fr/incroyable-grotte-bleue-ile-capri/undefined
ナポリの沖合30kmに浮かぶリゾートアイランドカプリ島は、高級ブティックなどが軒を連ねる高級リゾートアイランドの顔も持っており、本島のソレント同様シックな観光客が目立ちます。
(1)青の洞窟
カプリ島で最も有名な人気観光スポットで、海食洞内に広がる幻想的なサファイア色の光景は、死ぬまでに一度は見たい絶景の一つに挙げられるほどです。洞窟内にはポセイドンやトリトンの彫像があり、ローマ帝国時代の皇帝の水泳用プールだったとか、歴史的な由来は謎に包まれ、1830年になって観光化が進みました。
アンデルセンの小説「即興詩人」やドイツの作家アウグスト・コピシュの作品にも登場している幻惑の空間で、狭い入り口から入るボートの船頭が歌う「サンタルチア」も陽気で、楽しい思い出になるでしょう。
(2)その他の洞窟
カプリ島には青の洞窟だけでなく、島の周囲に幾つか観光名所の洞窟が存在します。やや小ぶりながら太陽光を受けて水面がエメラルド色に輝く「緑の洞窟」、岩肌に張り付いている赤い珊瑚が印象的で別名「赤の洞窟」とも呼ばれる「珊瑚の洞窟」、巨大な白い岩肌の洞窟で満潮時内部に進入可能な「白の洞窟」など、青の洞窟が天候不良で見学不可の場合にはこれらの洞窟も是非周ってほしいスポットです。
(3)天然のアーチ
波の侵食で生まれた奇岩が島の周囲に点在していますが、海面から200mの高さにある「天然のアーチ」と呼ばれる奇岩は必見で、アーチの向こうに広がる青な海と地平線のコントラストはフォトスポットにもなっています。
(4)定番お土産カルトゥージア
1380年に歴史が遡る古来の製造方法を守るフレグランス「カルトゥージア」は、リモンチェロと並ぶ定番のお土産となっています。カプリ島のみに自生する「ガロファノ・シルヴェストレ」の花を使った香高いフレグランスは世界中の女性の羨望です。
名称: Grotta Azzurra/青の洞窟
住所: Via Grotta Azzurra Anacapri NA
アクセス: 「ナポリ港」→「カプリ島」下船→遊覧船に乗換。「カプリ島」→「青の洞窟入り口」下船→小船に乗換→洞窟へ
所要時間: 約40分+25分+10分
開館時間: 9:30頃~満潮時まで
閉館日: 天候次第
入場料: 往復ボート代/8.5€、入場料/4€+船頭へのチップ
公式サイト:http://www.capritourism.com/
48.アマルフィ海岸
出所:https://www.weekendesk.fr/week-end/17034698/week-end-a-Positano-Campanie-Bord_de_Mer
ティレニア海を臨むソレント半島南岸に連なる断崖絶壁の入り組んだ海岸線は「世界一美しい海岸線」と言われ、絶景ドライブコースとしても有名で、斜面に立ち並ぶ家々、青い海との美しいコントラストなどその絵画的な風景は世界遺産に登録されています。海岸道路に沿って幾つかの観光スポットが点在しますが、主な街を2つご紹介します。
(1)ポジターノ
「アマルフィの真珠」といわれるポジターノはアマルフィ海岸の中でも屈指の高級リゾート地で、青い海に浮かぶセレブたちの白い船、ビーチでは優雅に海水浴を楽しむ人々で溢れています。しかし何といっても、山肌に連なる色とりどりの家々の景色は、青い海と絶妙のコントラストをなし、死ぬまで一度は見たい絶景スポットとなっています。
町の中心にあるマヨルカ焼の黄色いクーポラが目立つサンタ・マリア・アッスンタ教会は、イスラム・ビザンチン様式の影響を受けています。周辺に広がる坂道伝いのブティック巡りも観光客で溢れています。
(2)アマルフィ
4世紀の古代ローマ時代に、南イタリアのメンフィから戦火から避難した人々が町を築き、中世にはアマルフィ公国として地中海貿易で栄えた街で、アマルフィという地名は、ギリシア神話の英雄ヘラクレスが生涯愛を捧げこの地に亡骸を葬った精霊の名に由来しています。
街の中心にあるドゥオモは10世紀末に建立され、オリエント風のファサード、頂上のモザイク芸術など圧巻の姿を構え、館内には、13世紀に貴族の墓として造られたアラブ様式の「天国の回廊」が有名です。
街中は家々の間を縫うように張り巡らされた路地や坂道に土産物店が立ち並び、港には船が停泊しカフェなどが林立し、街全体が散策やショッピングする人々で賑わっています。
アクセス: SITAバス「ソレント」→「ポジターノ」下車→「アマルフィ」下車
所要時間: ポジターノ/約1時間、アマルフィ/1時間40分
公式サイト:http://www.amalfitouristoffice.it/home.asp
49.アルベロベッロのトゥルッリ
出所:https://siviaggia.it/informazioni-utili/perche-sui-tetti-trulli-alberobello-ci-sono-simboli-esoterici/176123/
イタリア南部のアルベロベッロは、独特の円錐状の屋根を持つトゥルッリという家々が密集して立ち並ぶ珍しい街並みで、1996年に世界遺産に登録されました。トゥルッリはモルタルを一切使わずに石を積み上げて作る特別な施工方法が使われていますが、その背景には、17世紀の領主ジャンジローラモ・アックアヴィーヴァがナポリ王に住居税を支払いたくなくて、石を崩せば簡単に解体できるトゥルッリの建設のみを許可したことが起源となっています。つまり、税金対策からこんな可愛い町が生まれたわけです。
トゥルッリが最も集中しているのがリオーネ・モンティ地区で、1000以上の屋根があり、それぞれの家はカフェやお土産屋が営まれています。一方アイア・ピッコラ地区のトゥルッリ家屋には、今でも約400人が住んでおり、ローカルな地元の生活が見られます。
他にもサンティ・メディチ・コズマ・エ・ダミアーノ聖堂、新市街にある町最大の稀少な2階建てトゥルッリ「トゥルッロソヴラーノ」なども一見の価値があります。ポポロ広場、ジャンジローラモ広場、ベルベデーレなどは高台にあり、ここから見渡すトゥルッリが立ち並ぶ全景は見事で有名なビューポイントです。
アクセス: 特急Freccia「ローマ」→「バーリ」下車→乗換。私鉄「バーリ」→「アルベロベッロ」下車
所要時間: 約4時間+1時間30分
公式サイト:http://www.alberobello.net
50.マテ-ラ
出所:https://siviaggia.it/viaggi/europa/una-giornata-alla-scoperta-dei-sassi-di-matera-2/121889/
イタリア南部グラヴィーナ渓谷の斜面の岩肌を、約3千~4千の洞窟住居群が何層にも重なって埋め尽くす奇観で有名なマテ-ラ、その歴史は約7000年前まで遡ります。8~13世紀にかけ、イスラムやギリシャの迫害を逃れたギリシャ正教の隠修士たちが、洞窟に約130の住居や協会を作って移住しました。街は15~17世紀にかけて地中海交易で繁栄したものの、19世紀にはゴーストタウン化していき、1993年に世界遺産に登録して観光地として再生しました。
街のチビタ地区にはロマネスク様式の大聖堂ドゥオモがあり、その広場から見えるサッソ・バリサーノ地区の全景は圧巻です。元修道院のサン・ナントーニオ教会ではワイン造りが行われており、他の地区にもマドンナ・デ・イドリス教会、サンタルチア・アッレ・マルヴェ教会など、見逃せない観光スポットも多々あります。
アクセス: 国鉄IC「ローマ」→「Ferrandina-Pomarico-Miglionico」下車→バスに乗換。バス「Ferrandina Scalo」→「マテ-ラ」下車
所要時間: 約5時間30分+35分
公式サイト:http://www.guidematera.com/en/index.html
51.トロペア ビーチ
出所:https://need4trips.com/places/europe/italy/kalabriya-nerogoj-rajskij-region-italii.html
イタリア本土最南端のブーツの甲部分にあたる海岸沿いに、「カラブリア州で一番美しいビーチ」「ティレニア海の真珠」と称されるトロペア白亜のビーチがあります。ビーチもさることながら、背後から押し迫る断崖絶壁と旧市街地の街並みや高台から眺めるビーチの絶景など、見どころ満載のリゾート地となっています。
町のシンボルであるサンタ・マリア・デッレ・イーゾレ教会の起源は6世紀に遡り、当時はギリシア・ビザンチン朝の教会でしたが、11世紀ノルマン王朝の支配下に入ると西洋風の教会に変えられました。しかし、1783年と1903年に起きた2度の大地震で教会は崩壊、2014年に修復が完成しました。
町の名産物は甘みが強い赤い玉ねぎで、この玉ねぎを使ったピッツァやジェラートは町の名物となっています。
アクセス: 国鉄「ナポリ」→「トロペア」下車
所要時間: 約5時間
公式サイト:http://www.csttropea.it/en/calabria-guide/general-information/
シシリア島
52.パレルモ
出所:http://costanormanna.it/en/
地中海のほぼ中心に位置し、肥沃な大地、温暖な気候など「文明の十字路」と称えられる理想的な居住条件から、古代より多くの民族が住みつき、他民族の支配を繰り返し、独自の文化が残る島です。日本の四国より大きい島で、トリノに次いでイタリアで5番目に人口が多く、数々の観光名所が点在します。
(1)マッシモ劇場
パレルモを代表する観光名所となっているイタリア最大の歌劇場で、建築家ジョバン・バッティスタ・フィリッポ・バスティーレによって建設され、1897年にジュ ゼッペ・ヴェルディ作曲オペラ「ファルスタッフ」の上演により落成されました。敷地面積は7,700㎡とヨーロッパの歌劇場の中3番目 の広さを誇り、映画「ゴッドファーザー」の撮影にも使われました。
(2)パレルモ大聖堂
パレルモで一番大きい教会で、最初は4世紀にキリスト教の教会として建てられ、その後様々な建築様式が取り入れられ増改築を繰り返し、1184年に大司教グアルティエーロ・オッファミーリオが再建したものが現在のカテドラーレの元となっています。内部にはティアラなどの宝物庫や、初代ノルマン王の石棺など、見どころ満載のパレルモの観光スポットです。
(3)パラッツィオ アドリアーノ
島内陸にある標高696mの山の上にあり、映画「ニューシネマパラダイス」のロケ地になった田舎町で、13世紀末に歴史が遡りアルバニアなどの影響が残る観光地となっています。1607年築の噴水があるウンベルト1世広場には、ビザンチン式の礼拝が行われる1532年創建のサンティッシマ・マリア・アッスンタ教会があり、1740~1746年にパレルモのフランチェスコ・フェリーニョにより建てられたバロック様式のルーメの聖母マリア教会などは是非訪れたい観光名所となっています。
アクセス: 1.アリタリア航空「日本」→「ローマ」または「ミラノ」→乗換→「パレルモ」。2.ルフトハンザ航空「日本」→「フランクフルト」または「チューリッヒ」→乗換→「パレルモ」
所要時間: 1.ローマ発/約1時間10分、2.フランクフルト発/約2時間30分
公式サイト:https://turismo.buenosaires.gob.ar/en/recorrido/palermo
53.アグリジェントの神殿の谷
出所:http://www.turistafaidate.it/valle-dei-templi-tra-storia-cultura-e-mare-il-treno-dei-templi-2419
パレルモの南128kmにあるアグリジェントは、紀元前6世紀からギリシャ植民地として地中海の重要都市です。街の威光を誇示するドーリア式神殿が数多く建てられ、約20の神殿遺跡群が広がる丘は「神殿の谷」とよばれ、1997年に世界遺産に登録され一大観光名所となっています。
遺跡群は西端のディオスクロイ神殿から東端のヘラ神殿まで約1.5㎞の距離があり、一帯からはヘレニズム、ローマ時代の都市遺跡や前キリスト教時代の埋葬跡も多数出土しています。双子座のモデルとなっている兄弟神を祀る「ディオスクロイ神殿」、ゼウスを祀った神殿が崩れたままの「ジョーヴェ・オリンピコ神殿」、古代ギリシャの柱が立ち並ぶ「エルコレ神殿」、最も保存状態のいい巨大な「コンコルディア神殿」、優美な姿でパノラマ絶景が楽しめる「ヘラ神殿」など、数時間かけてじっくり見学したい遺跡がひしめきあっています。
アクセス: Cuffaro社バス「パレルモ」→「アグリジェント」下車→バスに乗換。TUAバス1・2・3番「アグリジェント」→「神殿」
所要時間: 約2時間+10分
公式サイト:https://www.visitscotland.com/info/towns-villages/glasgow-p237531
54.タオルミナのテアトロ・グレーコ
出所:http://music.enjoylive.travel/it/venues-dettagli/381-teatro-antico-taormina
シチリア島でも警備万端で治安のいい高級リゾート地タオルミーナには数々の合観光名所がありますが、中でも最も有名なのが「テアトロ・グレーコ/ギリシャ劇場」です。青い海と遠くのエトナ火山の絶景スポットとして文豪ゲーテも「世界一のパノラマ」と絶賛した古代劇場で、映画「グランブルー」や「ゴッドファーザー」の舞台にもなり、G7サミットの開幕セレモニーでアンドレアボチェッリがコンサートをしたことでも有名です。
劇場は紀元前3世紀にヘレニズム時代にギリシャ人によって建設され、古代ローマ時代には闘技場に改築され2世紀に再建されたものが現在に残っています。直径109m、収容人数5000人の大劇場は、自然の山をくり抜いて作られ、白い大理石や赤いレンガなどの材料を多用し、青い色とのコントラストが見事な色彩美を作り出しています。
タオルミナでお薦めのお土産は、ボッタルガ缶詰やシチリアのドライトマト、カカオバターを使用しないシチリア地方伝統の「モディカチョコ」などが人気です。
名称: Il Teatro Greco/ギリシャ劇場
住所: ViaTeatroGreco1,98039,Taormina,Sicily,Italy
アクセス: EtnaまたはInterbusバス「カターニア」→「タオルミナ」下車
所要時間: 約1時間10分
開館時間: 5/1~8/31:9:00-19:00、9/1~4/30:9:00-18:30
休業日: 無休
入場料: 大人/10€
公式サイト:http://www.visitsicily.info/en/il-teatro-greco-di-taormina/
サルデーニャ島
55.スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ
出所:https://www.flickr.com/photos/monchoparis/9637426748
地中海ティレニア海にある2番目に大きい島サルデーニャ島は「イタリアの秘境」と呼ばれ、エメラルド色の海が美しい高級リゾート地としてセレブたちが集う島です。その島の州都カリアリから北に60kmのバルーミニという町に、1997年に世界遺産に登録された「スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ」と呼ばれる先史時代の遺跡群があります。
紀元前2000年前の青銅器時代、「ヌラーゲ」とよばれる巨石を円筒・円錐状に積み上げた建物がこの地で作られ、現在でも7000個ものヌラーゲが島に残っています。防衛目的から次第に住民の都市施設へと姿を変え、紀元前8世紀には1000人の住人が暮らす集合体として巨石文明を造り上げ、行政や祭祀を執り行う部屋の他、井戸、武器庫、貯蔵庫、劇場、サウナなどの遺跡が残り、ヨーロッパ3大巨石文明の一つに挙げられています。
16世紀築のザパータ家の床下で発見されたヌラーゲは、2006年に歴史民族博物館としてオープンし、ガラス張りの床や吊り橋などの演出で、ヌラーゲを楽しく見学できるように配慮されています。
名称: Su Nuraxi di Barumini/スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ
住所: Localita Su Nuraxi SNC, 09021 Barumini, Sardinia, Italy
アクセス: アリタリア航空「ローマ」→「カリアリ」→バスに乗換。Arst社バス「カリアリ」→「スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ」下車
所要時間: 約1時間+約1時間50分
開館時間: 9:00-16:00~19:30 (閉館時間は季節により変更あり)
休業日: 12/24~12/26
入場料: 大人/12€
公式サイト:http://www.fondazionebarumini.it/it
出所:http://www.1zoom.me/en/wallpaper/355215/z7839.1/3840×2400
長い歴史と多くの文明が交錯し、高度な芸術感性に裏打ちされた文化国家イタリアは、あまりにも奥が深く一生に一度では到底見尽くせない魅力が詰まっています。北と南ではまた様相も異なり、その違いを肌で感じるのもイタリア旅行の醍醐味と言えるでしょう。歴史、芸術、美食の最高峰イタリアを、一生に一度とは言わず何度も味わってみたいものですね。
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